著者
武田 敦志 チャクラボルティ デバシシュ 北形 元 白鳥 則郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.54, pp.63-68, 2008-06-12
参考文献数
8
被引用文献数
1

近年,P2P ネットワークの普及が急速に進んでいる.しかし,2P ネットワークのための効率的な認証手法が実現されていないため,セキュアでスケーラブルな P2P ネットワークは実現されていない.そこで,本稿では,分散ハッシュテーブルを用いた P2P ネットワークのためのスケーラブルな分散型認証手法 HDAM を提案し,HDAM を P2P ネットワークで運用するための認証モジュールの設計について述べる.In recently years, P2P networks have been evolving at a rapid pace. We however can not use secure and scalable P2P networks, because an efficient authentication scheme for P2P networks is not realized. In this paper, we propose HDAM, which is a scalable decentralized authentication method. HDAM enables an efficient authentication by using Distributed Hash Table.And, we also describe the authentication module for HDAM which enables secure and scalable P2P networks.
著者
北形 元 笹井 一人 高橋 秀幸 木下 哲男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoNA, モバイルネットワークとアプリケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.168, pp.63-66, 2013-07-25

本稿では,大規模災害時における通信需要の極端な増加,電力供給の停止,通信路の切断など,極めて厳しい条件下において円滑な通信を実現する不揮発性ネットワーキングを提案する.大規模災害時においては,極端な通信需要の増加状態の継続により輻輳が緩和されず,大規模な通信障害が長時間に渡り続く.このような不安定な通信品質の下で,中継ノードでデータを一時蓄積しながら中継していく技術としてDTN(Delay Tolerant Networking)が提案されており,これを活用した災害時の情報通信方式も提案されているが, DTNがその性質上,送信のみの単方向通信であるという点から,安否情報や避難情報など,情報入手に利用することは難しい. そこで本稿では,利用者端末からのリクエストとサーバからのレスポンスの両者をひも付けながらネットワーク上に保持することで,リクエストを送信してからサーバからのレスポンスを受信の間に,利用者端末をネットワークから切断し可能とする,不揮発性ネットワーキングを提案し,その主要技術について述べる.
著者
大沼 義孝 北形 元 菅沼 拓夫 木下 哲男 白鳥 則郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.56, pp.1-6, 1999-07-15
被引用文献数
1

スケジュール管理システムを用いたスケジュール調整を行うには,ユーザのスケジュール予定を表現するイベント情報が予め入力されていることが必要不可欠である.しかしながら,多くの情報の中から自分に関連するイベント情報をもれなく抽出し,それらを管理システムの要求する形式に変換,入力する作業は利用者にとって大きな負担となっている.そこで我々は,電子的に通知される電子メールや電子ニュース内の文書を対象に,知的ユーザエージェントであるイベント取得エージェントが,スケジュール関連文書の選別を行い,更に不足情報を補うことでスケジュール管理システムに入力できる定型文書を生成するシステムを提案する.本稿では,個人プロファイルを利用した選別判断機能と情報補完機能に焦点をあて,その基本的概念について述べる.An event scheduler needs event information. Event information has become electronically available in different sources i.e mailbox, netNews etc. Filtering necessary information from these sources and inserting them to the scheduler, manually by a user itself is a troublesome routine work. We propose a system wherein an agent automatically gathers necessary information on the user behalf by checking the prospective mailbox, Net News etc, arranging them to the given standard format, and finally conveying to the scheduler. And thus, reduces the user overloads. This paper also discusses the necessary issues involved e.g decision making, information-completion functions by referring user's personal profiles.
著者
白鳥 則郎 菅沼 拓夫 北形 元
出版者
東北大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2007

最終年度である本年度は,下記テーマ(A),(B),(C)については,19,20年度の研究成果をもとにさらに詳細化と実装を進め,完成度を向上させた.また(D)については,20年度の検討をもとに詳細設計と実装を進め,プロトタイプシステムによる評価実験を行った.さらに最終年度のとりまとめとして(E)を実施した.本年度の各テーマの具体的な研究成果は以下の通りである.1.テーマ(A):ネットワーク情報の収集技術の実装とバージョンアップを進めた.また,ネットワーク情報を利用者に分かりやすく可視化して提示する表示支援システムを構築した.2.テーマ(B):NDNの具体的なモデルの構成とアーキテクチャの詳細設計をさらに進めた.3.テーマ(C):(A)の成果を用い,NDNの自律的な制御・管理技術の設計と実装を進めた.4.テーマ(D):(A)-(C)の成果を用いて評価用アプリケーションの詳細設計と実装を行った.また,実際の災害を想定したシミュレーション実験を行った.5.テーマ(E):(A)-(D)の成果を統合し,本提案の総合評価を実施した.本年度は特にテーマ(D)の推進に力を入れた.具体的には,近い将来発生が予想される宮城県沖地震など,実際に発生する災害時のコミュニケーションやネットワーク障害を想定し,NDNの挙動をシミュレーション実験により観測することで,その効果を検証した.以上の成果を,国際会議や国内学会等で発表した.以上より本研究は,ほぼ計画通りの進捗であると言える.
著者
永井 克幸 北形 元 菅沼 拓夫 白鳥 則郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.275, pp.113-117, 2004-08-27

災害時において,携帯電話やインターネットを用いて知人の安否確認を行うシステムが提案されている.しかし,大規模災害時には有線インフラを用いた通信に結核などの支障が生じ,これらのシステムを用いて知人の安否確認をすることが困難になる.本稿では,被災地で被災者が無線アドホックネットワーク(MANET)を構築することによって有線インフラを使用せず,迅速に知人の安否確認を行うシステムを提案する.
著者
佐藤 芳樹 北形 元 木下 哲男 白鳥 則郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.32, pp.85-90, 2002-03-28

本稿ではJava仮想計算機をまたぐスレッド移送機能を分散処理に利用するための既存のスレッド移送技術の問題点を指摘し、これを解決するための手法について述べる。具体的には、関数型言語などで研究されてきた部分継続と呼ばれる概念を導入し、部分継続を一つの分散処理の単位とすることで柔軟な粒度での移送を実現する。本稿では、提案手法を実現するための構文の設計と、ソースコード変換による実装について述べる。A scheme has been developed that enables a Java program to be migrated across computers while preserving its execution state. This scheme is called Thread Migration. We indicate the problem occured when applying thread migration on Distributed Processing and propose a solution for that. To be more precise adoptind Patrial Continuations studied in Functional Language and Processing. Thereby we can migrate computation with flexible grain. This paper describes a design of additinal sentence structure to achieve our scheme. and implementing with source-code-level transformation.