著者
西野 麻知子 大高 明史 池田 実 大和 茂之 川勝 正治 丹羽 信彰 遠山 裕子 WANG Hong-Zhu CUI Yong-De WANG Zhi-Young CHEN Rong-Bin CHEN Rung-Tsung WU Shi-Kuei PONCE Leonrodrigo VOLONTERIO Odile
出版者
滋賀県琵琶湖環境科学研究センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

日本に侵入したと推測されるカワリヌマエビ属を遺伝解析した結果、2つのクレードに分かれた。クレードIは日本在来亜種ミナミヌマエビと分布域が重なったが、クレードIIは日本と中国の両方にみられた。雄の外部形態からも、前者は在来、後者は外来種と判断された。日本の4地点では両クレードが混在し、外来種との交雑による遺伝子撹乱の可能性が示された。聞き取り結果と合わせると、日本のカワリヌマエビ属は中国の華中・華北地域、近年、兵庫県で発見された共生種ヒルミミズは華中地域から導入された可能性が高い。
著者
斉藤 英俊 丹羽 信彰 河合 幸一郎
出版者
広島大学総合博物館
雑誌
広島大学総合博物館研究報告 (ISSN:18844243)
巻号頁・発行日
no.3, pp.45-57, 2011
被引用文献数
1

西日本でどのような水生動物が釣り餌として流通されているのかについて,2009年12月~2011年8月の期間に市場調査をおこなった。釣り具店で販売されている商品として,多毛類,ユムシ類,ホシムシ類,二枚貝類,甲殻類および魚類など少なくとも27種が確認できた。これらの釣り餌動物は,1)国外から輸入されている非在来種(≧4種),2)国外から輸入されている在来種(18種),3)国内流通されている外来種(2種),および4)国内流通のみされている在来種(3種)の4タイプに分けられた。Market research was performed between December 2009 and August 2011 to investigate the current state of aquatic animals sold as bait for sport fishing in Western Japan. At least 27 species of bait—including nine polychaetes, one echiuran, one sipunculan, three bivalves, at least ten crustaceans, and three fishes—were sold at fishing bait shops in Osaka and Hiroshima prefectures. These animals were divided into four types: 1) non-native species imported from foreign countries (at least four species), 2) native species imported from foreign countries (eighteen species), 3) invasive species supplied in Japan (two species), and 4) native species supplied only in Japan (three species).