- 著者
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中山 武典
- 出版者
- 公益社団法人 腐食防食学会
- 雑誌
- Zairyo-to-Kankyo (ISSN:09170480)
- 巻号頁・発行日
- vol.64, no.7, pp.273-280, 2015-07-15 (Released:2016-01-22)
- 参考文献数
- 41
- 被引用文献数
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回折,X線微細吸収構造法,イメージング,光電子分光法などとして利用可能な放射光は,従来のX線機器に比べて,高輝度で指向性に優れるなどの特長がある.このため,鋼材の大気腐食や耐候性鋼さびの生成と構造に及ぼす合金元素の影響,ニッケル上のPbのアンダーポテンシャル析出現象,ステンレス鋼の不動態皮膜の非破壊解析など,様々な金属腐食現象研究に適用されている.一方,回折,小角散乱法,イメージングなどとして利用可能な中性子線は,透過力が強く,水や水素の検出能が高いなどのユニークな特性を有している.これより,耐候性鋼さびの乾湿繰り返しにともなうさび粒子サイズや体積率の評価や塗膜下腐食鋼材のふくれ内部での水の動きの直接観察などの金属腐食現象の研究に応用されている.