著者
佐々木 正己 地曳 文夫 広部 達道
出版者
玉川大学農学部
巻号頁・発行日
no.24, pp.26-42, 1984 (Released:2014-03-24)
著者
佐々木 正己
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.35-40, 1975-03-25 (Released:2009-02-12)
参考文献数
13
被引用文献数
3 3

12時間明,12時間暗の光周期,恒温条件下で,ウリキンウワバの諸行動にみられる日周期性の有無位相と強度を調べた。その結果,孵化と幼虫の摂食行動には周期性が認められず,4令から最終令への脱皮には弱い,蛹化と羽化には比較的強い日周期性が観察された。蛹化と羽化の位相は逆の関係にあり,蛹化が暗期の終り付近に,羽化は明期の終りにそのピークを示した。成虫は顕著な3山型の夜間活動性を示した。雌雄共通の飛翔ピークが1日に2回,消灯後と点灯時にみられた。残るピークは消灯約7時間後に始まり,雌では3時間にわたって継続的に性フェロモンを放出,雄ではこれに同調して,しかし雌の性フェロモンの存在とは無関係に,1∼1.5時間の激しい飛翔ピークを示した。これらのリズムの生成は遺伝的に組み込まれたものである可能性が強い。
著者
酒井 哲夫 小野 正人 吉田 忠晴 佐々木 正己 竹内 一男
出版者
玉川大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1991

可動巣枠式巣箱による飼育法が確立したことにより,ニホンミツバチで初めてプラスチック人工王椀を用いた女王蜂の人工養成が可能になった。セイヨウミツバチのローヤルゼリー(RJ)を利用したニホンミツバチ女王蜂養成では,自種のRJでは高い生育率と女王蜂の分化を示したが,両種のRJの成分に生育に影響を及ぼす差があることが認められた。少数例ではあるが,女王蜂の人工授精が成功し,これからの選抜育種に明るい見通しが立った。ニホンミツバチとセイヨウミツバチの配偶行動については,14時30分頃を境に2種間の生殖隔離が行われ,ニホンミツバチ女王蜂は遅い時刻(14:45〜16:00)に長い飛行で交尾することが認められた。同一蜂場内に併飼したセイヨウミツバチ,ニホンミツバチの両種の花粉採集行動の季節的な変動パターンは,基本的に類似していた。花粉だんごの分析から訪花植物の種を同定すると,特に多くの植物の開花が見られる時期には違いが認められ,両ミツバチの花への嗜好性は異なっているのではないかと考えられた。両種の収穫ダンスを比較し,餌場までの距離とダンス速度の関係を解析した結果,ニホンミツバチの距離コードは同種の東南アジア亜種のそれより,むしろセイヨウミツバチのそれに近いことがわかった。また両種の採餌距離を推定した結果,ニホンミツバチの平均的採餌圏は半径2.2km,セイヨウミツバチのそれは3kmとされた。また貯蜜量の減少による逃去時のダンスはこれまでにないスローダンスであることが判明した。ニホンミツバチのミツバチヘギイタダニに対する行動を観察した結果,落下したダニの多くは触肢や脚に負傷しており,その割合はセイヨウミツバチより高かった。スズメバチに対するニホンミツバチの防衛行動に関しては,学習が関与していることが初めて明らかになった。
著者
佐々木 正己
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.35-40, 1975
被引用文献数
3 3

12時間明,12時間暗の光周期,恒温条件下で,ウリキンウワバの諸行動にみられる日周期性の有無位相と強度を調べた。その結果,孵化と幼虫の摂食行動には周期性が認められず,4令から最終令への脱皮には弱い,蛹化と羽化には比較的強い日周期性が観察された。蛹化と羽化の位相は逆の関係にあり,蛹化が暗期の終り付近に,羽化は明期の終りにそのピークを示した。<br>成虫は顕著な3山型の夜間活動性を示した。雌雄共通の飛翔ピークが1日に2回,消灯後と点灯時にみられた。残るピークは消灯約7時間後に始まり,雌では3時間にわたって継続的に性フェロモンを放出,雄ではこれに同調して,しかし雌の性フェロモンの存在とは無関係に,1&sim;1.5時間の激しい飛翔ピークを示した。これらのリズムの生成は遺伝的に組み込まれたものである可能性が強い。