著者
石川 達也 戸瀨 太貴 阿部 真比古 岩尾 豊紀 森田 晃央 前川 行幸 倉島 彰
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
pp.16-00085, (Released:2017-06-27)
参考文献数
33
被引用文献数
2

2010年からガンガゼ類除去による藻場再生が行われている三重県早田浦に10調査地点を設け,1999年,2004年,2014年の計3回,海藻植生を素潜りによって広域的に調査した。湾奥部は,1999年にはガンガゼ類が優占する磯焼け域であったが,ガンガゼ類除去後の2014年には磯焼けから藻場の再生が認められ,ホンダワラ類や小型海藻の種数が大きく増加した。一方,湾口部では調査期間を通して藻場ガラモ場や一年生コンブ目藻場が維持され,海藻種数に大きな変化は見られなかった。
著者
吉田 司 芝 修一 前川 行幸 阿部 真比古 鈴木 輝明 高倍 昭洋
出版者
日本水産工学会
雑誌
水産工学 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.239-244, 2006-02-20
被引用文献数
1

Zostera marina L. form dense populations on shallow sandy and muddy bottoms in inner bay areas, and play important roles from ecological and fisheries points of view. In this study, photosynthesis characteristics of Z. marina were examined under several light intensity and the water temperature conditions, and the daily net production was estimated. Samples were collected from Miya in Mikawa Bay, Aichi Prefecture, Japan. Photosynthesis and dark respiration rates were measured under various light intensity and in situ temperature condition using a product meter and oxygen electrode system. Z. marina showed high light-saturated net photosynthetic rates(1.5〜7.6mgO_2 gd.w.^<-1> h^<-1>). Dark respiratory rate of Z. marina was between 0.4 and S.SmgO_2 gd.w.^<-1> h^<-1>, I_k values and compensation points ranged from 88 to 129μmol m^<-2> s^<-1> and from 13 to 111 μmol m^<-2> s^<-1>, respectively. Daily net production of Z. marina was estimated from the model equation of photosynthesis-light curve and the data on light intensity sampled in Zostera bed. High dark respiratory rate and low light intensity in the population lead to low net production, and result in withering and loss during the early summer season.
著者
上野 成三 高山 百合子 前川 行幸 原条 誠也
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.1261-1265, 2003

従来のアマモ移植は多大な労力を要する播種法や株植法により実施されているのに対して, 播種・株植が不要な新しいアマモ移植手法を提案する. 本手法は, 天然のアマモ場に敷設したマット上にアマモ種子を自然発芽・定着させ, このマットを本移植地へ移設するものである. 本手法の実証実験として, 英虞湾立神浦でマットの敷設実験と移設実験を実施した. マット敷設実験ではマット上に1000本/m<SUP>2</SUP>以上の高密度でアマモが定着し, 天然アマモ場からの種子の自然落下によるアマモマットの形成が実証できた. 一方, マット移設実験では天然アマモ場に比べて移設先でのアマモの生長が鈍化した. これはマット移設時の根の損傷が原因と考えられ, 今後の課題となった.
著者
前川 行幸 杉山 篤
出版者
Japanese Society for Aquaculture Science
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.429-435, 1995-12-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
14

潮間帯や潮下帯に生育するいくつかの海藻について, 高温耐性を光合成, 呼吸の面から調べた。また, 生育環境の温度を詳しく測定し, 垂直分布の要因としての温度環境について検討を行った。タイドプールに生育する海藻の高温限度はより高所に生育する海藻ほど高く, 高温に対し高い耐性を持つことが確かめられた。また, その限界温度は環境の最高水温と強い関連があることが認められた。一方, 干出する海藻については全般に高温に対して高い耐性を示したが, 生育位置による明確な差違はみられなかった。これらのことから, 潮間帯のタイドプールに生育する海藻は, 高温に対する耐性がその垂直分布を規制する重要な要因であることが明らかとなった。