著者
白井 康子 池田 滋 伊藤 英夫 横井 聰
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.32, no.12, pp.661-664, 2009 (Released:2010-01-09)
参考文献数
18
被引用文献数
3 3

Japanese rose bitterling, Rhodeus ocellatus kurumeus, is an endangered freshwater fish in Japan. Both the expansion of the habitat of an alien subspecies, R. o. ocellatus, and the increased chances of hybridization between the two subspecies have threatened the genetic identity of R. o. kurumeus. To conserve R. o. kurumeus in Kagawa Prefecture, 17 populations were genetically monitored in 2006. Two individuals in a pond were found to harbor R. o. ocellatus type mitochondrial DNA through PCR-RFLP analysis. Then the contaminated population was transplanted to a closed Bio-top water system to prevent contamination in other ponds. Three-day pond drying was found to be insufficient to eradicate R. ocellatus.
著者
白井 康子 池田 滋 伊藤 英夫 横井 聰
出版者
Japan Society on Water Environment
雑誌
水環境学会誌 = Journal of Japan Society on Water Environment (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.32, no.12, pp.661-664, 2009-12-10
被引用文献数
3

Japanese rose bitterling, <I>Rhodeus ocellatus kurumeus</I>, is an endangered freshwater fish in Japan. Both the expansion of the habitat of an alien subspecies, <I>R. o. ocellatus</I>, and the increased chances of hybridization between the two subspecies have threatened the genetic identity of <I>R. o. kurumeus</I>. To conserve <I>R. o. kurumeus</I> in Kagawa Prefecture, 17 populations were genetically monitored in 2006. Two individuals in a pond were found to harbor <I>R. o. ocellatus</I> type mitochondrial DNA through PCR-RFLP analysis. Then the contaminated population was transplanted to a closed Bio-top water system to prevent contamination in other ponds. Three-day pond drying was found to be insufficient to eradicate <I>R. ocellatus</I>.
著者
伊藤 英夫 佐竹 真次
出版者
広島国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

本年度は、本研究の最終年度に当たる。ハードウェアの面では、シャープから業務用モバイルコンピュータ、コペルニクスRW-A230が開発され、本研究には大きな推進力となった。この機器は、8.4型、SVGA、TFTカラー液晶画面にタッチパネルを装着し、指で画面上の図形シンボルが選択可能で、Windows98上でソフトウェアを動かせることができ、キーボードやテンキーなど不要なものが全くなく、大きさは幅約238×奥行179×高さ約26(mm)、重さは約0.925kgと非常にコンパクトにできていて携帯には便利である。そこで本機を本研究のVOCAのハードウェアとして採用することにし、開発したVOCAのソフトを実際に動かしてみて、微調整を行った。最終的に開発したVOCAのソフトウェアは、画面上に約21×21mmの図形シンボルを3×6、計18個配置し、最下段に選択した図形シンボルが確認できる窓を設定した。起動するとメニュー画面が立ち上がり、名前、乗り物、場所、お店、行事、数字、果物、おやつ、料理、台所、生活、からだ、遊び、動作、気持ち、生き物、勉強、比べるの18カテゴリーからなっている。名詞が集められているカテゴリーでは、共通して対応する動詞を左上に配置し、利便性をはかった。地域におけるVOCAの活用に関する研究として、養護学校中学部3年に在籍する自閉症児を対象に研究を行い、地域のレストラン、ラーメンショップ、カフェテリアなどで、VOCAを用いて食事を注文する設定で行った。コミュニケーションボードで注文する際、お店の店員に伝わりにくかったことが、VOCAを使用することにより、スムースに注文することが可能となった。学校教育現場におけるVOCAの導入に関する研究では、石神井養護学校の水野聡教諭に研究協力者として参加してもらい、小学部4年の自閉症男児を対象としたケーススタディを行った。対象児は、VOCAを導入する前から、コミュニケーションボードによる指導を開始しており、ビッグマック(簡易VOCA)も直前から導入していた。その結果、学習の終わりに報告する「できました」の使用は比較的スムースに学習でき、ほかに「おはよう」「さようなら」「いただきます」「ごちそうさま」「せんせい」を現在使用している。学校教育現場では、個別にVOCAの練習だけに時間を割くことができず、使用頻度や練習回数が少ないため、VOCAの語彙数の増加になかなかつながらなかった。専門機関や家庭との連携が重要であることが示唆された。
著者
伊藤 英夫
出版者
広島国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本年は、4年間の調査・研究を総括した。1.アンケート結果1年間のAACに関するスーパーバイズで、AACに関する知識、授業改善に寄与するという意識,使ってみようという機運など、両校とも一定の成果を上げることができた。それぞれの地域性、学校の特色や背景などによって異なる点もあったが、AACを導入することにより、これまでの音声言語主体の授業の在り方に問題提起をし、個々の児童生徒に対するアセスメントの在り方、特に言語理解と言語表出を分けてアセスメントをする点、コミュニケーションに対する考え方、障害特性を配慮し自閉症を有する児童生徒への視覚支援の有効性などに対する認識を浸透させ、授業改善へのきっかけを作ることができた。2. AACの導入に関する研究養護学校におけるAAC導入に関する共同研究では、以下の研究を行った。緘黙傾向の中学部ダウン症児へのPICの導入では、問題行動や保護者のコミュニケーションニーズに対して、担任が音声言語の限界を理解し、生徒自身の選択でPICを導入した結果、ストレス、問題行動の半減、家庭生活の改善、コミュニケーションの促進に伴う音声言語の促進などを通して、授業改善、QOLの改善などが示された。指示待ち傾向の自閉症生徒の視覚支援では、クラス内で自発行動を促進し、自分の意思の発信できるようになることを目的として行われ、視覚支援を行った結果、学校生活での見通しが立ち、指示待ちが少なくなり、自発行動が促進され、意欲も高まり、音声言語の促進も確認された。小学部でのビッグマックの導入は、VOCAの使用が初めての教員への導入に関する研究として行われた。AAC事態があまり導入されていない養護学校での実践であったが、導入を始めて経験した教員は、対象児が使用している姿を見て、ある程度の効果を実感したものの、他の教員への理解など、導入には困難を感じている。携帯電話の文字入力機能の利用は、通信手段ではなく、文字入力したものを相手に提示してコミュニケーションを図るもので、スムースなコミュニケーションと情緒の安定、かんしゃく行動の減少などが確認できた。これまで重度の自閉症児と思われていた対象児が、さまざまなことをコミュニケーションすることにより、担任のコミュニケーションに対する考えや、生徒理解が深まっていく過程が示された。