著者
日浦 勇 宮武 頼夫 冨永 修 西川 喜朗 桂 孝次郎
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.97-110, 1978-06-01

日本列島の生物地理を考えるにあたって,アジア大陸との中間に位置する対馬が重要な鍵をにぎるのはいうまでもない.われわれはこの島の昆虫・クモ相に興味をもち,1968年から計10回にわたって調査を行い,いくらかの新しい知見をえた.また,1973年には朝鮮半島南部で採集し,比較標本の入手につとめた.そのひとつとして,タイワンモンシロチョウPieris canidiaについて判明したことを報告したい.