著者
岡部 寿男 古村 隆明 佐藤 周行 山地 一禎 中村 素典
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT)
巻号頁・発行日
vol.2014-IOT-24, no.12, pp.1-6, 2014-02-20

Web サービスの認証連携で属性情報を用いてサービス提供サーバが認可判断を行う場合において、認証連携プロキシを経由することで、属性提供サーバが提供する個々の属性情報の詳細をサービス提供サーバに対して秘匿すると同時に、サービス提供サーバの認可の条件を属性提供サーバに対して秘匿したいという相反する要求に対応するための仕組みを提案する。
著者
島岡 政基 西村 健 古村 隆明 中村 素典 佐藤 周行 岡部 寿男 曽根原 登
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J95-B, no.7, pp.871-882, 2012-07-01

通信の安全を確立するサーバ認証を適切に行うには,パブリック認証局から発行されたサーバ証明書が必要である.しかしながら,過去にはパブリック認証局から発行を受けることの重要性が正しく認識されてこなかったことがあり,更には商用のサーバ証明書は審査手続きが煩雑な上に学術機関の実態に沿っていないなどの課題もあったため,学術機関におけるサーバ証明書の普及は遅れていた.そこで筆者らは,学術機関のために最適化したサーバ証明書発行スキームと,証明書自動発行支援システムからなる学術機関のためのサーバ証明書発行フレームワークを提案した.国立情報学研究所による実証実験と本運用を通じて,同スキームにより高い身元確認レベルを確保しつつ審査手続きの学術機関最適化を,また同システムにより認証事業者の証明書発行業務を自動化するとともに各学術機関が必要な学内システムを用意した場合には学術機関側の工数削減も可能であることを実証した.
著者
古村 隆明 渥美 紀寿
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.220-225, 2021-05-01 (Released:2021-05-01)

京都大学では教員の教育・研究活動等の状況を公開するための教育研究活動データベースを運用している。本データベースでは,研究業績の一部をresearchmapと連携し,researchmapに登録された業績を取り込んでいる。また,京都大学での職歴や京都大学が発行した研究成果をORCIDに機関として登録することで,信頼性の高い情報として公開している。本稿ではこれらをどのように学内システムと連携しているかを紹介する。
著者
上田浩 中村素典 古村隆明 神智也
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.97-104, 2015-04-15

筆者らは大学の情報系センターでの経験から,大学等における情報倫理教育には次の3つの問題:(1)標準化と可視化がなされていない,(2)留学生への教育が困難,(3)持続可能性が低い,があり,これらの問題に対処し,大学等における情報倫理教育を充実させるため「高等教育機関の情報セキュリティ対策のためのサンプル規程集」に準拠し日英中韓の4カ国語に対応した情報倫理eラーニングコンテンツ「倫倫姫」を開発し運用してきた.2012年11月より「倫倫姫」は,学認連携Moodleにおいて,学認参加機関であれば無償で利用できるようになっている.本稿では「倫倫姫」開発・運用を総括するとともに,複数の大学等に本コンテンツを提供している学認連携Moodleの構築・運用事例とそこから得た知見を報告する.
著者
西村 俊和 古村 隆明 八槇 博史 石田 亨
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.1463-1471, 1998-05-15
参考文献数
12
被引用文献数
4

現在のモバイルコンピューティングの使われ方は電子メールやFAXの送信という1対1通信が中心である.本論文では,コミュニティ形成の状況を可視化し,コミュニティ全体で共有しうる情報を人々に適切にフィードバックすることを目的とする.コミュニティの構成員間の通信の状況を携帯端末上で可視化するCommunity Viewerを提案する.可視化の枠組みとして,(1)コミュニティの活動の場を仮想的に表すパーティルームメタファと,(2)プライバシーを守りながらも各人の活動を反映して表示するリフレクタアイコンを導入する.人々の静的な関係,あるいは動的な活動がこのパーティルーム上のリフレクタアイコンの動きとして表現される.初めての試みとして,実際にこのシステムを100台の携帯端末に搭載し,国際会議の会場で使用実用実験を行ったので,その結果について報告する.Mobile computing has been mainly utilized for point-to-point communication services,such as E-mail or FAX among people.To advance this field,the challenge is to encourage group communication by providing information that encourages community formation.As the first step towards this goal,we experimentally implemented the Community Viewer,which dynamically visualizes the communication interaction among people in the community.To design the Community Viewer,we introduced (1) the party room metaphor,which provides a virtual place for representing various community activities,and (2) the reflector icon,which reflects the activity of the corresponding individual while protecting his/her privacy.The static relationship among people and their dynamic activities are displayed in the spatial arrangement of reflector icons in the party room.We report our experiments on implementing and testing the community viewer in an international conference using 100 personal assistants.
著者
森村 吉貴 渥美 紀寿 古村 隆明
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2021-IOT-54, no.2, pp.1-6, 2021-07-02

