著者
小川 孔輔 照井 伸彦 南 知惠子 余田 拓郎 小野 譲司 藤川 佳則 酒井 麻衣子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究プロジェクトでは、米国版顧客満足度指数(ACSI)の理論モデルを参考に、日本版(JCSI)を完成させた。JCSIの開発完了後、日本の30業種約300社のサービス業に適用されている(2010年から商用開始)。蓄積データを用いて、研究メンバーは、各自の関心に従い理論・応用研究を推進してきた。研究成果としては、顧客感動・失望指数の開発、推定法の工夫、スイッチング・バリアへの影響、CS優良企業の事例研究等を挙げることができる。
著者
小川 孔輔 阿部 周造 西尾 チヅル 青木 道代 竹内 淑恵 酒井 理
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

(1)消費者調査2004年、東京都内の青果店店頭において、東京地場産野菜・有機野菜・特栽野菜についての消費者調査を行った(アンケート用紙配布、回答郵送方式、有効票数686票、有効回答率34.3%)。データから、回答者の76%は有機や減農薬・減化学肥料栽培野菜に関心を持っている一方、「東京」の地場野菜についての認知や評価は低く、43%が地場産野菜へのプレミアム価格の支払い意志をもたなか、った(小川・酒井)。調査の自由回答部分は、テキスト・マイニングの手法で解析したところ、消費者は有機と減農薬野菜の違いをはっきり認識しておらず、知覚している消費者は有機への不信感が大きいことがわかった(西尾・竹内)。また、これらの野菜購入動機の背景にある知覚されたベネフィットは、個人間で異なっていた。消費者の態度を分析すると、「有機」は独立したカテゴリーというより、「一般野菜」との関係で、相対的な評価により購買されている(阿部)。(2)視察・専門家による講義国内外の有機農産物の生産・流通・認証の実情を調べるため、筑波や中国・山東省、.オランダ、合衆国の小売り「ホールフーズ」(小川2005)などの視察を行った。また、エクスパートによるレクチャーも企画した。講師はイオン(「グリーンアイ」)、イトーヨーカドー(「顔が見える野菜。」)、ワタミファーム、イーアグリ、首都圏コープGPS、認証機関SEQの各社の野菜生産・流通の最前線の専門家で、講義は講義録にまとめられた(小川・青木2006)。(3)その他2004年、アジア消費者調査学会(ACR>で、研究メンバー全員が韓国で学会発表を行った。その他、研究の基礎となる資料の収集整理を行い、有機農産物と食の安全性に関する文献レビューを発表した(小川、2004,2005)。関連文献数百点に要約をつけた文献データベースが作成された。
著者
花畑 裕香 小川 孔輔
出版者
法政大学地域研究センター
雑誌
地域イノベーション (ISSN:18833934)
巻号頁・発行日
no.4, pp.115-131, 2011

研究の概要(和文):本研究ノートでは、徳島のすだちプロモーション企画 から実行までの 3 年間の遂行を、プロジェクトの進展に したがって、時系列に記述していく。第Ⅰ章では、2008 年に大学院(イノベーション・マネジメント研究科)で花畑が小川の指導のもとで策定した すだちプロモーションの企画立案の内容を説明する。徳島県へ提案したプロジェクトは複数あったが、その中で 「食品スーパー・ヤオコー」での店頭プロモーション計画の部分を抜き出して紹介する。第Ⅱ章では、初年度(2009 年)に、「ヤオコー上里店」で実施された店頭プロモーションについて内容を整理した。すだちプロモーションには、試食を行うために販売員(マネキン)を配置した「フル販売」(フルバージョン) と、プリパックしたすだちを売り場に陳列しただけの「セルフ販売」(セルフバージョン)がある。上里店では実演 販売によるプロモーションを行ったが、それと並行して、上里店が所属する高崎地区内の 2 店舗ではセルフ販売を 実施している。両方のプロモーション結果を紹介する。第Ⅲ章では、2009 年の経験をもとに、2010 年には実演 販売のやり方が改善され、ヤオコーの旗艦店など、4 店 舗でプロモーションが実施された。その実施内容と結果 を 2009 年と比較して、新たな発見を中心に紹介する。第Ⅳ章では、第Ⅱ章からⅢ章までの実績をもとに、今後の課題をまとめる。研究の概要(英文):This research note presents the planning and implementation process of three years-long joint project of Tokushima Sudachi Promotion, which has been organized by authors (Hanabata and Ogawa) and the JA Tokushima (Tokushima Sudachi-Yuko Consortium) and Tokushima Prefecture in Japan. The chapter 1 describes the pre-planning process of "Sudachi Promotion," which the first author (Hanabata, a graduate student at that time, presently a marketing consultant) had developed under the guidance of the second author (professor Ogawa of Hosei Graduate School of Innovation Management) in 2008. The project proposed was submitted to the agricultural department of Tokushima Prefecture, and subsequently consulted with the produce department of a regional supermarket chain Yaoko Co., Ltd., based on Saitama prefecture for introduction. In chapater 2, we describes the first year (2009)'s in-store promotion, which has been planned and conducted in the Kamisa to store of Yaoko. The Sudachi promotion has two distinguished styles: one in which sales persons are placed for shoppers' tasting of sudachi called"full-supported sales scheme" another in which only pre-packed sudachi can be displayed without salespersons called "self- service sale scheme". A promotion plan was carried out by "full-supported sale scheme" at Kamisato store, which was selected for test marketing in 2009. At the same time, other two stores, which belong to the Takasaki area of Gunma prefecture, conducted for "self-service sale scheme". We report the sales reports of both types of Sudachi promotion activities. Based on the experience in 2009, we slightly changed the promotional plan in 2010, i.e., the way of demonstration sale has been improved, and the promotion was extensively conducted at four stores including two flagship stores located in Saitama prefecture. Compared with 2009's results, some of marketing insights could be found for introduction of in-store promotion. The chapter 4 summarizes the results of the whole process of Sudachi promotion and remarks the challenges for future.