著者
国枝 智樹 伊吹 勇亮
出版者
日本広報学会
雑誌
広報研究 (ISSN:13431390)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.74-86, 2021 (Released:2021-06-10)

危機管理広報に関する研究は日本でも行われてきたが、体系的な理論の構築は進んでいない。本論文 では危機管理広報の理論について文献調査を行い抽出した 13 の理論をクライシス・コミュニケーション、 リスク・コミュニケーション、およびイシュー・マネジメントの 3 領域に分類し、理論の特徴や発展の経緯、 関係について整理し、日本における応用可能性、特に研究や実務にとっての意義について考察する。
著者
伊吹 勇亮 国枝 智樹
出版者
日本広報学会
雑誌
広報研究 (ISSN:13431390)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.48-57, 2021 (Released:2021-06-10)

本研究では、2019 年 2 月に実施したアンケート調査の結果に基づき、日本の大学で実際に教えられて いる広報の教育内容と、新入社員の広報実務家が備えているべきこと(広報の知識、技術、能力)との間に 相違があるのかを分析した結果を示す。調査の結果、「授業で提供している」「新入社員の広報実務家が備 えているべき」のいずれの設問についても、能力が最も重視され、その次に知識、技術となっていた。また、 授業ではどの項目についても新入社員に求められる水準まで提供できていないことが判明した。
著者
伊吹 勇亮
出版者
近畿大学商経学会
雑誌
商経学叢 = Shokei-gakuso: Journal of Business Studies (ISSN:04502825)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.87-98, 2017-12-31

[概要]本稿は,広告会社を PSFs(専門サービス企業)として捉えた上で,それらが競争優位を確立するためにはどのようなことを行わなければならないかについて,概念的に考察したものである。PSFs に所属する専門家をマネジメントすることは,時に「猫の世話をする」と形容されることがあるが,広告においては「優れた広告をより効率的に創り上げるための組織的な環境づくり」である広告クリエイティブ・マネジメントを実施する必要があることを意味する。また,広告会社は短サイクルでイノベーションを起こし続ける必要があるため,個人レベルならびに組織レベルでダイナミック・ケイパビリティーを涵養する必要がある。 [Abstract]This paper investigates conceptually how to gain competitive advantage in advertising industry, with the perspective of professional service firms(PSFs). Often mentioned as"cat herding," advertising agencies must carry on the advertising creative management, which develops the favorable organizational environment to produce valuable advertising efficiently. To do so,advertising agencies nurture their dynamic capability, both individual level and organizational level.
著者
川北 眞紀子 伊吹 勇亮
出版者
南山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

ニュースのサプライチェーンという考え方で広報活動を捉えたときに見えてきたのは、ニュース素材の仲介者としての品揃え形成活動のあり方であった。広報部門はニュース素材の分散活動だけでなく収集活動をも行う場であり、相対的には収集活動がより重要な役割であることが示された。観光協会への質問紙調査では、広報部門の情報品揃えの程度が高いほど、メディア・リレーションズの広報成果は高いという仮説が概ね支持された。最後に、ジャーナリストたちが発信活動よりも情報品揃え活動を重視しているという仮説をたて、ウエブ調査で実証した。結果は、取材決定時にも報道決定時にも、発信活動よりも品揃え活動が重視されることが検証された。
著者
川戸 和英 横山 勝彦 伊吹 勇亮 芝田 正夫 小野 豊和 石井 智 朝原 宣治 大八木 淳史
出版者
大同大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、企業や組織の社会的責任(CSR)を実践する媒体としてスポーツが有効であるとの仮説について、以下の研究成果を得た。第1は、CSRの基礎理論と成果指標開発に関して、CSRからソーシャル・キャピタル(SC)、そしてグローバル・コンパクト(GC)までの概念展開ができたこと。第2は日本各地や中国、韓国の調査で知見が得られたこと、第3に、成果発表として書籍出版の展望と4つの学会発表を行えたことである。