著者
高木 健三 川部 勤
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

健康補助食品として知られているフラボノイドは抗アレルギー作用など様々な効果を持つことが知られているが、その作用機序については不明であった。本研究によって、フラボノイドの一種であるミリセチンおよびケンフェロールは肥満細胞においてHO-1 の発現および活性を増加させることにより抗アレルギー作用を示すことが明らかとなった。
著者
楠本 泰士 樋室 伸顕 西部 寿人 木元 稔 宮本 清隆 高木 健志 髙橋 恵里 阿部 広和
出版者
一般社団法人 日本小児理学療法学会
雑誌
小児理学療法学 (ISSN:27586456)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.7-17, 2023-03-31 (Released:2023-03-31)
参考文献数
27

【目的】共同意思決定(Shared decision making;SDM)の知識と実践状況の乖離,患者の年齢帯や療法士の経験年数による目標設定の違いを明らかにすることを目的とした。【方法】小児疾患に関わる療法士115名を対象とし,ウェブアンケートにて目標設定の負担や実践の程度,目標設定に関するSDMの実践状況や内容を調査した。経験年数による2群で比較し,自由記述の内容は質的記述的分析を行った。【結果】目標設定に負担を感じている対象者が全体の2/3以上いた。2群間でSDMの実践状況に差はなく,対象児の年齢に応じて目標設定内容に違いがあった。SDMの実践状況と質的記述的分析の抽出内容に乖離があった。【結論】小児分野の療法士は,SDMの知識とSDMの実践状況に乖離があり,経験年数の違いにより目標設定内容に違いがあることが示唆された。SDMの正しい理解や経験年数,目標設定の思考過程を参照して,卒前卒後教育に活かしていく必要がある。
著者
中田 康太 高木 健太郎 陶 亜玲
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.304-321, 2019-01-15

半導体製造における歩留解析では,製品の品質検査結果と各工程の処理履歴から不良の原因を特定し,対策に繋げることで生産性を向上している.半導体の製造プロセスから得られるデータは大量かつ複雑であるため,人手による歩留解析では作業に時間がかかることが問題となっている.本稿では,機械学習・データマイニングの技術を用いて不良の発生状況の可視化と不良原因装置の推定を網羅的に行う歩留解析支援システム「歩留新聞」について紹介する.歩留新聞はウェハ上の特徴的な不良の出現パターン(不良マップ)を自動で分類し,それぞれの原因装置候補を抽出する.不良マップの分類結果と原因装置候補を技術者に提示することで,不良1件あたりの解析時間を平均6時間から2時間に短縮した.ここでは,歩留新聞の概要とともに,コア技術となる深層学習技術について紹介し,製造現場における機械学習技術適用の課題とその解決方法について議論する.
著者
京兼 隆典 弥政 晋輔 澤崎 直規 東島 由一郎 後藤 秀成 大城 泰平 渡邉 博行 田中 征洋 高木 健裕 松田 眞佐男
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.622-631, 2009-06-01 (Released:2011-12-23)
参考文献数
19
被引用文献数
2 6

はじめに:消化管穿孔症例の初診時CT所見につき検討し,穿孔部位の診断,治療法の選択において参考となる所見の抽出を試みたので報告する.方法:2000年1月から2008年1月までに当院で経験した消化管穿孔症例180例を対象とし,CT所見と穿孔部位,治療法をretrospectiveに検討した.CT所見は客観性と普遍性を重視し,評価しやすい所見として腸管外free air(以下,FA)と腹水貯留に着目した.結果:FAの検出率は上部,小腸,大腸それぞれ97.0,56.0,78.6%であった.十二指腸水平部下縁より頭側のFAは,上部,小腸,大腸それぞれ97.0,52.0,66.1%で,上部で有意に検出率が高く,尾側のFAは18.2,24.0,58.9%で,大腸で有意に検出率が高かった.尾側で前腹壁腹膜から離れた深部に存在するFAは,上部,小腸,大腸それぞれ1.0,16.0,51.8%で,尾側深部FA所見で大腸穿孔と診断した場合の感度と特異度はそれぞれ51.8%,96.0%であった.腹水の所見は,貯留の程度,部位ともに穿孔部位を判定する手がかりとはならなかったが,上部穿孔の保存的治療成功群では,肝表面腹水5 mm以下かつ尾側腹水少量以下で,24時間後のCTで腹水の増量はなかった.考察:CTにおけるFAの存在部位は穿孔部位の予測に,腹水の量と経時的変化は上部消化管穿孔の保存的治療の適応を決定するうえで有用であり,CTは消化管穿孔の治療戦略を立てるうえで有用であると考えられた.
著者
高木 健太郎
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.474, 1968-06-20

