著者
伊藤 寿宏 押木 守 小林 直央 加藤 毅 瀬川 高弘 幡本 将史 山口 隆司 原田 秀樹 北島 正章 岡部 聡 佐野 大輔
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.72, no.7, pp.III_305-III_313, 2016 (Released:2017-04-03)
参考文献数
25

本研究では、流入下水中のヒト腸管系ウイルス濃度分布、及びWHOが推奨する許容年間疾病負荷(10-6 disability-adjusted life years per person per year)に基づいて、定量的微生物リスク評価(quantitative microbial risk assessment: QMRA)の手法を用いて下水再生水の利用用途ごとにウイルス除去効率の目標値を算出する手法を構築・提案する。代表的なヒト腸管系ウイルスとしてノロウイルスに着目し、流入下水中のノロウイルス濃度モニタリングデータを使用することで、6種類の下水再生水利用シナリオにおけるノロウイルスの下水再生水中許容濃度及び除去効率の目標値を試算した。本研究で提案した方法により算出したヒト腸管系ウイルス除去効率目標値を使用する際には、下水再生システム稼動後においても未処理下水中のヒト腸管系ウイルス濃度をモニタリングすることが求められる。また、用量反応モデル情報の更新と、下水再生利用が行われる地域の状況に基づいた曝露シナリオとパラメータの更新についても継続して取り組むことが重要である。
著者
岡部 聡 中島 和美 金子 慶虎 竹村 克二 五関 謹秀 遠藤 光夫 大橋 健一 神山 隆一 春日 孟
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.401-407, 1987
被引用文献数
16 14

直腸肛門部原発悪性黒色腫の1例を経験したので本邦報告137例を加え,診断と治療上の問題点を中心に検討した.症例は47歳女性,肛門部腫瘤の擦過細胞診により悪性黒色腫と診断し,腹会陰式直腸切断術(以下,APRと略す)さらに免疫化学内分泌療法を施行したが術後22カ月目に脳転移により死亡した.報告例を加えて検討した結果,診断については,(1)肛門出血を訴えるものが最も多く病悩期間は平均11カ月であった.(2)好発年齢は男女とも60歳台であり,男女比は1:1.83と女性に多かった.(3)本症の半数以上が直腸肛門移行部から発生しており,多発病変がみられたのは全体の23%であった,また(1)腫瘍最大径が5cm以上(2)壁深達度がss(a1)以上(3)肉眼的には潰瘍形成を伴う2または3型が1型よりも予後不良であった.早期診断,両側鼠径リンパ節郭清を伴うAPRと適切な抗癌剤等の投与による補助療法を行うことが本症の治療成績を向上させる上で必要であろう.