著者
王 彩華 棚橋 英樹 平湯 秀和 丹羽 義典 山本 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.58, pp.77-83, 2001-05-11
参考文献数
13

本研究では, ノイズのあるレンジデータから局所平面を安定的かつ, 効率的に当てはめるために, タイムフライレーザーレンジファインダーで得られたレンジデータのノイズモデルに基づいて, 局所平面の最適当てはめの幾つかの近似的な推定手法を導出する. また, シミュレーションレンジデータとGround Truthの分かる実測レンジデータを用いて, 提案手法に対して, 最小二乗法や固有値法, 最尤推定法など一般的な平面当てはめ手法, 及びノイズモデルに最適な当てはめ手法であるくりこみ法を比較し, これらの手法の性能と安定性を評価し, 提案手法の有効性を示す.
著者
本郷 仁志 石井 洋平 丹羽 義典 山本 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.532, pp.1-6, 2002-12-13
被引用文献数
9

顔画像から性別と年齢を統合的に推定する方法を提案する.本稿では,顔画像から抽出した四方向面特徴を線形判別分析で学習した識別器をベースとし,性別・年齢のクラス分類の方法の違いによる推定率を比較する.特徴量としては,肌色情報で抽出した顔外接領域と目と口を囲む顔部品領域とから抽出した特徴量を用いた.HOIP顔画像データベース300名の正面顔画像に対して実験を行ったところ,性別推定では,男女混在分類において92%の識別率を得た.年齢推定においては,男女と性別で分け,年齢を10歳区分で学習することで,学習人物に対しては約70%,未知人物に対しては,約40%が得られた.本提案手法による性別及び年齢の推定が可能である見込みが得られた.
著者
王 彩華 棚橋 英樹 佐藤 雄隆 平湯 秀和 丹羽 義典 山本 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.421, pp.155-160, 2001-11-08
参考文献数
13

本研究では, K2Tで得られた高解像度パノラマレンジデータと全方向ステレオシステム(SOS)で得られた高解像度全方向画像の位置合わせとセンサの相対的な姿勢の推定について考える.本手法はまずそれぞれのパノラマ画像の縦方向のエッジヒストグラムをマッチングし, 2つのセンサーの方位角を合わせる.次に, 各方位角において, それを中心とした90°の視野角を用いて透視射影のエッジ画像を生成し, 横方向のエッジヒストグラムを生成する.これらの横方向のエッジヒストグラムをマッチングすることによってセンサの縦方向の位置と軸の傾きを推定する.実験では, シーンの状況が多少違う画像を用いて, 提案手法の有効性とロバスト性について検証した.
著者
佐藤 雄隆 金子 俊一 五十嵐 悟 丹羽 義典 山本 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.202, pp.15-22, 2001-07-11
被引用文献数
1

継続的に情景を撮影した画像時系列において新たな出現物体を検出し背景から分離するための画像パタン検出技術は, 環境監視, メディア処理などの様々な分野において重要となりつつある.本研究では, 明度変動の影響を抑えながら, ピクセル単位の分解能で局所的なテクスチャを評価するRRFを提案し, 本来のテクスチャ・パタンのみの類似を検出するという特性を実現している.これにより, 出現物体のもつ明度分布に依存せず, しかも影などの不良条件による明度変動の影響を低減した背景差分を実現している.理論的検討および実画像を用いた実験を行い, 手法の有効性を示す.
著者
佐藤 雄隆 金子 俊一 丹羽 義典 山本 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.86, no.5, pp.616-624, 2003-05-01
被引用文献数
60 32

本論文では,背景画像を用いて出現物体を背景から分離するための新しいアルゴリズムについて報告する。従来,単純背景差分は処理コストの低さやインブリメントの容易さから広く用いられてきた。しかし,対象と背景の明度パターンのみに依存する方法であるため,明度の不良条件に対する耐性が低い,対象と背景の明度か近い部位が検出されない,などの問題があった。本論文ではこれらの問題を解決するために,新しいフィルタ処理Radial Reach Filter (RRF)を提案する。そこにおいて我々は,背景画像と対象画像との間の類似部分と非類似部分を画素ごとに判定するための新しい統計量Radial Reach Correlation (RRC)を定義し,明度変動の影響を抑えながら画素単位の分解能で局所的なテクスチヤを評価する。また,RRCでは背景画像の局所的な特性に依存して適応的に定義域を調整するメカニズムを導入することによって,情景内の多様な背景や出現物体に対処することを可能としている。理論的検討及び実画像を用いた実験を行い,手法の有効性を示す。
著者
テリヨン ジャン・クリストフ ピルプレ アルノ 丹羽 義典 山本 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.532, pp.97-102, 2002-12-13

肌色は,カラー画像における顔と手の検出の重要なアプリケーションおよびその最終目的の有意義なヒューマンマシンインターラクションのために,初期段階でよく使える強力かつ基本的なキューである.肌色に基づく画像セグメンテーションのために,有効な色空間の選択は重要な課題であり,顔と手の検出のパフォーマンスがそれに非常に依存する.本稿では,我々は25個の3次元色空間(41個の2次元色彩空間)の特性を分析し,SONY DXC-9000カメラで撮影したアジア人の顔画像の肌色の分布への影響を考察する.特に,色彩空間の幾何的な特性は肌色の分布,そしてセグメンテーションのパフォーマンスに著しい影響を及ぼすことがあることを示す.主に,(R+G+B)またはCIE-(X+Y+Z)で正規化された色彩空間が肌色に基づく画像セグメンテーションに最も有効であることが示された.シングルガウシアン色彩モデルを用いた画像セグメンテーションの例を示し、それについて考察した.
著者
郷 泰彦 大野 尚則 丹羽 義典
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.94, no.122, pp.31-36, 1994-06-23
被引用文献数
2

ステレオ視を利用したCADシステムの基礎データを収集するため、ステレオ画像を用いた三次元スプライン曲線の形状変更操作システムを試作し、その特性を確認した。システムは、EWSを中心として三次元画像の生成に液晶めがねを、また、操作点及び作業の指示に三次元マウスを用いて構成し、画像を一点投影法によって作図した。その結果、仮想視点の視点間距離に制約を加えることにより、X軸、Y軸、及びZ軸を独立にスケーリングする手法を用いて、三次元画像を利用した三次元スプライン曲線の生成を実現した。
著者
清水 早苗 山本 和彦 王 彩華 佐藤 雄隆 棚橋 英樹 丹羽 義典
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.124, no.6, pp.1288-1295, 2004 (Released:2004-09-01)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

Moving object detection with a mobile image sensor is an important task in robotics and computer vision, when considering the practical use of robots in human environments. In this paper, we propose a robust method that detects moving objects in the environment using the omni-directional depth information obtained by a mobile Stereo Omni-directional System (SOS). In order to detect only the moving objects within the depth image that are obtained by a sensor in motion, we first estimate the ego-motion of the sensor, and generate a predicted depth image for the current time from the depth obtained at the previous time by only considering the ego-motion of the sensor. Then the predicted depth image is compared with the actual one obtained at the current time, and the inconsistent regions are detected as moving objects. When the senor moves, occlusions will occur in the scene and they will cause false detections. However, these false detections can be suppressed by estimating the occlusion regions using the ego-motion parameters of the sensor and the jump edges in the depth image. The effectiveness of the method is shown with the experiment results on a real environment.