著者
笠原 安夫
出版者
CROP SCIENCE SOCIETY OF JAPAN
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1-2, pp.193-198, 1951-12-30 (Released:2008-02-14)
被引用文献数
1

1) In order to obtain a fundamental knowledge for the control of weeds, the writer have investigated since 1942, under the co-operation of thirty seven plant taxonomists who live in different regions of Japan, what kinds of weeds are found on the paddy field as well as the upland field and how is their geographical distribution. 2) Japan was subdivided into 10 weather sections according to Dr. FUKUI, that is Hokkaido (B.C) Sanriku (Ej), Ryou (Ep), Hokuriku (Eq), Tozan (El), Tokai (Ek), Sanin (Fr), Setonaikai (Em), Kitakyushu (En), and Nankai (Eo), and each of these districts were investigated kinds and their abundance of weeds in paddy field. 3) The total number of species of weeds grown on paddy field in the whole region of Japan, except in Hokkaido, amounted to 186 species of 42 families. Among them, 30 species were recognized as the most noxious, 68 species as the moderately noxious and 88 species as the slightly noxious. 4) Hokkaido has considerably different kinds of weeds in the paddy field from the other part of Japan; about 73 species of weeds which are distributed in Honshu are not in found in Hokkaido, and, on the other hand, some frigid plants which are not seen in the Main Land grow on the paddy field in Hokkaido. This seemed to be due to the low temperature and the short historical period of rice growing in the district. 5) Majority kinds of weeds are more or less widely distributed throughout Japan, exclusive of Hokkaido, and weeds on the paddy field which are confined to the south-western part are only 9 kinds. 6) Among 186 species of weeds on the paddy field in Japan, only a few species are endemic to this country, majority parts of them being common to the other part of the worId, and they are considered to be originated from south-eastern Asia and southern China. 7) It is noteworthy that there are very few species of naturalized weeds on the paddy field which are distributed in a limited area, while that as many as about 80 kinds of naturalized weeds on the upland field in Japan are known to have invaded from some foreign countries in recent time.
著者
小林 健治 土佐 典照 原 安夫 堀江 修二
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.8, pp.930-938, 1996-08-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
15
被引用文献数
6 13

水道水を電気分解処理して得られたアルカリ性水の炊飯水としての有効性について検討を行い,以下の結果を得た.(1) 白米と浸漬水の総体積変化は,アルカリ水,原水(水道水),酸性水の順に大きくなった.任意のpHに調整された試験水を用いた実験より,白米の膨潤度はpHの影響を受けていることが確認された.(2) 画像処理装置により炊飯米形状を二次元的に計測し,面積はアルカリ性水,酸性水,原水の順に大きく,アルカリ性水のものは原水のものよりも約4.5%の差がみられた.(3) 三粒法により各米飯のテクスチャーを測定したが,粘りと硬さの比がアルカリ性水,酸性水,原水の順に大きな値をとった.アルカリ性水により処理された炊飯米のテクスチャーが高い原因として,炊飯米表面の糊化した澱粉量が多いことによるものであることが考えられた.洗米において白米からの澱粉の溶出量は,アルカリ性水処理によるものが最も高く,炊飯米においても同様であった.この原因として,洗米では高いpHや界面活性的な働きが白米表面物質の遊離を促進するため,また炊飯米では高いミネラル濃度が澱粉細胞の細胞壁に沿って存在するタンパク質の可溶性を促進するためと推察された.
著者
笠原 安夫
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.1962, no.1, pp.61-65, 1962
著者
笠原 安夫
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.49-55, 1976
被引用文献数
1
著者
綿貫 亜紀 原 安夫 新井 映子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.352-359, 2004-11-20
被引用文献数
4

水道水を弱電解処理して得られる電解生成水(酸性電解水およびアルカリ性電解水)と水道水を使用して,超微細米粉を原料とする米粉パンを調製した.官能検査および機器測定によるパンの特性評価を通して,米粉パンヘの電解生成水の利用の可能性を検討した.酸性電解水およびアルカリ性電解氷を使用すると,水道水を使用した場合よりいずれもパンの膨化性が向上して比容積が増加し,クラムは軟化した.これらの改変効果は,官能検査においても確認された.酸性電解水による膨化性の向上はタンパク質の溶解性の変化,アルカリ性電解水による膨化性の向上はでんぶんの糊化特性の変化によることが示唆された.砂糖を20%減量してパンを調製した場合にも,酸性電解水およびアルカリ性電解水による改変効果は確認された.また,酸性電解水の使用は,クラストの着色を促進した.以上の結果より,電解生成水の使用は米粉パンの特性改変に有効であり,添加する砂糖の減量も可能であることから、米粉パンの品質向上に寄与できると結論した.
著者
綿貫 亜紀 原 安夫 新井 映子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.352-359, 2004-11-20
参考文献数
25
被引用文献数
4

水道水を弱電解処理して得られる電解生成水(酸性電解水およびアルカリ性電解水)と水道水を使用して,超微細米粉を原料とする米粉パンを調製した.官能検査および機器測定によるパンの特性評価を通して,米粉パンヘの電解生成水の利用の可能性を検討した.酸性電解水およびアルカリ性電解氷を使用すると,水道水を使用した場合よりいずれもパンの膨化性が向上して比容積が増加し,クラムは軟化した.これらの改変効果は,官能検査においても確認された.酸性電解水による膨化性の向上はタンパク質の溶解性の変化,アルカリ性電解水による膨化性の向上はでんぶんの糊化特性の変化によることが示唆された.砂糖を20%減量してパンを調製した場合にも,酸性電解水およびアルカリ性電解水による改変効果は確認された.また,酸性電解水の使用は,クラストの着色を促進した.以上の結果より,電解生成水の使用は米粉パンの特性改変に有効であり,添加する砂糖の減量も可能であることから、米粉パンの品質向上に寄与できると結論した.