著者
森 明子 山田 直子 吉田 知加子 高尾 恭一 小池 文彦 風間 宏美 須賀 比奈子 高尾 哲也 Akiko MORI Naoko YAMADA Chikako YOSHIDA Kyoichi TAKAO Fumihiko KOIKE Hiromi KAZAMA Hinako SUGA Tetsuya TAKAO
出版者
昭和女子大学近代文化研究所
雑誌
学苑 (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
no.782, pp.57-63, 2005-12

RT-PCR法を用いて,葉状乳頭における味覚受容体の発現を検討した。すなわち葉状乳頭部から擦過法により取得した組織を使用し,味覚受容体候補であるTHTRファミリー(THTRs)およびT2Rファミリー(T2Rs)の発現をRT-PCR後,マイクロキャピラリー電気泳動により測定した。40歳以上の健常者ではTHTRs,T2Rsの受容体において,多数を発現していることが認められた。これに対し30歳以下の被験者ではいくつかのTHTRsおよびT2Rsで発現を認めたが,典型的な発現パターンはなかった。さらに薬服用者や高齢の味覚異常者においては,健常者に比べてTHTRs, T2Rsともに発現していない受容体が多かった。これらのことから,まず青年期では味覚受容体が成長段階にあり,20歳の成人になっても味覚の成長は十分ではないことが考えられた。壮年期になると味覚受容体が十分発達し,高齢者になってもその味覚受容体の発現数は減少しないことが示唆された。また薬剤の服用者や味覚異常者も,味覚受容体の欠落の可能性が示唆された。
著者
吉田 知加 木野 泰伸
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.308-313, 2014

アジャイル開発手法は,新しいソフトウェア開発手法として日本でもここ数年注目を集めている.しかしながら,その適用率は欧米諸国に比べて未だ低い.その理由として,日本では,ウォーターフォール型開発が標準的開発手法として成熟しているからと考えられる.また,アジャイル開発プロジェクトの契約管理の難しさも理由の一つとして挙げられる.契約はIT (Information Technology)システム構築プロジェクトの成功にとって大きな役割を担う.日本のシステム開発契約では請負,準委任,および労働者派遣という三つの契約類型があり,本研究はシステム開発委任契約に関わる請負,準委任を検討する.主に開発フェーズに締結される請負契約では,締結時に決められた要件に基づく最終成果責任が受託側に求められ,そのような場合アジャイル開発に不適切な制約事項が生じてしまう.本研究では,経済産業省の「情報システム・モデル取引契約書」,情報処理推進機構の「アジャイル開発のための契約モデル(案)」に注目し,アジャイル開発に適する契約の特徴を検討した.さらに,アジャイル開発により最適な契約モデルと,現実的に実務に適応する条項を提案する.
著者
木下 史青 矢野 賀一 吉田 知加 長谷 高史 棟尾 聡
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.11, no.11, pp.32-37, 2006-03-30
被引用文献数
1

目的とデザインプロセス東京国立博物館において「本館」の古い博物館イメージを刷新しリニューアルすることが、近年待ち望まれた大プロジェクトであったといえよう。これは1999年に開館した平成館における特別展の入場者数が1万人超/日であっても博物館としての根幹ともいえる平常展の入場者数が伸び悩んでいたという事実からも急務であったといえる。2000年4月の独立行政法人化をきっかけに、東京国立博物館ではサービス向上をめざし、大幅な組織改革などさまざまな運営の見直しを進めてきた。今回のリニューアルはこの流れにそった事業と位置づけられる。リニューアルは2ヵ年度にわたって行われた。まず2003年に本館2階が、それまでの分野別展示から時代別展示「日本美術の流れ」にリニューアルされ、以前のどちらかというと専門家向けと思えた展示から、一般のお客様にも「教科書のようでわかりやすい」時代の流れにそった展示室構成となった。この第1弾リニューアルへのお客様アンケート結果も踏まえ、日本美術をよりわかりやすく展示することをめざして本館1階、2階全室のリニューアルが2004年7月〜8月に行われ、9月1日グランドオープンした。