著者
木下 政人 豊田 敦 家戸 敬太郎 吉浦 康寿 岸本 謙太 村上 悠 片山 貴士 鷲尾 洋平
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

養殖魚の育種はほとんど行われていないのが現状である。伝統的な選抜育種法による育種は、長期間を要するという欠点があった。そこで、ゲノム編集法の一つであるCRISPR/Cas9を用いて、マダイとトラフグにおいてミオスタチン遺伝子を破壊することで筋肉増量品種作製を試みた。ミオスタチン遺伝子のエキソン1内の配列をターゲットを設定し、single guideRNAおよび Cas9 RNA を人工授精した1細胞期の受精卵にマイクロインジェクション法により導入した。その結果、いずれの魚種においても高効率でミオスタチン遺伝子破壊に成功し、筋肉量を増加した個体の作製に成功した。
著者
原田 紹臣 永井 雅章 櫻井 崇光 吉田 恭平 石原 孝雄 家戸 敬太郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.233-244, 2023 (Released:2023-11-14)
参考文献数
47

藍子の皿ねぶりとして知られている藻食魚類のアイゴは,美味として珍重されている未利用魚の一種である.一方,モクライ(藻食らい)としても知られており,磯枯れの原因の一つとして考えられている.本稿では,徳島県美波町における地域活性化及び沿岸域の磯焼け対策の一つとしてのアイゴを用いた地場商品の開発と,その際にChatGPTを実践的に活用して考察されたChatGPTの適用性等について報告している.なお,アイゴ料理の試食を通じた官能検査の結果,燻製,リゾット等が高評価であった.一方,被験者の属性によって,料理の嗜好が異なる傾向であることが分かった.また,一般的に課題であったアンケート調査における自由記述文(意見)の分析に対してChatGPTを活用したところ,妥当性のある分析結果を簡易に得られる可能性が示唆された.
著者
村田 修 家戸 敬太郎 那須 敏朗 宮下 盛 和泉 健一 熊井 英水
出版者
Japanese Society for Aquaculture Science
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.677-678, 2000-12-20 (Released:2010-10-28)
参考文献数
6
被引用文献数
1

Chemical compositions of the dorsal muscle of hybrids, yellowtail, Seriola quinqueradiata _??_ × goldstriped amberjack S. aureovittata _??_ (termed as YG) and purplish amberjack S.dumerili_??_ × goldstriped amberjack _??_(termed as PG) were compared with each parents fish species. The lipid content of YG was remarkably higher than that of goldstriped amberjack. In collagen content concerning texture, though YG was lower than goldstriped amberjack, it was significantly higher than yellowtail. Crude protein, total extractive nitrogen and collagen content of PG showed the intermediate value of the parents fish species.
著者
村田 修 家戸 敬太郎 石谷 大 那須 敏朗 宮下 盛 山本 眞司 熊井 英水
出版者
Japanese Society for Aquaculture Science
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.75-80, 1997-03-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
15

1990年3月に作出した交雑魚マダイ♀×クロダイ♂およびマダイ♀×ヘダイ♂を4年間飼育した後, 2月から6月までの生殖腺成熟の様相を, 同様に4年間飼育した両親魚種 (マダイ, クロダイおよびヘダイ) と比較した。その結果, 両交雑魚から摘出した生殖腺は外観的に同時期の両親魚種のそれらに比較して明らかに未成熟であった。両親魚種の生殖腺指数はいずれも4月に最大値となり, その平均値はいずれも8以上の高い値であったのに対し, 両交雑魚のそれは1以下であった。生殖腺組織像から両交雑魚とも精原細胞, 精母細胞, 精細胞および精子形成は観察できたが卵母細胞は認められなかった。以上より, 両交雑魚は雌雄ともに生殖不能すなわち雑種不妊であることが明らかにされた。