著者
加藤 友香 浅野 和之 並木 誠 久楽 賢治 佐々木 由枝 手島 健次 枝村 一弥 田中 茂男
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.54-57, 2005-01-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
9

特発性乳糜胸と診断された猫に対し, 高用量ルチン療法 (500mg, 1日3回, 経口投与) による治療を行った. 治療開始後, 胸水量は徐々に減少した. さらに29日後にルチンの1日投与量を1, 500mgから2,000mgに増量したところ, 治療開始後150日目には胸水貯留がほとんど認められなくなり, 最終的に治療開始後450日目にルチン投与を中止することができた. 現在, 治療開始後約2年を経過したが, 胸水の貯留や臨床症状は認められていない. 以上の結果から, 猫の特発性乳糜胸に対して高用量ルチン療法が右効である可能性が示唆された.
著者
宮崎 仁志 加藤 陽康 加藤 友香里 土山 智之 寺田 久屋
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.151-155, 2013-04-25 (Released:2013-05-15)
参考文献数
2
被引用文献数
7 15

東海地域の一日摂取量に基づいて名古屋市内で食品を購入し,調製したマーケットバスケット方式によるトータルダイエット試料について,ゲルマニウム半導体検出器付きガンマ線スペクトロメータにより放射性セシウム(Cs)濃度を測定し,被ばく線量を算出した.福島原発事故前の2006年に調製した試料から放射性Csは検出されなかった.事故から5か月後の2011年8月に調製した試料のうち,3群(砂糖,菓子類),8群(その他野菜,海藻,きのこ類)および10群(魚介類)から放射性Csが検出された.1年5か月後の2012年8月に調製した試料では,8群および10群からCs-137のみが検出された.放射性Csによる預託実効線量は,2011年が0.0015 mSv,2012年が0.00016 mSvであった.
著者
加藤 友香里 寺田 久屋
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.162-166, 2014
被引用文献数
4

超高速液体クロマトグラフ–タンデム型質量分析法を用いたキャッサバ製品およびシアン化合物を含有した豆類中のリナマリンの迅速で簡便な定量法を開発した.リナマリンをアセトニトリル–水(3 : 1)で抽出後,アミノ固相抽出カラムで精製し,超高速液体クロマトグラフ–タンデム型質量分析計により定量した.キャッサバに,リナマリンを10 μg/gおよび100 μg/g添加したところ,回収率は96.1%(RSD: 2.6%)および95.3%(RSD: 1.4%)であった.また,タピオカにリナマリンを1 μg/g,10 μg/gおよび100 μg/g添加したところ,回収率は81.1%(RSD: 3.3%),91.9%(RSD: 5.4%)および97.1%(RSD: 2.1%)であった.本法を適用してキャッサバ14検体,タピオカ9検体およびシアン豆4検体について実態調査を行ったところ,キャッサバは11検体から0.1~245 μg/g,タピオカは5検体から0.1~0.5 μg/g,シアン豆は全検体から4,950~5,590 μg/gのリナマリンが検出された.本法による定量下限値は0.1 μg/g,検出限界値は0.03 μg/gであった.
著者
田口 真奈 寺嶋 浩介 中橋 雄 加藤 友香 水越 敏行
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.13-25, 2000-03-20

本研究では、同じテーマで構造の異なる2つの番組を続けて視聴したとき、先行する番組におけるテーマの取り扱い方の違いが後に視聴する番組の視聴や概念形成にどのような影響を与えるのかを検証した。NHK一般番組『クローズアップ現代』とCTW制作の小学生向け教育番組『3-2-1 CONTACT』とから、「ゴミ」を扱った番組を選定し、調査の題材とした。小学生と大学生という発達段階の大きく異なる被験者137名を対象とした質問紙調査を行った結果、先行する番組の視聴は、後に視聴する番組の見方そのものには影響を及ぼさないが、視聴後の概念形成には影響を与えることが明らかとなった。