著者
秦 吉弥 矢部 正明 野津 厚 葛西 昭 高橋 良和 松崎 裕 秋山 充良
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
構造工学論文集 A (ISSN:1881820X)
巻号頁・発行日
vol.63A, pp.265-278, 2017 (Released:2018-06-08)

下記の論文は撤回されました.記秦吉弥,矢部正明,野津厚,葛西昭,高橋良和,松崎裕,秋山充良:臨時余震観測に基づく2016年熊本地震における西原村および南阿蘇村の被災橋梁に作用した地震動の評価,構造工学論文集,Vol. 63A,pp. 265-278,2017.撤回の理由2019年3月15日に大阪大学より公表された研究活動上の特定不正行為に関する調査結果において,本論文に対して第一著者による特定不正行為(ねつ造)が認定されたため,撤回した.
著者
野津 厚 山田 雅行 長尾 毅 入倉 孝次郎
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.4_209-4_228, 2012 (Released:2012-09-28)
参考文献数
40
被引用文献数
1

2011年東北地方太平洋沖地震の際、震源断層に比較的近い宮城県から茨城県にかけての多くの地点で観測された0.2-1Hzの帯域の速度波形は明瞭なパルスによって特徴付けられている。これらの強震動パルスは、構造物に対して影響を及ぼしやすい周波数帯域に現れているという点で、内陸地殻内地震による強震動パルスと共通の特徴を有していると言える。海溝型巨大地震がもたらす強震動パルスも構造物に大きな影響を及ぼす可能性があり、今後、海溝型巨大地震に対する強震動予測、特に耐震設計を目的とする強震動予測を行う場合には、強震動パルスの生成を意識した震源のモデル化を行うことが重要と考えられる。本稿においては、まず、海溝型巨大地震による強震動パルスの生成事例を示す。次に、それらの再現を目的として構築された既往の震源モデルを整理し、強震動パルスを生じたと考えられる領域(強震動パルス生成域)の諸特性と地震規模との関係を調べる。
著者
山田 雅行 伊藤 佳洋 長尾 毅 野津 厚 長坂 陽介 大岩根 尚
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.I_691-I_699, 2016 (Released:2016-05-20)
参考文献数
22
被引用文献数
1

比較的小さな盆地構造(カルデラ)を有する薩摩硫黄島において,臨時地震観測によってサイト増幅特性の算定を行い,一方で,常時微動観測(単点H/Vおよびアレイ観測)を行い,地盤モデルの推定を行った.硫黄島港および薩摩硫黄島飛行場において算定したサイト増幅特性と,常時微動に基づく地盤モデルに対して一次元重複反射を用いて算定した伝達関数の比較を行った.港湾および飛行場の伝達関数は,0.2~0.3Hz付近にピークは見られるものの,それほど明瞭なピークは見られず,サイト増幅特性には盆地構造による3次元的な効果や,地震波の入射方向の効果が含まれているものと考えられる.また,港湾と飛行場のサイト増幅特性の0.2~0.3Hz付近の共通の特徴から,両地点は深い構造を共有していると推察され,実際のカルデラ構造が従来の解釈より複雑である可能性が示唆された.
著者
野津 厚
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.2_21-2_40, 2012 (Released:2012-05-25)
参考文献数
33
被引用文献数
1 4

東北地方太平洋沖地震を対象として、スーパーアスペリティの組み合わせからなる震源モデルを新たに作成し、経験的サイト増幅・位相特性を考慮した強震動評価手法による強震動シミュレーションを実施した。その結果、宮城県沖から茨城県沖にかけて、一辺が数km程度の9つのスーパーアスペリティを配した震源モデルを用いれば、各地で実際に観測された強震動、特に、工学上重要性の高い0.2-1Hzの帯域の速度波形(パルス状のものを含む)を、精度良く再現できることがわかった。
著者
伊藤 佳洋 山田 雅行 岡部 登 野津 厚 長尾 毅 高橋 宏彰 水谷 亮祐
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.I_401-I_407, 2015 (Released:2015-09-25)
参考文献数
30

海溝型巨大地震による強震動の波形,スペクトルなどを高精度で再現できる震源モデルとして野津らによりSPGAモデルが開発されている.このモデルで歴史地震の震度データを満足するように震源モデルの作成を行えば,歴史地震の再来を想定した被害予測などに適用することが可能となると考えられる. そこで本研究では,1703年元禄関東地震の実際の震度分布と整合するようなSPGAモデルを作成することを試みた.SPGAの位置,パラメータを,実際の震度と計算結果の震度の相関を見ながら選定した結果,概ね震度分布と整合するSPGAモデルを設定することができた.
著者
野津 厚 室野 剛隆 本山 紘希 本田 利器
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.I_448-I_458, 2016 (Released:2016-05-20)
参考文献数
28
被引用文献数
3 4

危機耐性に関する今後の議論の活性化に資する目的で,鉄道・港湾分野における設計指針の動向を概観するとともに,東日本大震災前後を問わず,危機耐性への配慮と見なすことのできる事例をとりあげ整理した.鉄道の分野では,車両逸脱防止装置,自重補償機構などのdeviceの開発・改良が進められている.一方,港湾の分野では,津波に対する「粘り強い構造」の開発が重要な課題となっている.危機耐性を考慮した設計においては,狭義の設計における想定を越える外力が作用した場合の構造物・システムの応答に対する深い理解が重要であると考えられる.また,鉄道分野・港湾分野に共通する今後の課題として,耐震の観点からの路線計画や港湾計画の重要性が挙げられる.
著者
野津 厚
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.187-194, 2017 (Released:2017-03-20)
参考文献数
17
被引用文献数
1 3

