著者
福島 圭亮 加藤 正史 市村 正也 兼近 将一 石黒 修 加地 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.56, pp.23-28, 2007-05-17
参考文献数
9

窒化ガリウム(GaN)は高出力,高周波デバイスへの応用が期待されており,GaNのバイポーラデバイスプロセスにおいてエッチング工程は不可欠である.GaNのエッチング技術としてプラズマエッチングの1つであるICP(Inductively coupled plasma)エッチングは有効であるが,試料表面にダメージ層を形成することがわかっている.本研究ではICPエッチング処理を施したGaNに対し,マイクロ波光導電減衰(μ-PCD)法により過剰キャリアライフタイムを測定した.減衰曲線の温度依存特性を測定することでICPエッチングダメージが導入する欠陥準位の特性を評価した.そしてICPエッチング処理を施したGaNにアニール処理をし,アニール温度による過剰キャリアライフタイムの変化を観測することでアニールの効果を議論した.
著者
菊田 大悟 成田 哲生 高橋 直子 片岡 恵太 木本 康司 上杉 勉 加地 徹 杉本 雅裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPM, 電子部品・材料 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.272, pp.59-62, 2010-11-04
参考文献数
5

p型GaNのエッチングダメージについて深さ方向分布、特に表面のバンド曲がりについて硬X線光電子分光(HAX-PES)法を用いて評価した。光電子の取り出し角を変化させることで異なる深さからの光電子の情報を検出し、p型GaN表面付近のバンド曲がりを解析した。その結果、ドライエッチングを施したp型GaN表面には1〜2×10^<20>cm^<-3>のドナー性欠陥が導入され、ICPドライエッチング時のバイアスパワーを大きくすることで、結晶奥深く(5〜8nm)まで欠陥が入ることが示された。