著者
寺下 貴美
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.413-417, 2011

研究方法論においてデータの性質から、数値で表されるデータを量的データ性質や特徴など数値で表せないデータを質的データという2つに分類される。 本稿では、質的データを扱う研究手法である質的研究手法に焦点を絞り、質的研究手法において理解すべき基本的項目を網羅的に紹介する。
著者
浅川 朋宏 川畑 秀伸 村上 学 木佐 健悟 大島 寿美子 寺下 貴美 小野寺 慧洲 大滝 純司
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.249-253, 2014 (Released:2014-09-26)
参考文献数
15

目的 : 財政破綻を機に医療資源の縮小を伴う医療の合理化に直面した住民の思いと, 新たな医療体制への住民の考え方を明らかにし, 医療の合理化において考慮すべき要素を探索する.方法 : 自治体の財政破綻に直面したX市の住民を対象に, 医療の合理化に対する思いと今後の医療のあり方への考え方の2点を質問し, 質的な分析を行った.結果 : 医療資源縮小を伴う医療の合理化への住民の思いと, 新たな医療体制への住民の考え方として「医療の合理化の進め方」, 「地域医療のあり方」, 「行政, 医療者の姿勢」の3つのテーマが抽出された.結論 : 医療の合理化おいて, 行政や医療機関が合理化の過程および内容に関して住民の意見を受け止め, 地域の歴史的背景や住民の心情を理解することが重要である.
著者
敦澤 貴啓 寺下 貴美 敦澤 貴啓 寺下 貴美 敦澤 貴啓 寺下 貴美
出版者
日本航空医療学会
雑誌
日本航空医療学会雑誌 (ISSN:1346129X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.7-13, 2014

ドクターヘリは救急現場での迅速な初期治療と搬送時間の短縮が利点である。北海道では現在、3機が配備されている。ドクターヘリは高額な運用費を必要とし、効果的に導入を検討しなければならない。そこで北海道における最適なドクターヘリ配備数を検討するため、救急搬送のシミュレーションを行い、ドクターヘリを追加導入した場合の搬送時間の変化を比較した。搬送経路は消防署から救急現場、救急現場から一次救急病院を経て二次救急病院までとした。ドクターヘリ搬送はランデブーポイントへ移動し、そこから基地病院への搬送とした。地理情報システムを用いて、仮想の傷病者を地図に配置し、搬送時間を計算した。ドクターヘリの増加と共にヘリ搬送者数は増加し、搬送時間の短縮効果が認められたが、1搬送当たりの時間短縮効果は6機目以降、ほぼ一定になった。本研究では北海道において少なくとも6機のドクターヘリが最適であると考えられた。
著者
若生 理佳 西本 尚樹 上杉 正人 寺下 貴美 小笠原 克彦
出版者
日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術學會雜誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.65, no.8, pp.1025-1031, 2009-08-20

The purpose of this study was to develop an automated acquisition support for the semantics of abbreviations and evaluate its performance with respect to academic articles. Our goal was to support the maintenance of an institution-specific semantics inventory for abbreviations on a continuous basis. We retrieved articles from MEDLINE with the keyword "Liver [MeSH]," and 100 abstracts were randomly selected. Abbreviations and their full forms were retrieved using original Java software based on the following rules. (1) Searching the parentheses in the abstracts, the words inside the parentheses were retrieved as "INNER" and the words in front of the parentheses were retrieved as "OUTER." (2) Matching rules, such as whether the first characters of INNER and OUTER were the same. (3) If the words satisfied the conditions stated at (2), INNER was saved as the abbreviation and OUTER as the full form. Performance was manually evaluated by two graduate students and a radiologist. Of the 165 pairs of abbreviations and full forms that were obtained, 145 (87.9%) constituted correct matches.
著者
寺下 貴美 中場 貴紀 布施 善弘 小笠原 克彦
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術學會雜誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.811-817, 2004-06-20

診療用放射線の防護に関して,医療法施行規則の一部を改正する省令が関係告示とともに公布され,平成13年4月1日から施行された.さらに,国際放射線防護委員会(ICRP)1990年勧告の取り入れにより空気中,排気中,排水中の放射性同位元素の濃度限度が改められ,新濃度限度に対応した算定法が通知された.これらにより医療現場における放射性同位元素の使用実態に則したものとなったが,新法令への移行には煩雑で実務的な処理を伴っているのが現状である.当院では平成12年6月より医療情報システムの開発会社(ベンダー)に依らずに単独でWorld Wide Web(以下,WWW)を用いたシステム(以下, Webシステム)による患者情報システム,入院患者台帳システム,DICOM Imagingシステム,検査オーダ・エントリ・システムを開発し運用している.特に,検査オーダ・エントリ・システムではモダリティごとの検査依頼,照射録等の作成・管理などを運用している.法改正に伴い当院でも新濃度評価の下で記録簿様式の変更が必要となった.そこでわれわれは業務の簡素化を図るため,放射性医薬品の入荷・使用・在庫・調剤・廃棄・帳票等の管理を一括して行うことを目的としたシステムの開発を行った.今回,当院で運用しているWebシステムを拡張し,患者情報と検査内容のデータが共有できる放射性医薬品管理システムを構築したので報告する.