著者
加藤 徹 上田 望 竹本 幹夫 細井 尚子
出版者
明治大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

本研究は、特定領域研究「東アジアの海域交流と日本伝統文化の形成」の中の「演劇班」として、日本と中国に残存する演劇・芸能の調査研究を行った。具体的には、(1) 古代(7c頃)以降の散楽の源流(2) 中世(14c頃)以降の寧紹地域の演劇の伝播(3) 近世(18c頃)以降の明清楽の日本伝来の三つを中心に調査研究を行い、東アジアの芸能が「いつ、どのようなルートで、どのような要因によって伝播したか」を考察した。
著者
宮本 健弘 笠原 禎也 高田 良宏 松平 拓也 林 正治 松木 篤 上田 望
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.306-309, 2018-12-08 (Released:2018-12-21)
参考文献数
4
被引用文献数
1

近年のオープンサイエンスの活発化に伴い, 人間と機械の双方に可読性を持つリポジトリシステムの需要が高まっている. このような背景から, 本研究では, 国立情報学研究所が開発したWEKO を用いて, 金沢大学環日本海域環境研究センター及び同国際文化資源学研究センターのデータリポジトリの構築を行っている.従来, WEKO へのコンテンツの一括登録には, Windows でのみ動作するソフトウェアが必要であった. 我々は, ICT に精通しているとは限らないデータ所有者が, リポジトリ上のデータ管理を行えるように, OS に非依存なブラウザからファイルをアップロードするだけでコンテンツの一括登録に加え, メタデータやコンテンツの追加登録・更新等が可能なデータ管理システムを構築した. 特に更新機能では, 「更新フラグ」属性を用いて, コンテンツの世代管理とその公開方法の制御を可能にした. 本稿では両センターのデータリポジトリと構築したデータ管理システムの概要を述べる.
著者
宮本 健弘 笠原 禎也 高田 良宏 松平 拓也 林 正治 松木 篤 上田 望
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.337-342, 2017-12-02 (Released:2018-02-09)
参考文献数
8
被引用文献数
1

近年, 世界では「オープンサイエンス」の動きが盛んになっている. これに伴い, データ公開システムの重要性は年々増加しており, 機械可読性を持ち, 人間と機械双方にとって便利なリポジトリシステムの需要が高まっている. しかし, 研究機関独自に開発されたデータ公開システムの多くは, 汎用性や利便性, システム間連携の面で問題を抱えているのが現状である. これらの背景から本研究では, 「JAIRO Cloud」などで実績がある国立情報学研究所開発のWEKO を用いて, 金沢大学内の環日本海域環境研究センター及び国際文化資源学研究センターのデータリポジトリの構築を行っている. 構築に当たっては, 研究データを広く社会に公開する目的に加え, 研究データを保有する研究者らがリポジトリの管理に精通していなくとも, 自ら登録, 修正などを行える環境の整備を進めている.
著者
上田 望
出版者
金沢大学
雑誌
金沢大学中国語学中国文学教室紀要 (ISSN:13423975)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.69-97, 2003-03-30
著者
笹倉 一広 近衞 典子 近衞 典子 福田 安典 大塚 秀高 金 文京 笹倉 一広 木越 治 福田 安典 大塚 秀高 岡崎 由美 金 文京 鈴木 陽一 上田 望 木越 治 田中 則雄 入口 敦志 川上 陽介 木越 秀子
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

・各地の図書館などを調査し、関連資料を収集した。そのなかで、岡島冠山『太平記演義』の 善本を発見し、影印した。・白話小説と並んで、善書の影響にも着目し、善書を収集・考察し、新発見と覚しき善書を影印した。・「三言二拍」訳注の基礎資料の収集・電子化をし、訳注の基盤を整備し、国文学・中国文学双方の研究に共有されるテキストのプロトタイプを作成した。・シンポジウム「日本近世文藝と中国白話の世界」を開催した。
著者
上田 望
出版者
東京大学東洋文化研究所
雑誌
東洋文化研究所紀要 (ISSN:05638089)
巻号頁・発行日
vol.137, pp.(43)-(90), 1999-03

波瀾壮闊的五代史故事従古至今,一直吸引着中国人。五代史故事的小説《残唐五代史演義》是中国古典小説当中傑作之一。雖説這篇小説是与《五代史平話》分別独自成書的英雄伝奇,但《演義》巻6以後的許多叙述部分根拠《通鑑綱目》編写,全篇的評語依拠《通鑑節要》而成。我認為作這些増補修訂的是明朝万暦期以暢銷書聞名中外的福建建陽書賈之一楊麗泉。在修改《演義》的過程中,他模倣《三国演義》的叙述假称“羅貫中原本”,参考《節要》乃至《綱鑑》中的諸家史評偽造了李贄評語,這無疑是他的老花招,与《両朝史伝》作一比較的話,這一点就更清楚了。但未見建陽刊行的《演義》,疑現存的早期刊本都係印刷精美的蘇州刊本,這也許与明末建陽刻書業日趨衰落的趨勢有着密切関連。以南宋時期為題材的小説中刊行時期最早的小説就是《南宋志伝》一本,它由《五代史平話》、飛龍平話、楊家将平話、歴史書的叙述這四箇基本成分構成。可見《南宋志伝》中的飛龍平話与其它明代小説之間在情節結構上有着不少共同点。這様看来,可以説両者的関係是来自同一源頭“民間説唱”的。然而《南宋志伝》并不認為是趙匡胤故事的英雄伝奇,它根拠《通鑑節要続編》或《綱鑑》増補訂正并附入了史評,是進一歩向“史実”化方向推進的本子。作者一定是想把它編成“歴史演義”而加以伝播。另外,可以看到《続通鑑綱目》文字的痕跡,従而可窺見其或許首先根拠《続綱目》所進行的修改工作。但《南宋志伝》与《北宋志伝》相比之下虚構成分欠乏,或許不太合当時読者的興趣罢。到了清代,有人将它与較新的飛龍平話相組合而編成愈加通俗,煥然一新的小説《飛龍全傳》。