広沢虎造の浪花節,特に石松の渡船の中での「神田の生れさ」というくだりは何回聞いても飽きぬようだつた。神田明神下の生れ,そこで育つたからだろうか。下町の気風が身に泌みこんでおつて,年をとつても上京して按摩をとらせながら,あんまに「旦那は江戸つ子でやすね」といわれるととても嬉しそうだつた。祖父は下山順一郎であつたが,私も想像しか出来ぬが,母方の姓を名乗つて高木となり,自分の父を知りつつ,名乗れぬような家庭事情に育つたので,何だか暗い影があつたような気もする。一高に入つて実父下山順一郎から植物学の講議を受けたが,出欠をとるとき,父の名だけは"高木"と呼び捨てにするので友人が妙だと思つていたという。 生母も他家に嫁し,父もなく,母方の祖父高木昇三郎に育てられたとか。この人の写真はいつも大切にしていた。負けてたまるかという気概はこの幼少の頃の悲しみに萠しているのかも知れない。環境による江戸つ子の勇み肌と家庭の事情による悲哀,孤独と生来の負けん気が一生を貫いたように今の私には見える。江戸は芯から性に会つていたらしく一高を出て,九大に入学するために,関門を船で渡るときは遠く島流しに遇つたようで涙を流したとか。
著者
高木 健志
出版者
山口県立大学
雑誌
山口県立大学学術情報 (ISSN:18826393)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.119-124, 2016-03-31

本稿は、中山間地域等に関する定義の確認、精神科訪問看護に関する文献の検討、中山間地域等を対象とした精神科訪問看護の文献の検討、精神保健福祉士と精神科訪問看護に関する文献の検討を中心に行った。中山間地域等について、農林水産省による中山間地域等に関する定義と、社会学の領域における知見について整理した。また、精神科訪問看護については、看護師による文献があること、中山間地域等を対象とした精神科訪問看護に関する先行研究では実践に関する研究があり、理論的な研究の必要性について見出された。今後は、地理的な条件が不利と見られることの多い中山間地域等における精神保健福祉士による訪問型の相談支援についての調査に取り組んでいく必要が見出された。This study went mainly on the examination of documents about the confirmation of the definition about the intermediate and mountainous area, the examination of documents about the psychiatry temporary nursing at home, the examination of documents of the psychiatry temporary nursing at home for the intermediate and mountainous area, mental health welfare person and the psychiatry temporary nursing at home. About intermediate and mountainous area, I arranged it about there being a definition about there being a pioneer study in sociology, the intermediate and mountainous area by Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries. In addition, about the psychiatry temporary nursing at home, there was a study on practice in the precedent study on psychiatry temporary nursing at home for a thing, the intermediate and mountainous area where the documents by the nurse were found, and the need was found about the theoretical study from now on. Above all, in psychiatry temporary nursing at home in the intermediate and mountainous area, it was thought that the role that a mental health welfare person achieved was big, and the need that wrestled was found in future by an investigation about the visit-shaped consultation support by the mental health welfare person in the intermediate and mountainous area where there was many that I was seen if a geographical condition was disadvantageous.
著者
高木 健作 大原 利眞
出版者
Japan Society for Atmospheric Environment
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.205-216, 2003

