著者
小泉 達寛 山田 寛喜 藤井 智史 長名 保範 宇野 亨
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J105-B, no.7, pp.519-520, 2022-07-01

波浪の観測を目的とした海洋レーダは,通常,垂直偏波で運用される.筆者らは,広い海域を観測できる海洋レーダの特長を生かしたマルチユース化の可能性を検証するため,偏波海洋レーダを開発した.本論文では,そのレーダの概要と実験結果を報告する.
著者
宇野 亨
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J104-B, no.11, pp.821-829, 2021-11-01

電磁波は異なる媒質の境界で反射・透過をするだけではなく表面波となって境界面を伝搬する.身近にある媒質に対する表面波は古くから研究されてその性質はよく知られているが,誘電率も透磁率も任意の値を取り得るメタマテリアルの登場によって改めて見直す必要がでてきた.一方,測定装置の感度とダイナミックレンジが格段に向上したことや高速・高性能信号処理法が開発されたことなどによって従来は無視できるほど小さいとされてきた現象も十分観測可能になってきた.このため思いもよらぬ観測信号に悩まされることもあるが,これは新たな観測システムを構築できる可能性があることもまた示唆している.本論では,著者とそのグループが行ってきたアンテナと表面波に関する幾つかの研究成果とそれに関連する話題をオムニバス形式に紹介して読者の参考に供したい.
著者
宇野 亨
出版者
東北大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2011

【研究目的・方法】渡り鳥の越冬地の減少対策として注目される冬期湛水有機栽培水田では、雑草抑制が課題となっている。本試験では代かきの除草効果に着目し、代かき回数と雑草発生の関係を、冬期湛水有機栽培水田において明らかにすることを目的とした。コナギを優占種とする冬期湛水有機栽培転換4年目の水田1筆内に、代かき回数を異にする3処理区[2/4/6回]を3反復で設け、水稲品種ひとめぼれを栽培した。複数回代かき処理前後の土壌を採取し、発芽法により埋土雑草種子量を調べた。また、本田における雑草の発生数・乾物重、水稲の生育・収量について調査を行った。【研究成果】埋土雑草種子量は、コナギなど複数種で代かき処理後に増加する傾向がみられた。これは代かき処理後の土壌試料に含まれる米ぬか資材の影響で、発芽が促進されたためと考えられた。代かき処理前の土壌試料にも、同様に米ぬかを加えた条件で再試験を行った結果、殆どの雑草で代かき処理後に埋土雑草種子量が減少する傾向がみられた。代かき回数と埋土雑草種子量の関係は雑草種により異なり、コナギやイヌホタルイでは回数を増やすほど減少する傾向がみられた。本田の雑草発生は、機械除草を一律に行った影響もあり少なかった。収穫期に認められた雑草はコナギ、オモダカ、クログワイが主であった。コナギは発生期間が長いこと、オモダカとクログワイは地下塊茎より発生することから、それぞれ機械除草を回避した個体が残ったものと考えられた。本田の水稲は茎数と収量に有意な正の相関関係があり、代かき回数を増やすほど増加する傾向が認められた。前述した雑草の発生量は、いずれも水稲生育に影響する程ではないと考えられることから、多数回の代かきには雑草発生を抑える以外に、水稲生育を向上させる効果のあることが示唆された。水稲生育を向上させる作用としては、土壌撹拌による有機物分解(窒素無機化)の促進等が考えられた。