著者
野呂 健一
出版者
高田短期大学
雑誌
高田短期大学紀要 (ISSN:09143769)
巻号頁・発行日
no.31, pp.141-150, 2013-03

現在多くの大学で、日本語リテラシー教育、すなわち、大学での学びや日常生活で求められる日本語能力向上を目指す教育が行われている。日本語リテラシー教育を担当しているのは、日本語学や言語学の専門家であることが多いが、日本語を客観的研究対象とする日本語学の知見は、一般的には外国人学習者を対象とする日本語教育に資するものと考えられることが多い。本稿では、日本語学の知識が日本語表現能力の向上にも寄与することを、日本語表現科目のテキストの例を挙げながら考察する。
著者
金城 昇 嘉陽 宗芳 野原 賢一 後呂 健二 金 福柱 Kinjo Noboru Kayoh Muneyosi Nohara Kenichi Ushiro Kenji Kin Fukutyu
出版者
琉球大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
琉球大学教育学部教育実践総合センター紀要 (ISSN:13466038)
巻号頁・発行日
no.11, pp.61-85, 2004

2003年6月から7月にかけ、沖縄県内のS小学校4,5,6年生を対象に、ライフスキル形成を目的とした喫煙防止教育を行った。本実践は初めに、タバコの害や影響に関する知識を深め、それに基づきタバコの広告分析の授業、喫煙を勧められた際の良い断り方の習得を目指した授業へと系統立てて実施した。児童から出されたアイディアや授業後の感想をPPモデルで分析した結果、児童は喫煙による急性影響、長期影響、環境タバコ煙の影響についてそれぞれ理解し、その知識を基に家族とのタバコに関する対話がなされたことが示された。さらに、喫煙による事実とタバコ広告に隠されたテクニックとを対比し、その矛盾点を明らかにするとともに、喫煙を勧められた際に、相手を尊重しつつ自分の意思をはっきりと伝えるスキルの一定程度の習得がみられた。尚、本実践研究は、本学大学院教科教育専攻保健体育専修の科目である「保健体育科教育法特論」「保健体育科授業研究・教材開発」の一環として、S小学校から依頼のあった喫煙防止教育について院生が中心となり実践・分析・検討してまとめたものである。