関東地域におけるオゾンの植物影響を, 大気常時監視測定局で測定された光化学オキシダント (O<SUB>x</SUB>) 濃度データ, 収穫量データおよびダメージ関数を用いて定量的に評価した。対象とした植物は農作物8種類 (稲 (水稲), 小麦, 大麦, 大豆, カブ, トマト, ほうれん草, レタス) とスギである。はじめに, 関東地域270局の大気常時監視測定局で測定されたO<SUB>x</SUB>濃度データを用い, O<SUB>x</SUB> オゾンとみなして植物生長期間における3次メッシュ (約1km×1km) 別平均オゾン濃度とオゾン暴露量を算出した。次に, 農作物については植物生長期間別平均オゾン濃度をダメージ関数に入力し3次メッシュ別植物種類別減収率を推計し, その減収率に収穫量を乗じて3次メッシュ別減収量と損失額を推計した。一方, スギに対してはオゾン暴露量をダメージ関数に入力し一本当たりの乾重量減少量を3次メッシュ別に推計した。<BR>推計結果によると, オゾンによって関東地域の植物は大きな影響を受け, 農作物収穫量およびスギ乾重量が大きく減少している。農作物減収による被害総額は年間210億円にものぼると試算された。一般的に野菜類は穀物類に比ベオゾン影響を受け易く, 中でもレタスは平均減収率約8%と極めて大きな被害を受けている。ほうれん草の減収率は約4%程度であるが, その経済価値が高いため損失額約22億円とレタスの約20億円よりも大きくなった。一方, 穀物の中では大豆がオゾン影響を受け易く, その減収率は約4%である。稲の減収率は約3.5%とそれほど大きくないが収穫量が多いことから減収量も多く, それによって損失額も約140億円と莫大になる。スギについては一本当たりの減少量のみが推計され, O<SUB>x</SUB>濃度が高い内陸部における減少量は約1.5kgと評価された。<BR>本研究の結果は, 関東地域におけるオゾンの植物影響が非常に大きいことを示した。一方, 関東地域におけるO<SUB>x</SUB>濃度はやや増加傾向にあり, しかも高濃度域が都市域からその周辺域に拡大している。これらのことから, 植物影響の視点も考慮して光化学大気汚染対策を講じる必要があると考えられる。
著者
小池 孝良 村上 正志 柴田 英昭 日浦 勉 高木 健太郎 田中 夕美子
出版者
北海道大学
雑誌
特定領域研究(B)
巻号頁・発行日
1999

光合成速度のピークは6月下旬で8-16umol・m^<-2>s^<-1>低下は樹種に特徴的。CO2付加では針葉樹材の細胞内腔が増加した。成熟林の1998〜2000年の現存量成長量は0.44、0.60、0.48tC・ha^<-1>yr^<-1>であった。総胸高断面積は32322.8m^2、平均胸高断面積は14.4m^2・ha^<-1>であった。総現存量は59626.9tC、平均現存量は26.6tC・ha^<-1>であった。1999〜2001年の平均NEPは258 gC m^<-2> y^<-1>土壌から大気へ放出される炭素フラックスは平均580 gC m^<-2> y^<-1>でNEPの二倍以上を示した。GEPは838 gC m^<-2> y^<-1>でありGEPに占めるNEPの割合はおよそ30%であった。幹呼吸量は土壌呼吸速度の11〜20%に相当した。GEPの算出に幹呼吸を入れると929 gC m^<-2> y^<-1>となり、樹木葉(含枝呼吸)の総光合成速度に相当した。リタートラップによると土壌還元量は三年間平均で118 gC m^<-2> y^<-1>であり、GEP(929 gC m^<-2> y^<-1>)の約13%であった。枯死による炭素還元量は79 gC m^<-2> y^<-1>であった。地上から地下部への炭素転流量は549 gC m^<-2> y^<-1>であった。植生から土壌へ流入する炭素フラックスは533 gC m^<-2> y^<-1>であった。GEPの約57%の炭素が根系を経て土壌へと供給された。河川への炭素放出は溶存有機炭素(DOC)、溶存無機炭素(DIC)、粒状有機炭素(POC)に大別される。全溶存炭素濃度濃度は4.1±1.8 gC m^<-2> y^<-1>で、DICの占める割合は約67%でありDOCとPOCは同程度で、流域からの炭素流出量はNEPの1.6%で約254 gC m^<-2> y^<-1>炭素が蓄積された。このうち108 gC m^<-2> y^<-1>(43%)が植生に146 gC m^<-2> y^<-1>(57%)が土壌へ蓄積された。
著者
高木 健 山崎 透 石井 抱
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2011 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp._1A1-J04_1-_1A1-J04_4, 2011-05-26 (Released:2017-06-19)

