著者
山中 美穂 大田 忠親 福田 哲生 西山 一朗
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.491-494, 2004-09-15
被引用文献数
1 5

マタタビ属果実の品種/系統特性ならびに有効な利用法を検討するため,果汁中に含まれるアクチニジン濃度およびプロテアーゼ活性について調査を行った.用いた12品種/系統のうち,'さぬきゴールド'および'Ananasnaya'では,主要な経済栽培品種である'ヘイワード'と比較して,アクチニジン濃度やプロテアーゼ活性が有意に高値を示した.一方,'ファーストエンペラー','ティアドロップ'および'紅鮮'の果汁では,アクチニジン濃度やプロテアーゼ活性が有意に低値を示した.特に'紅鮮'果汁のプロテアーゼ活性は,'ヘイワード'のわずかに13%であった.
著者
西山 一朗 大田 忠親 東京農業大学アイソトープセンター
出版者
駒沢女子大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02884844)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.19-25, 2003-03-03
被引用文献数
1

食肉をパパイン溶液に浸漬したときのパパインの浸透性と食肉組織変化について、抗パパイン抗体および抗I型コラーゲン抗体を用いた免疫組織化学的検討を試みた。豚肉片を1%パパイン溶液中に2時間浸漬したとき、パパインは食肉表面から0.3mm程度しか浸透しなかったが、表層部ではすでに食肉組織の変化が認められた。処理時間4時間では、パパインの浸透がわずかに進行したものの、表層部においては、食肉タンパク質の過度の加水分解による顕著な組織破壊が観察された。すなわち、パパインが豚肉内に浸透するためには長時間を要すること、ならびに、パパインに長時間暴露すると、食肉表層部において望ましくない過度のタンパク質分解を引き起こすことが示された。この結果は、食肉をプロテアーゼ溶液やプロテアーゼを含む果汁などに浸漬するだけで食肉軟化効果を生じるとする、これまでの報告や概念に疑問を投げかけるものである。パパイン等のプロテアーゼを食肉軟化剤として用いるためには、使用条件を再検討する必要があるものと考えられる。