- 著者
-
岡本 佳子
坂部 裕美子
神竹 喜重子
荒又 雄介
辻 昌宏
大河内 文恵
平野 恵美子
小石 かつら
- 出版者
- デジタルアーカイブ学会
- 雑誌
- デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
- 巻号頁・発行日
- vol.7, no.4, pp.e25-e30, 2023 (Released:2023-09-25)
- 参考文献数
- 22
本稿は18〜20世紀ヨーロッパ歌劇場における上演傾向研究の一環として、フィールドワークと文献による興行情報の調査結果をデータ化・蓄積するにあたっての諸問題を提示する。具体的には、ポスターや年鑑からデータを抽出・統合する際、資料の選択、視覚的側面の配慮、項目や備考欄情報の取捨選択、上演言語の特定、作品の改変による紐付けが困難な場合がある。とりわけ、各資料の掲載項目自体が、地域や時代固有の価値観を色濃く反映していることから、それらの価値観の保持は統一的なフォーム作成の意図と相反することがある。様々な資料の比較から得られたこれらの知見を共有することは、データベース作成への新たな視座を提供するものであろう。