著者
秦 吉弥 一井 康二 野津 厚 酒井 久和
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.747-759, 2014

盛土構造物の性能照査や被災再現などのために入力地震動を設定するにあたっては,地震動のどの周波数帯域が盛土の被害に大きな影響を及ぼすかを検討しておくことは,非常に重要である。そこで,本研究では,2次元逐次非線形FEMによる地震応答解析を,釧路空港の高盛土の横断面を対象に実施し,盛土斜面における残留変形量と入力地震動の周波数成分との関係について基礎的な検討を行った。その結果,やや短周期帯域(0.5-2Hz付近)の地震動が盛土の残留変形に対して大きく影響すること,ただし,残留変形に影響する周波数帯域は盛土の固有周波数とも無関係でないことなどを明らかにした。
著者
土岐 憲三 岸本 英明 古川 秀明 酒井 久和
出版者
JAPAN ASSOCIATION FOR EARTHQUAKE ENGINEERING
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.7, no.5, pp.45-59, 2007 (Released:2010-08-12)
参考文献数
23
被引用文献数
3 4

京都盆地に点在する文化遺産に対する防災対策を目的に、花折断層を想定地震とした京都盆地全域の強震動予測を3次元非線形有限要素解析により行った。解析では、絶対応答変位による定式化、共役勾配法、修正Newton-Raphson 法、並列計算を導入し、計算機資源および計算時間を節約した。京都盆地全域の非線形堆積地盤モデルに対して、シナリオ地震における基盤岩での強震動予測波形を多点異入力し、地震動評価を行った。検討の結果、文化遺産の集積密度の大きい東山山麓をはじめ、計測震度7の領域が京都市の第3次被害想定の計測震度分布よりも大きくなり、震源、深部地盤構造、堆積層の不整形性、土の非線形性を同時に考慮することの重要性が示された。
著者
清野 純史 宮島 昌克 鈴木 崇伸 酒井 久和 五十嵐 晃 野津 厚 小野 祐輔 鍬田 泰子 古川 愛子 デュラン フレディ 奥村 与志弘
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011

線的・面的な拡がりを持つ線状地下構造物の地震被害は、都市型災害の嚆矢とも言える1923年関東大震災以降枚挙に暇がないが、その構造を3次元的な拡がりの中の点(横断方向)としてではなく,縦断方向の線や面あるいはボリュームとして捉え、その入力地震動から地震時挙動までを統一的に捉え、設計や地震対策へ結びつけることを目標に、地震被害の分析や各種解析に基づく詳細な検討を行った.