地震動位相の微分可能性に関する理論的考察と,群遅延時間の数値計算法に関する検討を行った.地震動のフーリエ変換F(ω)から計算される位相θ(ω)は,アンラップ操作による不連続以外にも,ωの増加と共にF(ω)が複素平面上の原点を通過するとき微分不可能となる.数値計算上は,F(ω)がちょうどゼロとならない場合でも,複素平面上でF(ω)が原点に接近するとき,位相差分および群遅延時間の数値計算結果は不安定となる.数値的不安定への対処方法として,従来の群遅延時間に対し,フーリエ振幅スペクトルの自乗を乗じて補正した補正群遅延時間を用いることを提案した.補正群遅延時間はF(ω)がゼロとなる周波数でも定義可能であり,その差分近似はF(ω)が小さな値をとる場合も数値的に安定している.
著者
秦 吉弥 中村 晋 野津 厚
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
構造工学論文集 A (ISSN:1881820X)
巻号頁・発行日
vol.58A, pp.250-263, 2012 (Released:2013-04-19)

下記の論文は撤回されました.記秦吉弥,中村晋,野津厚:2011年東北地方太平洋沖地震における藤沼ダムでの地震動の評価-海溝型巨大地震へのサイト特性置換手法の適用-,構造工学論文集,Vol. 58A,pp. 250-263,2012.撤回の理由2019年3月15日に大阪大学より公表された研究活動上の特定不正行為に関する調査結果において,本論文に対して第一著者による特定不正行為(ねつ造)が認定されたため,撤回した.
著者
秦 吉弥 村田 晶 野津 厚 宮島 昌克
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.2_60-2_77, 2012 (Released:2012-05-25)
参考文献数
27
被引用文献数
2 3

2011年東北地方太平洋沖地震の翌日に発生した2011年長野・新潟県境地震では、震源域を中心に強い地震動が数多く観測された。震源近傍の長野県栄村などでは、住家被害などが多発しており、被災地点の地震動を推定することは非常に重要である。そこで本研究では、栄村横倉集落での余震観測結果などに基づいて、当該地点におけるサイト特性を評価した。そして、サイト特性置換手法を用いて、栄村横倉集落での地震動を推定した。さらに、既往の大規模地震による強震観測記録との比較検討を行い、栄村横倉集落における推定地震動の特徴についても言及した。
著者
秦 吉弥 一井 康二 野津 厚 酒井 久和
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.747-759, 2014

盛土構造物の性能照査や被災再現などのために入力地震動を設定するにあたっては,地震動のどの周波数帯域が盛土の被害に大きな影響を及ぼすかを検討しておくことは,非常に重要である。そこで,本研究では,2次元逐次非線形FEMによる地震応答解析を,釧路空港の高盛土の横断面を対象に実施し,盛土斜面における残留変形量と入力地震動の周波数成分との関係について基礎的な検討を行った。その結果,やや短周期帯域(0.5-2Hz付近)の地震動が盛土の残留変形に対して大きく影響すること,ただし,残留変形に影響する周波数帯域は盛土の固有周波数とも無関係でないことなどを明らかにした。
著者
野津 厚 山田 雅行 長尾 毅
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A (ISSN:18806023)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.891-905, 2006 (Released:2006-10-20)
参考文献数
38

地下構造の情報が十分でなく,差分法等による地震動の評価が困難な地域において,周期数秒の帯域での強震動評価の精度向上を図ることは重要な課題である.本研究は,既往の研究で短周期地震動への適用性が示されている経験的サイト増幅・位相特性を考慮した強震動評価手法について,周期数秒の盆地生成表面波への適用性を検討したものである.まず,九州地方の強震観測点における経験的サイト増幅特性を評価し,これを利用して,1997年3月26日鹿児島県北西部地震に対し,同手法による強震動シミュレーションを実施した.その結果,カルデラ内で卓越する周期数秒の盆地生成表面波を良好に再現できることがわかり,周期数秒の帯域における強震動評価手法としての同手法の有用性を示すことができた.
著者
野津 厚 宮島 正悟 中西 豪 山田 雅行
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A (ISSN:18806023)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.877-890, 2006 (Released:2006-10-20)
参考文献数
35

想定東海地震のような,陸地の極近傍で発生する海溝型の巨大地震による震源近傍の強震動については,強震記録が存在しないため,不明な点が多い.本研究では,経験的サイト増幅・位相特性を考慮した統計的グリーン関数法により,想定東海地震の震源近傍における強震動の評価を実施している.強震動の評価に必要なサイト増幅特性はスペクトルインバージョンにより推定し,2001年4月3日静岡県中部の地震(MJ5.3)の強震記録を利用して強震動評価手法の妥当性を検証した上で,想定東海地震に対する強震動評価を実施している.その結果,震源近傍における地震動はサイト増幅特性に大きく依存し,サイト増幅特性の特に大きい場所では,1995年兵庫県南部地震の観測波を上回る地震動も想定されることがわかった.
著者
清野 純史 宮島 昌克 鈴木 崇伸 酒井 久和 五十嵐 晃 野津 厚 小野 祐輔 鍬田 泰子 古川 愛子 デュラン フレディ 奥村 与志弘
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011

線的・面的な拡がりを持つ線状地下構造物の地震被害は、都市型災害の嚆矢とも言える1923年関東大震災以降枚挙に暇がないが、その構造を3次元的な拡がりの中の点(横断方向)としてではなく,縦断方向の線や面あるいはボリュームとして捉え、その入力地震動から地震時挙動までを統一的に捉え、設計や地震対策へ結びつけることを目標に、地震被害の分析や各種解析に基づく詳細な検討を行った.