著者
菅原 文子 諸岡 信久 宮沢 博
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.61, no.482, pp.35-42, 1996
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

uthors determined the mite-allergen and fungal colonies in the floor dust collected from the dwellings in Seoul, Korea and in Koriyama, Japan which were located in the same geographical latitude. Measurements in Seoul were carried out in September, 1992 and in March, 1993 and the data were compared with those of Koriyama in the same periods. The average mite-allergen in Koriyama was 22 times as much as in Seoul for Der I and 33 times for Der II in September and 10 times for Der I and 74 times for Der II in March measurements. Those difference of mite-allergen in two locations seem to have resulted from the traditional "ondoru", floor heating and from the relatively lower humidity in Korea. Further comprehensive research is advised.
著者
影山 志保 諸岡 信久
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.41-47, 2005-01-15

In this study, the effect of environmental organic pollutants (detergents) on bacterial growth was investigated. Five different strains which may become routes of infection (i.e. food poisoning) were used: Staphylococcus aureus, Bacillus cereus, Enterobacter cloacae, Salmonella choleraesuis and Escherichia coli. The compounds tested in this study were sodium lauryl sulfate (SLS), deoxycholic acid sodium salt monohydrate (DESO), sodium undecanesulfate (SUDS), p-n-nonylbenzenesulfonic acid sodium salt (SNBS), 17β-estradiol, 4-nonlyphenol and bisphenol A. In the case of S. aureus, no significant differences in growth rates could be observed with and without the compounds at 1 mg/l concentration in the growth medium, although the growth rate for 4-nonylphenol were higher than that of the control. All other strains exhibited higher growth rates than the controls for all the compounds tested. On the other hand, B. cereus only showed a longer lag phase in case of 4-nonylphenol addition.
著者
諸岡 信久
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 59回大会(2007年)
巻号頁・発行日
pp.209, 2007 (Released:2008-02-26)

目的:空中菌が原因となる感染症としては結核,レジオネラ症,インフルエンザ,アスペルギルス症や真菌によるアレルギー症がよく知られている.1類感染症で致死率の高い重症急性呼吸器症候群(SARSコロナウイルス)は室内空気が感染経路となっている.この研究は室内空中菌の挙動を明らかにするために,人の活動及び空調や換気などの影響を検討した.方法:室内空中浮遊菌は多孔板で単層式の衝突型空中浮遊菌測定器(MBS-1000,ミドリ安全),空中浮遊粉塵は0.3μm~5μmを6段階で測定できるレーザー光線による粉塵計(HHPC-6,リオン)を用いて測定した.微生物の採取にはソイビン・カゼインダイジェスト寒天培地(日水製薬)を用いた.培養と生菌数測定方法は25℃に調整したインキュベーターで培養して,2日目と5日目の生菌数を細菌と糸状菌に大別して計数して,室内空気1 m^3あたりのコロニー数(cfu/m^3)として示した.住空間は図書館3階のゼミ室で,週に3回程度使用されている容積108.7m^3,床面積(6,185mm×5,920mm),高さ2,970mmを用いた.結果:図書館3階のベランダの外気では糸状菌910(cfu/m^3),細菌50(cfu/m^3).室内に5名が椅子に座った静止状態では糸状菌280,細菌1,680.全員5分間歩行状態では各々130,6,250.続いて,静止して空調を運転した状態では150,4,070.さらに,窓と廊下の入り口を開けて換気した状態では390,320であった.また,歩行後1時間間隔で空中浮遊菌を測定したところ,糸状菌数は大きな変化を示さなかったが,浮遊細菌数は歩行活動で急増したが時間の経過とともに減衰して,3時間後には静止状態に戻った.
著者
束原 史華 影山 志保 太田 実 諸岡 信久
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.69, 2017

<br><br>目的 甘酒はアミノ酸などが豊富に含まれ、飲む点滴という異名を持つ日本特有の甘味飲料である。現代の日本では冬に温かくして飲まれることが多いが、江戸時代には夏バテ防止に飲む冷やし甘酒が多かった。しかし甘酒には独特の風味があり甘酒が苦手という人も多くいる。そこで甘酒が苦手な人でも飲めるように甘酒と様々な三次機能を持つ牛乳を混合し飲みやすくした飲料を検討した。この飲料は夏の暑い時期、栄養補給ができるバランスの良い栄養飲料として位置付けることをねらった。 <br><br>&nbsp;<br><br>方法 福島県の太田酢店の甘酒と酪王乳業の普通牛乳を使用し、糖度計(ASONE APAL-1)、pH測定器(HORIBA SENSOR)、K⁺測定器(HORIBA B-731)、Na⁺測定器(HORIBA B-722)、Ca⁺&sup2;測定器(HORIBA B-751)、塩分測定器(HORIBA C-121)を用いた成分検査と官能検査の結果から配合を検討した。また、配合が定まった飲料の添加物についての検討を行った。<br><br>&nbsp;<br><br>結果 甘酒と牛乳の混合比率に関する官能検査では甘酒40%、牛乳60%の比率が最も高評価であった。次にこの比率をもとに試料を水で希釈した所、甘酒20%、牛乳30%、水50%の試料が官能検査では最も高評価であった。この試料の成分分析結果は、Brix 13.8%、pH6.3、Na⁺150 mg/kg、K⁺570 mg/kg、Ca⁺&sup2;110 mg/kg、NaCl 0.02 g/mlだった。次にこの試料にNaClを添加したが、味がくどくなったためCaCl₂に変更し、試料に添加した。その結果CaCl₂添加の試料はNaCl添加の試料よりも後味がさわやかになった。CaCl₂添加試料の成分分析の結果はBrix 11.1%、pH5.5、Na⁺210 mg/kg、K⁺750 mg/kg、Ca⁺&sup2;350 mg/kg、NaClとして0.02 mg/100mlであった。
著者
束原 史華 影山 志保 太田 実 諸岡 信久
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 69回大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.92, 2017 (Released:2017-07-08)

