著者
島岡 政基
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.1016-1021, 2019-09-15

まだ査読付き論文を通したことがない,あるいはなかなか査読の通し方がわからない,という著者を対象に,査読で求められるポイントとして,論文の構成と査読の採録基準を中心に解説する.また,執筆・投稿時の注意点として論文にまつわる不正と倫理についても説明する.
著者
島岡 政基
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.1070-1075, 2015-10-15

暗号技術は情報通信技術とともに今や広く社会で利用されているが,複雑な暗号技術があたり前のように社会で利用できるのは「社会の複雑性を縮減するメカニズムのひとつ」であるトラストに支えられているからである.暗号技術がトラストに支えられて広く普及した典型例としてWeb PKI(Public Key Infrastructure)がある.本記事では,このWeb PKIを事例に暗号技術を支えるトラストについて解説するとともに,急速に発展しつつあるInternet of Things時代においてトラストがどのように変わっていくのかについて考察していく.
著者
島岡 政基 西村 健 古村 隆明 中村 素典 佐藤 周行 岡部 寿男 曽根原 登
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J95-B, no.7, pp.871-882, 2012-07-01

通信の安全を確立するサーバ認証を適切に行うには,パブリック認証局から発行されたサーバ証明書が必要である.しかしながら,過去にはパブリック認証局から発行を受けることの重要性が正しく認識されてこなかったことがあり,更には商用のサーバ証明書は審査手続きが煩雑な上に学術機関の実態に沿っていないなどの課題もあったため,学術機関におけるサーバ証明書の普及は遅れていた.そこで筆者らは,学術機関のために最適化したサーバ証明書発行スキームと,証明書自動発行支援システムからなる学術機関のためのサーバ証明書発行フレームワークを提案した.国立情報学研究所による実証実験と本運用を通じて,同スキームにより高い身元確認レベルを確保しつつ審査手続きの学術機関最適化を,また同システムにより認証事業者の証明書発行業務を自動化するとともに各学術機関が必要な学内システムを用意した場合には学術機関側の工数削減も可能であることを実証した.
著者
谷本 茂明 島岡 政基 片岡 俊幸 西村 健 山地 一禎 中村 素典 曽根原 登 岡部 寿男
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J94-B, no.10, pp.1383-1388, 2011-10-01

全国大学共同電子認証基盤(UPKI)プロジェクトでは,大学間PKI連携及び構築コスト削減等を実現するキャンパスPKI共通仕様を新たに開発した.本仕様が,PKI連携とコスト削減を同時に満足し,キャンパスPKI普及促進に寄与することを示す.
著者
島岡 政基 片岡 俊幸 谷本 茂明 西村 健 山地 一禎 中村 素典 曽根原 登 岡部 寿男
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J94-B, no.10, pp.1246-1260, 2011-10-01

国立情報学研究所(NII)では,平成17年度より大学間連携のための全国共同電子認証基盤(UPKI)の構築を行ってきた.UPKIは,コンピュータや学術コンテンツ等を大学間で安全・安心かつ効果的に共有し活用するための基盤として,PKI(公開鍵認証基盤)を中軸に利用者や利用機関の認証とサービスの認可の機能を提供する.本論文では,学術機関における認証の必要性と制約,対象とするサービスの多様性,既存の各種認証基盤との整合性などを考慮して設計した3層(オープンドメイン層,キャンパス層及びグリッド層)のPKIからなるUPKIの基本アーキテクチャについて解説するとともに,設計方針に基づく各層の実装及び連携方法などについて述べる.
著者
秋山 満昭 島岡 政基
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.378-383, 2020-03-15

進展の早いサイバーセキュリティの分野では,研究者は十分に議論されていない領域の倫理的問題にしばしば直面する.この倫理的判断を研究者自身の自己責任とすることは,研究の萎縮を招く可能性があり,そうした萎縮によって科学技術の発展が妨げられることは避けなければならない.本稿では,先進的なサイバーセキュリティ研究を研究倫理面からサポートするために,研究コミュニティとして「研究倫理相談窓口」と「チェックリスト」という2つの施策を学術シンポジウムに導入した事例を紹介する.また,その施策を通じて得られた知見に基づいて,サイバーセキュリティの研究倫理の普及活動に関する今後の展望を述べる.
著者
島岡 政基 真野 健 西垣 正勝
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-39, no.6, pp.1-5, 2017-09-22

国際会議 IFIPTM は,関連するセキュリティとプライバシーの問題を含む,トラストおよびトラストマネジメントに関する問題の研究成果を共有し,今後の研究開発の新たな課題と方向性を明らかにすることを目的としている.本稿では,2017 年 6 月 12 日から 16 日までスウェーデン Goteborg 市においてChalmers