著者
岩沼 聡一朗 長見 真
雑誌
帝京科学大学教育・教職研究 = Journal of educational research and teacher development, Teikyo University of Science (ISSN:2433944X)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.49-60, 2022-03-31

体育授業では,疾病や忘れ物等を理由に,見学という形で授業に出席する場合がある.その際,見学者に対する教育的配慮は,授業者の幅広い裁量に委ねられている.見学者においても,学びの機会や運動・スポーツに関する発達の機会を保障する必要があると考えられる.しかし,体育授業における見学の実態は明らかとなっていない.本研究では,小学校・中学校・高等学校での体育授業における見学状況を把握することを目的とした.大学生に対して各校種での見学経験を振り返ってもらい,web フォームにて回答させた.得られた回答から定量的分析を行い,小学校・中学校・高等学校の体育授業における見学状況の全体像を検討した.その結果,体育授業における見学では,①校種や性,授業内容(領域)に関連して特徴的な傾向が見られること,②見学時の過ごし方が授業者主体で決められること,③見学の理由に個々の体育授業の好き・嫌いや評定が関連すること,が示された.
著者
川上 泰雄 宮本 直和 栗原 俊之 若原 卓 岩沼 聡一朗 佐久間 淳 平山 邦明 鈴木 克彦 神田 和江
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、2つの動作速度でカーフレイズ運動を行い、筋疲労の程度と遅発性筋肉痛(DOMS)および筋損傷マーカーの量の変化、筋の機能変化の関係ついて、運動前後および運動後7日間にわたって調査した。その結果、(1)筋疲労の程度は動作速度によって異なり、速い動作ほど疲労が少ないこと、(2)筋疲労の程度と遅発性筋肉痛・筋損傷マーカーの量が関係し、これには筋特異性が存在するが、筋疲労の程度によらず筋の機能は速やかに回復すること、(3)運動中の筋線維動態はこれらの変化と連動して変化する可能性があることが示された。