著者
高木 健 木下 健 寺尾 裕 井上 憲一 田中 進 小林 顕太郎 山田 通政 高橋 雅博 植弘 崇嗣 内山 政弘 江嵜 宏至 佐藤 増穂 岡村 秀夫
出版者
日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
雑誌
理論応用力学講演会 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.132-132, 2006

この論文では、環境負荷の小さい基幹エネルギー源として、帆走型洋上発電施設を提案している。この施設は、台風を避けながらかつ好適風力を求めて日本のEEZ内を航行するのが特徴である。また、このコンセプトの目標として、水素社会が実現される頃に、環境負荷が最も少ない基幹エネルギーとして成立することを目指している。試設計によれば、この施設は台風を上手に避ける運動性能と、充分な強度を有することが判った。また、フィージビリティ・スタディによれば、この施設3900個で石炭から得られるエネルギーに相当する日本全体の発電量の18%のエネルギーを代替することができ、2002年のCO2レベルの10%を削減できることがわかった。
著者
寺尾 裕
出版者
東海大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

流体中円柱のVIMを用いた発電装置で、低速流中の基礎研究を行った。これは流体中左右に振動する振子で、円柱上部にフープ式発電装置を組み込んだ。本システム性能把握のため、小型模型を製作、またその計測に新制作のData Loggerで、発電量とフープ運動を計測した。これより円柱の発電効率の良い配置を見出すことができた。またフープ式発電装置と、振動円柱は2重振子を構成し、その振子運動は強非線形復元力下での大振幅運動となる。その解析のため新たな振子運動方程式を構築、数値解析を行い、この運動系にはカオスが発生する発生領域が分かった。またカオス発生を制御すれば高性能の発電性能を発揮できる可能性がある。
著者
木下 健 高木 健 寺尾 裕 井上 憲一 田中 進 小林 顕太郎 山田 通政 高橋 雅博 植弘 崇嗣 内山 政弘 江嵜 宏至 佐藤 増穂 岡村 秀夫
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
日本船舶海洋工学会論文集 (ISSN:18803717)
巻号頁・発行日
no.1, pp.43-53, 2005-06
被引用文献数
2

The present paper proposes a Sailing Wind Farm as main energy resource with small load on an environment. It sails around EEZ of Japan seeking appropriate breezing and avoiding meeting heavy storm like Typhoon. This is a concept of main energy resource of Japan to minimize environmental load when fuel cell and hydrogen will be available for daily life. A prototype design shows feasibility of safe sailing even in case of Typhoon and structural strength in storm. If Sailing Wind Farms, 3900 units of the prototype replace coal power plants, then we can obtain 18% of total electric power generation of Japan and reduce 10% of exhausting CO_2 of the 2002 level.
著者
寺尾 裕
出版者
東海大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

船体は波浪中向かい波航行時において、波漂流力を受ける現象があり、これは波浪中の抵抗増加として知られている。それに対して波浪推進という考え方がある。これは波浪推進器を用いて波浪中での船体の波浪中の抵抗減少と推力増加をはかるものである。波浪推進は船体前部に振動する水中翼を取り付けた構造をもつ新しい推進装置である。水中に置かれた翼は船体運動に対する大きな減衰力として働き、波浪中の船体運動を減少させる。これにより抵抗増加を押さえると共に、水中翼が波浪中より推力を発生させる。そのためにこの装置は船体の推進装置として働くばかりでなく、船の乗り心地の改善にも役立つ。ここではその波浪推進の基礎的な現象解明のための研究を行い、数値解析を行い船体と振動する水中翼の干渉問題について研究した。そのためにEWSを購入し、Fortran数値計算プログラムを開発し数値計算により現象解明をはかった。数値計算法は2次元の境界要素法プログラムとし、数値計算精度を高め、高速に計算できる事を主眼に置き開発を行った。船体と翼は単純な形状とし計算をおこなった。プログラムは今までのグリーン関数(Source singularity)法に、翼面の渦を表す渦特異項を組み入れプログラムを開発した。また自由表面境界は与えられた波ポテンシャルにより時間と共に変化し、それに従い境界条件も変化する。また船体の運動も時間に従い運動をするプログラムとした。船体と翼はそれぞれ波浪中で運動する。翼は船体とある相対位置で取り付け、その位置で船体とは独立に同じ周波数でピッチ運動をするものとした。また翼の発生する渦は時間と共に船体後方に流出させた。これらの方法で翼と船体の干渉効果について計算をおこない、翼水深により渦の発生に大きな異差があることがる事がわかった。