著者
堤 純 須賀 伸一 生澤 英之 原澤 亮太 鵜川 義弘 福地 彩 伊藤 悟 秋本 弘章 井田 仁康
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015

本研究では,iOSおよびAndroid OSのタブレット端末やスマートフォン用のアプリであるjunaio(ドイツのmetaio社が開発した無償ARビューア)を用い,群馬県立前橋商業高校における研究授業の実践などを通して,高等学校地理授業における位置情報型ARの利活用の可能性について検討した。このシステムを構築したことにより,群馬県高等学校教育研究会地理部会のメンバーならば誰でも情報を加除修正できるため,メンバー教員全員が授業用コンテンツづくりに積極的に関わることができるようになった。すなわち,GISのスキルに長けた一部の教員のみに多大な負担をかけてしまうことなく,「シェア型」,あるいは「情報共有型」ともいうべき授業用のARコンテンツが作成できるようになった。本研究のARシステムは,魅力的な地理教材作成において,今後の発展のポテンシャルが高いと思われる。<br>2015年1月に,群馬県立前橋商業高等学校2年生4クラス(160名)を対象とした地理Aの授業では,地域調査の単元(全6時間で計画した「前橋市の地域調査」)において,最初の1時間目をARシステムを援用した地域概観の把握とした。すなわち,高校最上階7階の教室窓から遠方に眺められる建物(高層ビル)について,その名称や用途・高さ・完成年等を,ARシステムを通じて確認しながら,前橋市の都市構造の理解に努めた。その結果,前橋駅南北での開発状況の比較や高崎市との都市機能の違いなどを,現地まで出かけなくても高校の校舎内に居ながら体感することができた。
著者
播 英仁 輿水 馨 原澤 亮
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.203-205, 1987-02-15
被引用文献数
3

日本各地におけるニワトリ由来ウレアプラズマの分布を調べる目的で, 1都13県82鶏群の計456羽のニワトリの口腔を検査したところ, 1都8県, 31鶏群の110羽 (22.6%) がウレアプラズマ陽性であった。ウレアプラズマの分離率は農家, 個人宅, 幼稚園, 小学校で飼育されているニワトリの方が, 専業養鶏場のニワトリより高率であった。1都8県に散在している11鶏群から分離された11株は代謝阻止試験によりすべて血清学的に均一な性状を示し, ヒト由来Ureaplasma urealyticum T960株およびウシ由来U. diversum A417株とは区別された。
著者
原澤 亮
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

豚コレラウイルス(CSFV)はプラス鎖の1本鎖RNAをゲノムとしている。そこで、逆転写酵素を用いて我が国で分離されたCSFV株の5'端および3'端の非コード領域の塩基配列を決定し、これを国際的DNAデータバンクに登録されている既知のCSFVのものと比較するとともに、コンピュータを用いて二次構造の自由エネルギー値を計算し、合理的なステム・ループ構造を推定した。これまでの調査研究により、RT-PCRにより増幅された本ウイルスの5'端非コード領域には少なくとも3箇の可変領域が、また、3'非コード領域には少なくとも2箇の可変領域が存在し、それぞれの領域に特徴的な二次構造が想定されることが判明している。CSFVではループ領域の配列と長さはウイルス株により一定していないものの、ステム領域の配列はよく保存されており、固有のステム構造を呈することから、可変領域に想定される二次構造のステム領域に相当する回文様配列における点突然変異を比較検討することにより、CSFVの同定を遺伝子型のレベルで行うことができた。その結果、本ウイルスはCSFV-1,CSFV-2,CSFV-3の3型に分けることが適切であるとの結論に至った。これにより豚コレラの鑑別診断が一層精密に行なえるようになった。また、これはそれぞれのウイルス型が病原性とどのように関係するのかという新たな研究課題を提起するものでもあった。なお、型別の基準とした点突然変異を回文様塩基置換(palindromic nucleotide substitution)と命名し、新しい考え方に基づく分類方法として提案した。以上の研究成果は平成12年8月にイタリアで開催された第5回国際獣医ウイルス学会において発表した。
著者
原澤 亮
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.961-964, 1994-10-15
被引用文献数
3

豚の日本脳炎, 伝染性胃腸炎, パルボウイルス病, およびヒトの麻疹, 風疹, 流行性耳下腺炎に対する生ワクチンから検出された pestivirus RNA の5'非コード領域を比較検討し, 以下の成績を得た. (1)検出された pestivirus RNA は, 牛ウイルス性下痢症ウイルス(BVDV)のものと思われた. (2)これら pestivirus は既知のBVDV株も含めて, 少なくとも3型(I, II, III)に分けられた. (3)塩基置換は二次構造へ寄与するように共変的(covariant)であった. (4)想定された二次構造は原核生物のρ非依存性ターミネーターに類似していた. (5)5'非コード領域内に短いORFが比較的よく保存されていた.