2020 年の新型コロナウイルス対策において,京都大学は同期双方向型オンライン授業を安定的に実施するためにオンラインミーティングサービス Zoom の全学導入を決定した.Zoom は学内に既存の利用者が多いことは利用上のメリットである一方,全学的な導入においては既存のユーザーアカウントとの衝突を避けながら速やかに全学ライセンスの取得を促進することが課題であった.本論文では,大学本部の運用する全学認証システムと Zoom 側の WebAPI を組み合わせることで,各ユーザが任意のタイミングで自己完結的にライセンス取得が可能になるライセンス申請・登録システムを提供することで,前述の課題を解決し,配下組織への希望調査や登録申請などを経ることなく迅速に全学サービスとして Zoom を導入した事例について紹介する.
著者
上田浩 中村素典 古村隆明 神智也
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.97-104, 2015-04-15

筆者らは大学の情報系センターでの経験から,大学等における情報倫理教育には次の3つの問題:(1)標準化と可視化がなされていない,(2)留学生への教育が困難,(3)持続可能性が低い,があり,これらの問題に対処し,大学等における情報倫理教育を充実させるため「高等教育機関の情報セキュリティ対策のためのサンプル規程集」に準拠し日英中韓の4カ国語に対応した情報倫理eラーニングコンテンツ「倫倫姫」を開発し運用してきた.2012年11月より「倫倫姫」は,学認連携Moodleにおいて,学認参加機関であれば無償で利用できるようになっている.本稿では「倫倫姫」開発・運用を総括するとともに,複数の大学等に本コンテンツを提供している学認連携Moodleの構築・運用事例とそこから得た知見を報告する.
著者
古村 隆明 岡部 寿男 中村 素典
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.437, pp.153-158, 2010-02-22

eduroamは,802.11b/g等の無線LANで,802.1x認証を利用した国際無線LANローミング基盤で,国内外の数多くの教育研究機関で導入が進んでいる.ローミング時に訪問先機関や国や地域に設置されている複数のradiusサーバにアカウント名を含む認証情報が記録されることで,ロケーションプライバシが侵害される危険性がある.そこで我々は,SAML連携を用いて発行した仮名アカウントでeduroamを利用する手法を提案する.この手法では,平常時は,個人の特定だけでなく利用者の所属組織の特定もできなくなる.また,インシデント発生時などには,radiusサーバとSAML連携組織の情報を合わせることで個人を特定することが可能である.
著者
古村 隆明 藤川 賢治 岡部 寿男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.309, pp.49-53, 2006-10-16
参考文献数
11
被引用文献数
2

みあこネットは,無線基地局の設置者が費用を負担し,そこを訪れる利用者に無料の無線インターネットを利用してもらうという,「おもてなし」の心をもとにした独特のモデルで成り立っている公衆無線インターネットプロジェクトである.我々は2002年5月からみあこネットの設計・開発・実験運用を行ない,安全に無線インターネットを利用するためにVPN接続を必須とするネットワーク環境を構築した.本稿では,従来の集中型VPNサーバを利用する「みあこネット2」方式の問題点を明らかにし,VPNサーバの分散について検討を行なった.そして,基地局にVPNサーバ機能を内蔵するという,「おもてなし」の心でみあこネットを支えている基地局設置者にとっても有益な「みあこネット3」のモデルを提案し,設計を行った.
著者
上田 浩 中村 素典 西村 健 古村 隆明 岡部 寿男 曽根 秀昭 ベアリー キース 牧原 功 久米原 栄
雑誌
大学ICT推進協議会2012年度年次大会論文集 (ISSN:21867127)
巻号頁・発行日
2012-12-18

大学ICT推進協議会 2012年度 年次大会 : 2012年12月17日(月)-12月19日(水) : 神戸国際会議場