著者
大澤 実 桑畑 修 飯田 知彦 西釋 英章 田村 學造 吉澤 淑
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.87, no.6, pp.465-469, 1992-06-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

A method for the determination of furfurals (furfural and 5-hydroxymethylfurfural) in aged sake by gas chromatography was established. Five ml of sample was reacted with 4 ml of 2, 4-dinitro phenylhydrazine (2, 4-DNP) solution for 30 min at 80 °C. The solution was shaken with 30ml chloroform. The chloroform layer was concentrated to dryness in vacuo, and dissolved in 0.5 ml of 0.16% methyl-2-furfural-2, 4-DNP (internal Standard) in ethyl acetate. One μl of the solution was analyzed using a gas chromatograph (Shimadzu GC-14 A). This method will ensure determination of furfurals in aged sake with 104-108% recovery.The results of analysis on 44 samples aged for 3-20 years were: furfural 2-4 ppm, and 5-hydroxymethylfurfural 1-289 ppm. Furfurals were considered to be one of the characteristic components of aged sake.
著者
吉澤 淑
出版者
日本味と匂学会
雑誌
日本味と匂学会誌 (ISSN:13404806)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.211-218, 2000 (Released:2018-05-30)
被引用文献数
1

ビール、ワイン、清酒の原料、製造法の違いが成分組成や香味に及ぼす影響の大きさについて考察し、それらの相違が結果として飲酒形態や酒質評価、表現へも大きく影響していることを述べ、具体例として、コク、キレの2評価用語をとりあげ、その評価する内容が三者で異なること、例えばワインではキレという表現は用いられない理由を考察し、更にアルコールの香味への働きが三者で異なることを述べた。
著者
森 哲也 金内 誠 進藤 斉 角田 潔和 吉澤 淑 小泉 武夫
出版者
日本食品保蔵科学会
雑誌
日本食品保蔵科学会誌 = Food preservation science (ISSN:13441213)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.9-15, 2004-01-31
参考文献数
26
被引用文献数
1

金華火腿から分離された微生物309株より, 火腿脂質の不飽和化に関与する菌株のスクリーニングを行い, 糸状菌6株を選抜した。この中でA-59は脂質中の不飽和脂肪酸の割合が82.0%と選抜菌株の中で最も高く, 特にオレ・イン酸, リノレン酸含有率が高かった。A-59は各種形態試験の結果, <I>Aspergillas oryzae</I>と同定された。本菌株は, 培養温度25℃, 初発pH6.0, 0.5%コール酸ナトリウム, パルミチン酸とステアリン酸を炭素源として, その比率が60 : 40で最も高い不飽和脂肪酸量を示した。また, 本株はパルミチン酸, ステアリン酸を菌体内に取り込み, オレイン酸やリノール酸, リノレン酸を生産していると推察した。以上より, 火腿脂質の不飽和化は<I>A. oryzae</I> A-59を中心とする6株が作用していることが明らかとなった。