著者
加藤 友香 浅野 和之 並木 誠 久楽 賢治 佐々木 由枝 手島 健次 枝村 一弥 田中 茂男
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.54-57, 2005-01-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
9

特発性乳糜胸と診断された猫に対し, 高用量ルチン療法 (500mg, 1日3回, 経口投与) による治療を行った. 治療開始後, 胸水量は徐々に減少した. さらに29日後にルチンの1日投与量を1, 500mgから2,000mgに増量したところ, 治療開始後150日目には胸水貯留がほとんど認められなくなり, 最終的に治療開始後450日目にルチン投与を中止することができた. 現在, 治療開始後約2年を経過したが, 胸水の貯留や臨床症状は認められていない. 以上の結果から, 猫の特発性乳糜胸に対して高用量ルチン療法が右効である可能性が示唆された.
著者
桜井 康雄 門井 寛人 中田 毅 枝村 一弥
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.72, no.715, pp.991-996, 2006
被引用文献数
6

By developing various electronic equipments with high performance, the dissipated power of electric chips used in those equipments has been increased. Therefore, it has been important to cool those electronic chips, and a liquid-cooling system has been employed for some electronic equipments. An Electro-Conjugate Fluid (ECF), which is one of functional fluids, has a remarkable property that a jet flow is generated between two electrodes when a high voltage is applied to the electrodes. By the use of this strong jet flow, a pump with simple structure, no noise and no vibration can be developed and a new liquid cooling system by ECF seems to be realized. In this study, to realize the liquid cooling system by ECF, an ECF-pump is proposed, in which four printed circuit boards are layered to make the pump size compact. The proposed pump is fabricated, and experiments are performed to investigate the basic characteristics of the pump. Furthermore, in the liquid cooling system with the proposed pump, experiments to cools a heat source are performed to investigate the possibility of achievement of the liquid cooling system by ECF.
著者
堀切園 裕 石垣 久美子 西村 麻紀 飯塚 恵悟 南雲 隆弘 関 真美子 枝村 一弥 賀川 由美子 浅野 和之
出版者
一般社団法人 日本獣医麻酔外科学会
雑誌
日本獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:21896623)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3+4, pp.20-25, 2018 (Released:2019-06-27)
参考文献数
20

前胸部腫瘤を主訴に、12歳齢、去勢雄のチワワが来院した。初診時に患者は無症状であったが、約5ヶ月間で腫瘤が増大するとともに発咳を呈するようになった。第184病日に胸骨正中切開による前胸部腫瘤摘出術を実施した。腫瘤は前大静脈や気管を圧迫し、周囲組織と癒着していた。摘出した腫瘤の内部は広範囲で壊死が起こっていた。病理組織学的診断は甲状舌管遺残腺腫であり、腫瘤摘出後に患者の臨床症状は改善し、良好な経過が得られた。本疾患は犬の前縦隔腫瘍の鑑別診断として考慮する必要があると考えられた。
著者
座間 ともね 別府 雅彦 難波 裕之 難波 信一 枝村 一弥
出版者
一般社団法人 日本獣医麻酔外科学会
雑誌
日本獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:21896623)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.53-58, 2016 (Released:2017-05-17)
参考文献数
24
被引用文献数
1

ミニチュア・ダックスフント、12歳、去勢済み雄が間欠的な歩様異常を主訴に来院した。画像診断ならびに病理組織学検査より第12胸椎の孤立性骨形質細胞腫 (SOP) と診断された。ゾレドロン酸、メルファランならびにプレドニゾロンに極めてよく反応したが、2年後にゾレドロン酸の副作用と思われる下顎骨の骨壊死が発現した。本症例は、SOPが発生した犬に対するゾレドロン酸の副作用についての初報である。
著者
枝村 一弥 那須 広子 岩見 有紀子 西村 亮平 小川 博之 佐々木 伸雄 大河原 久子
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.129-135, 2004-02-25
被引用文献数
2

日本の各品種の豚における豚内在性レトロウイルス(PERV) proviral DNAの感染状況をPCRにて調査した.また,豚膵内分泌細胞(PE-cell)を含むバイオ人工膵島(Bio-AEP)を異種移植された実験的糖尿病犬の末梢血および脾臓を用いて,その感染の可能性をPCRおよびRT-PCRを用いて確認した.その結果,日本にいる各豚品種のすべてにPERV Oroviral DNAが検出され,今回用いた培養PE-cellにもPERV Oroviral DNAとmRNAの発現を認めた.しかし,PE-cellを異種移植したいずれの犬おいてもPERVのマイクロキメリズム,感染およびウイルス血症は認められなかった.したがって,免疫抑制剤を用いずにPE-cellの入った拡散チャンバー型Bio-AEPを移植した場合,PERV感染の可能性は極めて低いことが示唆された.
著者
板倉 新 加藤 久宗 王 碧昭 松長 敦子 実川 友史 枝村 一弥 大河原 久子 望月 学 西村 亮平 佐々木 伸雄
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.65, no.10, pp.1107-1109, 2003-10-25

豚の膵島細胞への傷害作用における補体系の関与について,各種動物血清および抗補体作用を有するsCR1添加血清を用いて検討した.細胞傷害性の程度は種によって大きく異なった.またsCR1によって捕体活性が減弱された血清は細胞傷害性をほぼ失った.これらのことから,血清による豚の膵島細胞への傷害性は捕体が主要な因子であり,また動物種の組み合わせによって捕体と移植細胞の相性が大きく異なることが示された.
著者
近藤 豊 石原 幸吉 横田 眞一 大坪 泰文 枝村 一弥
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2000, no.1, pp.227-228, 2000-07-31

Recently Otsubo and Edamura reported that dielectric fluids showed striking viscosity increase on the application of electric field when the electrode surface was planted with hair-like short fibers. By using the phenomenon, ER effect applications are expected without ER fluids. This study aims to develop a fluid control valve with the ER effect caused by fiber planted electrodes. In this paper, firstly, the fiber planted ER valve, which have fiber planted high voltage electrode and normal surface ground electrode, is proposed. The valve can control fluid power with applied voltage. Secondly, as an application of a fiber planted ER valve, a 4-port fiber planted ER valve is proposed and fabricated. And then, it is demonstrated that a 4-port fiber planted ER valve can control a piston-cylinder.