著者
今井 むつみ 佐治 伸郎
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.63-73, 2023-03-01 (Released:2023-03-15)
参考文献数
40
著者
高橋 ひとみ 佐治 伸郎 柳沢 幸江
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.315-325, 2018 (Released:2018-12-17)
参考文献数
39

本研究は,調理の初心者と熟練者の調理行動を分析し,調理操作,調理の段取りの特性を明らかにすることを目的にした。豚肉のしょうが焼き,ほうれん草のお浸しの2品の組み合わせを2回連続して調理させ,1回目調理と2回目調理の差を検討した。 調理操作で初心者と熟練者で有意差がみられた項目は,全調理時間,レシピを見た時間,レシピを見た回数,総移動距離,キャベツせん切り時間とせん切り太さ,ほうれん草の加熱時間,及び仕上がりの硬さであった。 調理の段取りでは,初心者の1回目調理は,レシピの提示順に則った段取りであった。一方,熟練者は時間のかかる操作を先にした効率のよい段取りを導きだすことができた。初心者も2回目調理では,熟練者の段取りに近づいた。 すなわち,段取りの策定に関しては,自ら調理することは,1回の経験でも学習効果が得られることが示された。
著者
大庭 真人 佐治 伸郎
出版者
慶應義塾大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

養育者が子どもに対し「その時・その場」で目の前にある参照対象を物語る際、その対象が安定してそこにある/いるとは限らない。養育者が当初想定し語り始めた通りに参照対象が存在する場合、養育者は自らの語りかけを子どもの発話に合わせ、響鳴(resonance, 崎田2010)という先行する子どもの発話を自分の発話に取り込む文型を多用することにより参照対象への言及が観察された。一方、参照対象が存在しない場合には、参照対象を強く想起させるきっかけとなる対象に基づき発話を展開するという方略が取られていた。