著者
倉本 圭 川勝 康弘 藤本 正樹 玄田 英典 平田 成 今村 剛 亀田 真吾 松本 晃治 宮本 英昭 諸田 智克 長岡 央 中川 広務 中村 智樹 小川 和律 大嶽 久志 尾崎 正伸 佐々木 晶 千秋 博紀 橘 省吾 寺田 直樹 臼井 寛裕 和田 浩二 渡邊 誠一郎 MMX study team
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会誌遊星人 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.207-215, 2018-09-25 (Released:2018-12-21)

火星衛星Phobosからのサンプルリターンに挑む火星衛星探査計画 (Martian Moons eXploration: MMX) は,現在,宇宙航空研究開発機構 (JAXA) プリプロジェクトとして,2024年の打ち上げと5年の往還期間を設定し,精力的な検討・初期開発が進められている.MMXは,サンプル分析,Deimosを加えた火星衛星の近接観測,そして火星大気および火星圏のモニタリング観測を組み合わせることにより,惑星に寄りそう衛星という切り口と視座から,太陽系における大気と水を湛えたハビタブル惑星の形成と進化の解明に迫ろうとしている.
著者
三箇 智二 春山 純一 大竹 真紀子 大嶽 久志
出版者
日本情報地質学会
雑誌
情報地質 (ISSN:0388502X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.135-145, 1998-09-25
被引用文献数
1

資源開発を行うにあたり対象地域の地理情報システム(GIS)が作成され, これらにリモートセンシング画像が加えられることが多い.対象地域の広域的な地質構造の把握には, 複数の画像からなる地域を解析することが必要である.複数の画像を接合した広域モザイク画像では幾何学(地理)的位置が一致することや統一された輝度補正画像であることが要求される.しかしながら発展途上国や惑星では画像上の位置を地形図で正確に求めることができない場合が多く、必然的に画像間で相対的な位置関係を精度良く求める必要がある.筆者らは広域のモザイク画像作成手法と輝度補正手法について開発を行ってきた.この技術の応用例として, クレメンタイン探査機によって撮影された月面画像の解析例を紹介する.この解析では月の画像特性の解析・画像処理を進める上での障害事項の抽出とその検討を行い, 新たな放射量補正手法と幾何歪みの蓄積しない広域画像接合手法を開発した.