- 著者
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井垣 宏
武元 貴一
上田 悠貴
- 出版者
- 日本ソフトウェア科学会
- 雑誌
- コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
- 巻号頁・発行日
- vol.35, no.1, pp.1_54-1_66, 2018-01-25 (Released:2018-03-26)
IoT技術の普及に伴い,基礎的な素養を備え,他者と協調してIoTシステム開発が行えるIoT人材を効率よく教育することが求められている.そのため,多くの教育機関において,手順書などにもとづいて,実際にIoTシステムの開発を行うような演習形式の授業が実施されている.特にチームでの開発経験を重視する場合,PBL(Project-based Learning)形式を採用し,チーム開発プロセスやコミュニケーションスキルとIoT技術についての基礎教育を行うことも多い.本論文では,事前に決められたIoTシステムをPBLで開発するIoT基礎教育を前提とし,学生間のスキル差やタスク割り当ての偏りといったPBL授業で発生しがちな課題への対応を目的とした手法を提案する.実際にPBLを実施した結果,チーム間でスキル差は存在したが,全学生に多様なIoT技術及びチーム開発の経験を積ませたうえで,IoTシステムを開発させることができた.