著者
藤田 久雄 安藤 友継 藤岡 博文 島田 昭博
出版者
香川県環境保健研究センター
巻号頁・発行日
no.8, pp.60-66, 2009 (Released:2013-08-20)

UASB槽(300L)と接触バッキ槽(200L)を組合せた実用規模の排水処理実験装置を試作し,ゆで汁を一日200~300玉製造しているうどん店から週5日全量採取して,7カ月間処理実験を行った。その結果,処理水のpH,BOD,COD,SSは,装置立ち上げ及びトラブル時を除いて,全て排水基準の一律基準以下であった。BODの平均値は容積負荷量が3.1g/L/日,原水濃度が4,000mg/L,UASB処理水濃度が150mg/L,接触バッキ槽処理水濃度が19mg/L,除去率が95%以上であった。BOD負荷量に対する汚泥発生量は5.2%,平均メタン生成量は370L/日,月平均電力使用量は289kWh/月であった。うどんゆで汁排水は,UASBを用いた小型高速メタン発酵装置で処理できることが確認できた。実用化には低コスト化・メンテナンスフリー化技術等が課題となる。
著者
野村 裕也 植村 周平 間瀬 圭介 中平 洋一 吉岡 博文 椎名 隆
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 第51回日本植物生理学会年会要旨集
巻号頁・発行日
pp.0964, 2010 (Released:2010-11-22)

葉緑体は、光合成の他に、ホルモン合成や活性酸素種生成といった生体防御反応においても重要な器官であると考えられている。我々は、葉緑体が細胞内Ca2+シグナルを介して感染シグナルを素早く認識していることを見いだした。しかし、免疫応答における葉緑体の役割はほとんどわかっていない。これまでの研究から、葉緑体チラコイド膜に局在するCa2+結合タンパク質CASが、細胞外Ca2+による細胞質Ca2+シグナルの制御と気孔閉鎖に関与することを明らかにした。今回、免疫応答におけるCASの役割を調べるために、CASノックアウト変異体(cas-1)にPseudomonas syringae pv. tomato DC3000(Pst DC3000)を接種し、菌数増殖を測定した。その結果、cas-1ではPst DC3000に対して抵抗性が低下することがわかった。また、過敏感細胞死への影響を調べるためにPst DC3000(avrRpt2)を接種したところ、WTよりも細胞死が遅延することがわかった。さらに、Nicotiana benthamianaにおける CASサイレンシング植物体において、INF1、Cf-9/Avr9により誘導される過敏感細胞死が顕著に遅延することが明らかとなった。これらの結果から、CASは植物の生体防御反応において重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
著者
新川 蘭順 木曽 達也 片岡 博文 礒井 孝 柿田 孝雄 正垣 武志 大坪 義和
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.116, no.10, pp.783-791, 1996-10-25

The antagonism of histamine H_2-receptor by SWR-104SA (1'-bromo-N-[3-[3-(1-piperidinylmethyl) phenoxy] propyl]-spiro [1,3-dioxolane-2,9'-pentacyclo-[4. 3. 0. 0.^<2,5>0.^<3,8>0.^<4,7>] nonane]-4'-carboxamide monooxalate) was estimated using the isolated guinea-pig atrium and gastric acid secretion in rats. The concentration-response curves for the positive chronotropic effect of histamine on the atrium were displaced to the right in parallel without change in the maximum response by SWR-104SA and roxatidine acetate hydrochloride (roxatidine). The pA_2 values of SWA-104SA and roxatidine acetate hydrochloride were 7.27 and 7.38,respectively. The slopes of the regression line of log (DR-1) against log SWR-104SA and roxatidine concentration were 1.00 and 0.92,respectively. There was no significant difference between the two compounds with respect to the histamine H_2-receptor antagonism and/or binding manner in vitro. In the rat gastric fistula model stimulated by histamine, however, antisecretory potency of SWR-104SA was 3 times less than that of roxatidine. SWR-104SA given p.o. prevented the formation of gastric lesion induced by HCl-ethanol and indomethacin dose-dependently, roxatidine also prevented its formation by HCl-ethanol, but failed to prevent that by indomethacine. These antiulcer activities of SWR-104SA were shown at the lesser doses of antisecretory activity. On the other hand, roxatidine did not prevent the ulcer formation at the same dose level of antisecretory activity. These results indicate that the antiulcer effect of SWR-104SA is not caused by the antisecretory action alone. In addition, the mucosal protective activity of SWR-104SA for HCl-ethanol induced gastric lesion was independent of endogenous prostaglandins. Moreover SWR-104SA had inhibitory effects on indomethacin-induced gastric hypermotility in rats. These actions may partly explain the gastric protection of this compound and additional mechanisms such as mucosal blood flow could be involved in the antiulcer efficacy. Consequently, it appears that SWR-104SA is a new antiulcer drug that exerts a potent cytoprotective effect in addition to its gastric antisecretory activity.
著者
道家 紀志 吉岡 博文 川北 一人
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1999

植物の感染防御応答の初期始動シグナルであるオキシダティブバースト(OXB)系の分子的実態とその制御機構の解明とOXBの制御下で局部的および全身的に発現する防御遺伝子とそれらの二次元的変動を総合的に解明する3カ年計画を実施し、次の成果を挙げた。1)感染・エリシターに対する細胞応答のOXB系うぃ担う酵素系として推定されるNADPH酸化酵素のサブヨニットであるgp91phoxホモログの2種のcDNAをクローニングし、それらはNADPH結合、6箇所の膜貫通、2箇所のca^<2+>結合ドメインをもつなど構造を推定し、その一つは常時発現、他は感染応答性であるという遺伝子の発現様相を明らかにした。2)OXB系の活性化は、インタクトな状態の細胞ではOXB応答機能はなく、傷や感染刺激で速やかに活性化され、その状態の細胞ではca^<2+>チャネル、カルモジュリン、ca^<2+>依存タンパク質リン酸化酵素が関与することを薬理学的に明らかにした。3)エリシター処理などでOXBを誘導し、その下流において発現が誘導される遺伝子をディファレンシャルディスプレー法およびサブストラクション法で各種の誘導性遺伝子をクローニングした。4)OXB関連タンパク質(SrtbohAとB)、NADPH生産に関わるG-6-P脱水素酵素遺伝子の断片をPVXベクターに組み込みタバコに接種しジーンサイレンシングを実施し、非親和性疫病菌に対する抵抗性が打破されることを示し、OXBの防御応答における決定的な役割を確認した。5)局部的OXBの誘導は局部的防御代謝を活性化するばかりでなく、全身的獲得抵抗性誘導の引き金となり、Ca^<2+>インフラクスを起こし細胞の興奮様反応を連鎖的に進行させる情報が伝わり、その興奮が離れた組織でのOXB能をもつ活性化状態の組織に到達するとそこで再びOXBが起こり、それがSARの誘導の引き金となっていることを示唆した。
著者
岡 博文
出版者
日経BP社
雑誌
日経systems (ISSN:18811620)
巻号頁・発行日
no.186, pp.120-125, 2008-10

企業活動に利用しているWebシステムであるにもかかわらず,十分なセキュリティ対策が施されておらず,不正アクセスを受け個人情報が盗まれるといった事件が相次いでいる。そこで,Webアプリケーションのセキュリティ対策を実践的に解説する。初回は,セキュリティ診断サービスの結果を基に,セキュリティ対策の実情を探る。
著者
岡 博文
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.38, no.9, pp.481-482, 2017-09-10 (Released:2017-09-20)
参考文献数
1