著者
坂下 克之 畑 明仁 小野 祐輔
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.22-00207, 2023 (Released:2023-02-20)
参考文献数
16

模擬地震動作成時の位相の設定方法には,標準的なものとしては波形の包絡形状を規定する方法があるが,サイト固有の位相特性を反映できないこと等から,近年では位相特性の客観的かつ定量的な指標として群遅延時間が注目され,これを用いた模擬地震動作成方法が研究されている.その一般的な方法は,所定の確率分布に従う群遅延時間を振動数軸上でランダムに発生させて位相を決定するというものであるが,作成波は左右対称に近い包絡形状になる・ピークが集中する傾向がある・ノイズ成分が目立つ等の課題・留意点が認められる.そこで本研究では,波形の包絡線関数と群遅延時間のばらつきを関係付けることにより,波の包絡形状の設定とサイトの位相特性の反映とを両立できる新たな模擬地震動の作成方法を提案した.
著者
清野 純史 宮島 昌克 堀 宗朗 能島 暢呂 五十嵐 晃 小野 祐輔 豊岡 亮洋 古川 愛子
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

鉄道ネットワークを対象として,センシング技術を利用した災害発生時の迅速な機器制御により,被害を最小限に留めるような理論的な枠組みの構築と技術開発を行った.小型マイコンに加速度センサとワイヤレス伝送技術を実装し,これをセンサネットワークとして利用するためのハードおよびソフトの環境整備を行い,プロトタイプを作成した.さらにセンシングデータの大容量送受信が可能であるか等の検証を行うとともに,損傷判断や被害検知手法の開発を行った.
著者
清野 純史 宮島 昌克 鈴木 崇伸 酒井 久和 五十嵐 晃 野津 厚 小野 祐輔 鍬田 泰子 古川 愛子 デュラン フレディ 奥村 与志弘
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011

線的・面的な拡がりを持つ線状地下構造物の地震被害は、都市型災害の嚆矢とも言える1923年関東大震災以降枚挙に暇がないが、その構造を3次元的な拡がりの中の点(横断方向)としてではなく,縦断方向の線や面あるいはボリュームとして捉え、その入力地震動から地震時挙動までを統一的に捉え、設計や地震対策へ結びつけることを目標に、地震被害の分析や各種解析に基づく詳細な検討を行った.