目的 甘酒はアミノ酸などが豊富に含まれ、飲む点滴という異名を持つ日本特有の甘味飲料である。現代の日本では冬に温かくして飲まれることが多いが、江戸時代には夏バテ防止に飲む冷やし甘酒が多かった。しかし甘酒には独特の風味があり甘酒が苦手という人も多くいる。そこで甘酒が苦手な人でも飲めるように甘酒と様々な三次機能を持つ牛乳を混合し飲みやすくした飲料を検討した。この飲料は夏の暑い時期、栄養補給ができるバランスの良い栄養飲料として位置付けることをねらった。  方法 福島県の太田酢店の甘酒と酪王乳業の普通牛乳を使用し、糖度計(ASONE APAL-1)、pH測定器(HORIBA SENSOR)、K⁺測定器(HORIBA B-731)、Na⁺測定器(HORIBA B-722)、Ca⁺²測定器(HORIBA B-751)、塩分測定器(HORIBA C-121)を用いた成分検査と官能検査の結果から配合を検討した。また、配合が定まった飲料の添加物についての検討を行った。 結果 甘酒と牛乳の混合比率に関する官能検査では甘酒40%、牛乳60%の比率が最も高評価であった。次にこの比率をもとに試料を水で希釈した所、甘酒20%、牛乳30%、水50%の試料が官能検査では最も高評価であった。この試料の成分分析結果は、Brix 13.8%、pH6.3、Na⁺150 mg/kg、K⁺570 mg/kg、Ca⁺²110 mg/kg、NaCl 0.02 g/mlだった。次にこの試料にNaClを添加したが、味がくどくなったためCaCl₂に変更し、試料に添加した。その結果CaCl₂添加の試料はNaCl添加の試料よりも後味がさわやかになった。CaCl₂添加試料の成分分析の結果はBrix 11.1%、pH5.5、Na⁺210 mg/kg、K⁺750 mg/kg、Ca⁺²350 mg/kg、NaClとして0.02 mg/100mlであった。
著者
菅原 文子 吉沢 晋 諸岡 信久 角野 猛
出版者
郡山女子大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

東北地方の中部の郡山市において,集合住宅,一戸建住宅の床麈埃の収集を行い,麈埃中のカビコロニー数,ダニアレルゲン量を測定した。測定対象建物の一年間の季節的変動,両者の比較,カビコロニー数とダニアレルゲン量との関係,温湿度とカビコロニー数,ダニアレルゲン量との関係を求めた.平成三年度の二月,九月の集合住宅のアレルゲン量の測定では,二月に比して九月は,非常に大きな値を示すが,DerI,DerIIにその特徴が著るしく,DerpIは,ばらつきが大きく,九月が必らずしも大きな値を示していない。同時に行ったカビコロニー数の測定に関しては,特に大きな特徴を示してはいない。平成四年度の一戸建住宅,平成五年度の集合住宅の測定では,年間消長は,ダニアレルゲン,カビコロニー数共に冬期に少なく,春季〜秋季特にカビでは夏季に,ダニアレルゲンでは,秋季に大きな値を示しているが,各戸必らずしも同一の傾向を示していない。ダニとカビは,その増殖の温湿度の範囲が似ていることから,平成三年,四年,五年度の測定結果を用いて両者の相関関係を求めたが,いづれの場合にも,相関関係は認められなかった。また,室内の温湿度,床面温湿度と,ダニアレルゲン量,カビコロニー数との関係も明らかな結果は,認められなかった。床仕上材とダニアレルゲン量,カビコロニー数との比較では,一戸建住宅の中では,差は認められないが,集合住宅と一戸建の比較では,一戸建の畳,集合住宅のカーペットにアレルゲン量が多く,住い方の相異によるものと思われる.韓国ソウル近郊の住宅での同一の測定では,ダニアレルゲン量は,郡山市より低く,建物の構造,暮し方の相異によると思われる.