著者
中島 晶 眞野 成康 富岡 佳久 山口 浩明
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

新たに見出された薬物トランスポーターSLC10A4の安定発現細胞を作製し、胆汁酸であるケノデオキシコール酸およびウルソデオキシコール酸の輸送に寄与することを明らかにした。SLC10A4を発現している小脳由来TE671細胞を用い機能解析を行った結果、プロテアーゼであるトロンビンによってタウロコール酸の輸送活性が上昇することを発見し、その基質結合能が既知の胆汁酸トランスポーターに比較して高いことを明らかにした。
著者
後藤 順一 眞野 成康 島田 美樹 山口 浩明
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

プロテオミクス手法を駆使して、脳内胆汁酸の機能解明に挑戦するとともに、胆汁酸シグナル伝達解析法の構築を試みた。まず、成長ホルモンとケノデオキシコール酸の結合につき、アフィニティーラベル化法により解析し、受容体結合部位とは異なる部分にケノデオキシコール酸が結合することが判った。次に、特異的誘導体化法と疑似ニュートラルロスを組み合わせるリン酸化タンパク質解析法を構築し、本法が複雑なタンパク質混合物中のリン酸化タンパク質の特定に有用なばかりか、リン酸化部位の同定にも優れることが判明した。さらに、ケノデオキシコール酸固定化cleavable affinity gelを用いて肝細胞中の結合タンパク質の抽出を試み、胆汁酸結合タンパク質として知られているジヒドロジオールデヒドロゲナーゼのほか、ペルオキシレドキシン1 がケノデオキシコール酸と結合することが明らかになった。