This paper describes an oblique feed screw which can be used as load-sensitive continuously variable transmission (CVT). This CVT consists of a screw, spring, and bearing, and is remarkably simple and compact. Its reduction ratio change automatically in response to the load. We have developed the CVT of 13.8 [g]. We have experimentally verified that it can exert a very strong force of more than 100 [N], and the CVT can increase its reduction ratio form 20 to 45.
著者
高木 健 巻 俊宏
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

水中浮遊式海流発電装置は、流速変動により生じる動揺運動を回避して安全性を確保する制御が実施されているが、将来はこの安全性確保と変動流中での出力増加・品質向上による経済性向上を両立させなければならない。本研究では制御システムが安全性を担保しつつ経済性向上が可能かを明らかにすることと、どのような評価関数による最適制御が単位発電出力当たりのコスト削減に適しているのかを明らかにすることを目的として実施する。この目的を達成するため、制御シミュレーションコードを確立するとともに、このシミュレーション結果と海流の長期予測結果を利用してライフタイムの経済性を考慮したLCOEを算出する方法論を構築する。
著者
鈴木 紅葉 小林 勇太 高木 健太郎 早柏 慎太郎 草野 雄二 松林 良太 森 章
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
pp.2118, (Released:2022-10-25)
参考文献数
48

森林の再生は、気候変動や生物多様性の損失などの社会課題に対する有効な手段の一つである。北海道知床国立公園内の森林再生地では、本来の潜在植生である針広混交林の再生を目指した森林再生活動が実施されている。ここでは、科学的知見をもとに合意形成し、管理手法を実践しながら改善する適応的管理のアプローチが取り入れられている。本稿では、この森林再生活動の成果を航空機レーザ測量およびドローン写真測量を用いた林冠構造解析によって評価した。具体的には、植栽地における樹冠高と構造的多様性、代表的な森林タイプにおける 2004年から 2020年までの 16年間の森林成長量を算出した。その結果、在来種の植栽地では他の森林タイプよりも顕著な森林成長が見られたものの、構造的多様性の回復は遅いことがわかった。このことから、活動開始から約 40年が経過しても未だ構造的多様性の回復には至っていないことが示唆された。当地での適応的管理に基づく森林再生活動の内容を紹介し、森林再生のあり方を議論することで、他地域における参考情報を提供したい。

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著者
高木 健太郎
出版者
日本熱帯医学会
雑誌
熱帯医学会報 (ISSN:21861773)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.5-7, 1961-07-20 (Released:2011-05-20)
著者
楠本 泰士 松尾 篤 高木 健志 西野 展正 松尾 沙弥香 若林 千聖 津久井 洋平 干野 遥
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2014, 2015

【目的】日本では脳性麻痺に対する痙性の治療として,筋解離術や関節整復術などが行われてきた。現在では選択的痙性コントロール術として,脳卒中後後遺症患者や痙性麻痺を呈する様々な疾患の方々に応用されている。当院は痙性麻痺に対する整形外科的手術を行う数少ない専門病院であり,手術件数は年間250件以上と日本最多である。しかし,痙性麻痺に対する整形外科的手術の認知度は,発達障害領域では比較的高いが,その他神経系の領域では低い。また,発達障害領域であっても手術部位によって,手術の効果に関する認識に大きな差がある。これら認識の差は,術後理学療法を受ける患者や手術適応の患者にとって不利益となる。そこで本研究も目的は,当院における手術部位と対象者を調査し,痙性麻痺に対する整形外科的手術の変遷と新たな取り組みについて検討することとした。【方法】平成16年から平成25年までの10年間の手術件数と手術内容を調査し,対象疾患ごとに手術の傾向を調査,分析した。【結果と考察】過去10年間の総手術件数は2301件で,平成18年以降は年間200件以上の手術件数を維持していた。平成16年の手術対象者の内訳は脳性麻痺患者が89件,脳卒中後後遺症患者が14件,その他が7件,平成25年の手術対象者の内訳は脳性麻痺患者が210件,脳卒中後後遺症患者が40件,その他が14件と脳卒中後後遺症患者の手術件数が徐々に増えていた。また,脳性麻痺患者の手術部位では,上肢や頚部,体幹の手術件数が年度ごとに増加していた。手術部位が疾患によって異なっていたことより,障害別の運動麻痺の程度や二次障害による問題に違いがあると考えられる。上肢と体幹の手術件数が増えていたことから,手術技術の向上や患者の機能改善への期待が関与していると思われる。理学療法士として,痙性麻痺に対する整形外科的手術の効果と限界を把握し,日々の臨床に努める必要がある。
著者
楠本 泰士 松田 雅弘 高木 健志 新田 收
出版者
日本保健科学学会
雑誌
日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.82-88, 2018 (Released:2019-03-25)
参考文献数
20

