著者
塩川 博義
出版者
公益社団法人 日本騒音制御工学会
雑誌
騒音制御 (ISSN:03868761)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.195-200, 2012-04-01 (Released:2020-01-16)
参考文献数
2

ガムランとは,インドネシア,マレーシアを中心に発達した伝統的な合奏音楽である。インドネシア·バリ島のガムランには,儀礼や舞踊の種類などによりさまざまな楽器あるいは楽器編成が存在する。大きな特徴として,鍵盤楽器は2台が一組を成しており,それらはうなりが生じるように調律されている。本論文はインドネシア·バリ島のガムランでスレンドロ音階であるガムラン·グンデル·ワヤンおよびガムラン·アンクルンそれぞれ2セットにおける鍵盤楽器のうなり周波数を明らかにし比較検討したので,その結果を報告する。
著者
塩川 博義 梅田 英春 皆川 厚一 豊谷 純 イ・マデ・カルタワン 杉山 昌子
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

バリ島で一般的に使われているガムラン・ゴング・クビャールを中心に、日本とバリ島で、約90セットのガムランの測定し音響解析を行ってきた。その結果、それらの音高はバリ島における地域や時代によって異なることがわかってきた。特に、教育機関に関わりのある11セットのガムラン・ゴング・クビャールを測定した結果、それらの音名1(ding)の音高は、C#かDであり、特にASTIより新しいそれらは、いずれもC#であることを明らかにした。また、ガムラン・ゴング・クビャールよりも古いガムラン・プレゴンガン 7セットの音高を分析した結果、音名1における音高は、いずれもC# からD# の間であることを明らかにした。
著者
土田 義郎 松井 利仁 永幡 幸司 塩川 博義 川井 敬二 森原 崇 船場 ひさお
出版者
金沢工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

音環境の評価には、量だけでなく意味が関与する。良好な音環境の実現には、文化的視点も必要であり、マネジメント思考も求められている。本研究で得た成果は次の3点である。(1)主観の影響や、居住地・世代による音源の聞き取り頻度の差といった点から、音環境全体の評価に関する成果を得た。(2)ガムラン音楽や商店街の音環境の他、海外(アジア地域)における鉄道騒音や道路騒音のように幅広い音環境に対して、質的な情報と量的な情報の相互作用についてテキスト・マイニングやPAC分析を用いて成果を得た。(3)個人の認識を可視化し、深層面接を行うツールを用い、認知構造の同定手法に関する成果を得た。