著者
野村 卓 元木 理寿
出版者
北海道教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は食育を推進する教員および指導者(スーパー食育指導者)を養成することを念頭においたものである。特に、食育を推進するために家庭科教育や技術科教育の連携と、この2教科を土台とした他教科(理科、数学科、社会科)との横断手法の開発を行った。また、社会教育的アプローチとして、味覚継承教育手法の開発を行い、鹿児島県沖永良部島における生産調整前の水稲を栽培し、高齢者と青少年の味覚の断絶を乗り越える実践を展開した。これらの成果は日本産業技術教育学会北海道支部、日本環境教育学会北海道支部の研究大会において報告し、教員養成課程学生が食育を通じて教科横断を展開する手法等の開発を行うことができた。
著者
長谷川 直子 宮岡 邦任 元木 理寿 大八木 英夫 谷口 智雅 戸田 真夏 山下 琢巳 横山 俊一
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100036, 2013 (Released:2014-03-14)

2013年春の日本地理学会において、地理学の社会的役割を考えるというシンポジウムが開催された。発表者の何人かは、一般の人に地理学的な視点(広い視野、総合的な視点、現象間の関係性を理解する)がないことが問題であると指摘していた。それでは一般の人にそのような視点を持ってもらうためにはどうしたら良いか。具体的に何か作成し、普及できないか。そのような視点に立ち、筆者らは2013年春から研究グループを立ち上げて活動を開始している。地誌学的な視点の一般への普及の手段として、地誌学の視点から地域を理解する教材を子供向け(義務教育における副読本や教員向け実践実例集等)と大人向け(旅行ガイドブック)に作成できないか考えた。現在市販されているガイドブックを地誌学の視点から眺めると、単なるスポット・事象の羅列になっており、スポット間の関係性や、スポット・事象がそこに存在する理由などの地誌学的説明が見られない。旅行ガイドブックにこれらの説明をうまく入れられれば、旅行者がガイドブックを読むことで地誌学的視点が身に付くようになるのではないかと考えられる。そして、観光ガイドブックにどのように項目を取り上げ、地誌学的な記載をするかについて、検討を行った。