【目的】青年期軽度発達障害児と健常児の静的・動的バランスの特徴を明らかにすることとした。 【方法】対象は軽度発達障害児24 名(15 ~ 16 歳),健常児29 名(15 ~ 16 歳)とし,膝伸展トルクと重心動揺検査を対応の無いt 検定,線上歩行の失敗の有無をχ2 検定にて検討した。また,発達障害児における線上歩行の踏み外しの有無で2 群にわけ,各パラメータを対応の無いt 検定にて検討した。 【結果】発達障害児は健常児と比べて,重心動揺が多くの項目で開眼・閉眼ともに発達障害児の値が大きく,ロンベルグ率に差はなかった。線上歩行の踏み外しは発達障害児が多かった。線上歩行を踏み外した発達障害児は,閉眼での左右軌跡長が長かった。 【結論】青年期軽度発達障害児は健常児と比べ下肢筋力や静的・動的バランスが低下していた。線上歩行を踏み外した発達障害児は,踏み外さなかった発達障害児と比べて静的バランスが低下している可能性が示唆された。
著者
高木 健
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.36, no.9, pp.605-608, 2018 (Released:2018-12-15)
参考文献数
4
被引用文献数
1
著者
楠本 泰士 藤井 香菜子 林 寛人 高木 健志 網本 さつき 松田 雅弘 新田 收
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.181-188, 2020 (Released:2020-04-20)
参考文献数
21

【目的】痙直型脳性麻痺患者における日本語版Trunk Impairment Scale(以下,TIS)の信頼性と構成概念妥当性を検証することを目的とした。【方法】完成した日本語版TIS を用いて検者内,検者間信頼性は20 名で検討した。構成概念妥当性は69 名に対して,TIS と粗大運動能力分類システム(以下,GMFCS)との相関関係を調査した。【結果】検者内,検者間ともに級内相関係数は0.90 ~0.99 だった。検者内の最小可検変化量(以下,MDC)は,静的,動的座位バランス,協調動作,合計点の順に0.44,1.35,0.44,0.96だった。検者間のMDC は1.54,1.97,1.15,2.37 だった。GMFCS との相関係数は–0.63,–0.76,–0.30,–0.74 だった。【結論】痙直型脳性麻痺患者における体幹機能検査として,日本語版TIS は良好な信頼性があり,構成概念妥当性が支持された。
著者
高木 健 木下 健 寺尾 裕 井上 憲一 田中 進 小林 顕太郎 山田 通政 高橋 雅博 植弘 崇嗣 内山 政弘 江嵜 宏至 佐藤 増穂 岡村 秀夫
出版者
日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
雑誌
理論応用力学講演会 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.132-132, 2006

この論文では、環境負荷の小さい基幹エネルギー源として、帆走型洋上発電施設を提案している。この施設は、台風を避けながらかつ好適風力を求めて日本のEEZ内を航行するのが特徴である。また、このコンセプトの目標として、水素社会が実現される頃に、環境負荷が最も少ない基幹エネルギーとして成立することを目指している。試設計によれば、この施設は台風を上手に避ける運動性能と、充分な強度を有することが判った。また、フィージビリティ・スタディによれば、この施設3900個で石炭から得られるエネルギーに相当する日本全体の発電量の18%のエネルギーを代替することができ、2002年のCO2レベルの10%を削減できることがわかった。