著者
安倍 隆二 岳本 秀人 久保 宏 平尾 利文
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
舗装工学論文集
巻号頁・発行日
vol.10, pp.119-126, 2005

本論文では, ブリスタリング現象が発生した新千歳空港の現場条件から, 室内試験によるブリスタリング現象を再現し, その現象が発生する要因を検討した. 検討結果として, ブリスタリング現象はアスファルト舗装の空隙率や試験温度に影響されることが検証できた. また, 対策工法として実施した表層に改質II型のアスファルトを適用したことや1層の施工厚を増す対策工法の効果等も併せて報告するものである.
著者
安倍 隆二 田高 淳 日色 徳彦
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
舗装工学論文集 (ISSN:18848176)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.1-8, 2008
被引用文献数
1

積雪寒冷地の空港では, 冬期間, 滑走路の路面状態が雪氷等によるすべり摩擦係数の低下より, 航空機が着陸できない状況が発生し, 利用者の利便性を低下させている. 滑走路のすべり摩擦抵抗の改善を目的に, 舗装表面が粗面である機能性SMAに着目し, 滑走路用の表層用混合物としての適用性について室内試験や試験施工を行い検討した. 室内試験, および試験施工の結果, 機能性SMAは, 路面状態がスラッシュやブラックアイス時にすべり摩擦係数の改善効果が見られた. また, 積雪寒冷地特有の凍結融解や耐久性等を評価する室内試験においても空港用の標準表層混合物である密粒度アスコン (20F) と比較し, 同等以上の性能を有し, 空港舗装における冬期路面対策の一手法として, 効果があることが確認された.
著者
石川 達也 三浦 清一 横濱 勝司 亀山 修一 川端 伸一郎 小野 丘 安倍 隆二 関根 悦夫 八谷 好高
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、凍結融解作用を受ける粒状路盤の力学特性の試験方法を提案するとともに、凍結時及び凍結融解後の粒状路盤の力学挙動を把握し、舗装構造の理論的設計方法を用いて、凍結融解に伴う粒状路盤の性能変化が道路舗装の疲労寿命に及ぼす影響を検討した。この結果、粒状路盤が凍結融解作用を受けた場合、支持力特性のような力学的な性能が変化し、疲労寿命のような走行路構造の長期性能に強く影響を及ぼすことを明らかにした。