著者
吉沢 晋 菅原 文子
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
vol.391, pp.32-38, 1988-09-30 (Released:2017-12-25)
被引用文献数
1 1

In order to estimate and control the contamination by the airborne particles through the mechanism of settlement it is necessary to analyze the mechnism of falling particles in the atmosphere indoor as well as outdoor. The quantity of settled particles depend upon the concentration, exposure time and terminal velocity which are the function of aerodynamic diameter of the particle, and consequently the size distribution of the settled particles greatly differ from the original ones. In case of outdoors, the quantity of settled particles are obtained by the integral of product of partial distribution and terminal velocity of the particle using particle size distribution. The calculated values were fairly close to those experimentally obtained. In case of indoors, the authors analyzed the relation of quantity of settled particles and the airborne concentration and obtained the general equation which shows that the settled contamination is dependant on the concentration, particle size distribution which determin the terminal velocity, the ceiling height, and the air change rate which is the reciprocal of the time length of particles' stay within the room. Experiments were performed using model chamber of 30 ×30×30 cm in size with known ventilation rate. Theoretical values coincided with the results of experiment very well.
著者
阪口 雅弘 井上 栄 吉沢 晋 菅原 文子 入江 建久 安枝 浩 信太 隆夫 今井 智子
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.439-443, 1991
被引用文献数
7

布団内のダニアレルゲンの除去方法として, 1) 真空掃除機による吸引, 2) 布団たたきと真空掃除機の組み合わせ, 3) 機械式丸洗い, の3法を比較した. 布団内ダニアレルゲン量は, 布団内15箇所から綿を取り出し, アレルゲンを水に抽出して, 主要アレルゲン (Der f I, II; Der p I, II) の絶対量を免疫化学的に測定した. また, 布団をたたいてアレルゲンを空気中に放出させ, それをエアサンプラーを用いて集め, 定量した. 真空掃除機およびそれに布団たたきを併用した場合には, 布団内アレルゲン量の減少は40%前後であった. 機械丸洗いでは業者によるアレルゲン除去率の違いがあったが, ある業者では除去率は90%以上であった. また空気中に発生するアレルゲン量も, その業者では90%以上減少した. したがって, 布団から発生するダニアレルゲンによる暴露を減らすためには,布団の機械式丸洗いは, 布団たたきや掃除機法に比較して有効な方法である. ただし, 丸洗いによるアレルゲン除去率は, 業者によって違いがあった.
著者
阪口 雅弘 井上 栄 吉沢 晋 菅原 文子 入江 建久 安枝 浩 信太 隆夫 今井 智子
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.439-443, 1991-04-30 (Released:2017-02-10)
被引用文献数
4

布団内のダニアレルゲンの除去方法として, 1) 真空掃除機による吸引, 2) 布団たたきと真空掃除機の組み合わせ, 3) 機械式丸洗い, の3法を比較した. 布団内ダニアレルゲン量は, 布団内15箇所から綿を取り出し, アレルゲンを水に抽出して, 主要アレルゲン (Der f I, II; Der p I, II) の絶対量を免疫化学的に測定した. また, 布団をたたいてアレルゲンを空気中に放出させ, それをエアサンプラーを用いて集め, 定量した. 真空掃除機およびそれに布団たたきを併用した場合には, 布団内アレルゲン量の減少は40%前後であった. 機械丸洗いでは業者によるアレルゲン除去率の違いがあったが, ある業者では除去率は90%以上であった. また空気中に発生するアレルゲン量も, その業者では90%以上減少した. したがって, 布団から発生するダニアレルゲンによる暴露を減らすためには,布団の機械式丸洗いは, 布団たたきや掃除機法に比較して有効な方法である. ただし, 丸洗いによるアレルゲン除去率は, 業者によって違いがあった.
著者
小野 俊孝 小幡 俊彦 小田島 安平 赤沢 晃 近藤 知巳 飯倉 洋治 石原 融 吉沢 晋 菅原 文子
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.36, no.11, pp.976-983, 1987
被引用文献数
3

最近, ポータブルの空気清浄器が普及しつつあるが一般家庭での浮遊塵除去能, 喘息児に対する臨床的効果についての検討は少ない.今回, 空気清浄器(EH351W松下電工(株))を用いて, 症状の持続する喘息児12例(中等症3例, 重症9例)を対象としてその効果を検討した.particle counter (KC-01 RION Co.Ltd)にて測定したふとん敷きによる浮遊粒子の変化では, 良好な集塵効果が認められ, 室内浮遊真菌についても明らかな低下がみられた.臨床的効果については, 喘鳴, 咳嗽, 日常生活障害及び睡眠障害の有意な(p<0.05-0.01)低下と, 発作の抑制が認められた.総合効果判定では, 有効以上6例(50%), やや有効以上9例(75%)で, 悪化例はなかった.以上より, 空気清浄器(EH351W)は, 室内浮遊塵, 浮遊真菌を除去する効果があり, 臨床的にも環境整備の有力な手段になると考えられた.
著者
菅原 文子 吉沢 晋 諸岡 信久 角野 猛
出版者
郡山女子大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

東北地方の中部の郡山市において,集合住宅,一戸建住宅の床麈埃の収集を行い,麈埃中のカビコロニー数,ダニアレルゲン量を測定した。測定対象建物の一年間の季節的変動,両者の比較,カビコロニー数とダニアレルゲン量との関係,温湿度とカビコロニー数,ダニアレルゲン量との関係を求めた.平成三年度の二月,九月の集合住宅のアレルゲン量の測定では,二月に比して九月は,非常に大きな値を示すが,DerI,DerIIにその特徴が著るしく,DerpIは,ばらつきが大きく,九月が必らずしも大きな値を示していない。同時に行ったカビコロニー数の測定に関しては,特に大きな特徴を示してはいない。平成四年度の一戸建住宅,平成五年度の集合住宅の測定では,年間消長は,ダニアレルゲン,カビコロニー数共に冬期に少なく,春季〜秋季特にカビでは夏季に,ダニアレルゲンでは,秋季に大きな値を示しているが,各戸必らずしも同一の傾向を示していない。ダニとカビは,その増殖の温湿度の範囲が似ていることから,平成三年,四年,五年度の測定結果を用いて両者の相関関係を求めたが,いづれの場合にも,相関関係は認められなかった。また,室内の温湿度,床面温湿度と,ダニアレルゲン量,カビコロニー数との関係も明らかな結果は,認められなかった。床仕上材とダニアレルゲン量,カビコロニー数との比較では,一戸建住宅の中では,差は認められないが,集合住宅と一戸建の比較では,一戸建の畳,集合住宅のカーペットにアレルゲン量が多く,住い方の相異によるものと思われる.韓国ソウル近郊の住宅での同一の測定では,ダニアレルゲン量は,郡山市より低く,建物の構造,暮し方の相異によると思われる.