著者
谷本 茂明 島岡 政基 片岡 俊幸 西村 健 山地 一禎 中村 素典 曽根原 登 岡部 寿男
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J94-B, no.10, pp.1383-1388, 2011-10-01

全国大学共同電子認証基盤(UPKI)プロジェクトでは,大学間PKI連携及び構築コスト削減等を実現するキャンパスPKI共通仕様を新たに開発した.本仕様が,PKI連携とコスト削減を同時に満足し,キャンパスPKI普及促進に寄与することを示す.
著者
島岡 政基 片岡 俊幸 谷本 茂明 西村 健 山地 一禎 中村 素典 曽根原 登 岡部 寿男
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J94-B, no.10, pp.1246-1260, 2011-10-01

国立情報学研究所(NII)では,平成17年度より大学間連携のための全国共同電子認証基盤(UPKI)の構築を行ってきた.UPKIは,コンピュータや学術コンテンツ等を大学間で安全・安心かつ効果的に共有し活用するための基盤として,PKI(公開鍵認証基盤)を中軸に利用者や利用機関の認証とサービスの認可の機能を提供する.本論文では,学術機関における認証の必要性と制約,対象とするサービスの多様性,既存の各種認証基盤との整合性などを考慮して設計した3層(オープンドメイン層,キャンパス層及びグリッド層)のPKIからなるUPKIの基本アーキテクチャについて解説するとともに,設計方針に基づく各層の実装及び連携方法などについて述べる.
著者
畑島 隆 谷本 茂明 金井 敦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J101-D, no.10, pp.1414-1426, 2018-10-01

インターネットが社会基盤として重要になるにつれ情報セキュリティ対策の重要性が増し,内容も複雑化・高度化している.しかし,これら対策が複雑化し過ぎた場合,却って利用者のセキュリティ意識を低下させる恐れがある.米国国立標準技術研究所(NIST)からもSecurity Fatigue(情報セキュリティ疲れ)が提唱され,情報セキュリティ対策の実施によって生じる疲れが述べられている.一般に,情報セキュリティ疲れは全てのICT利用者に発生し得るものであり,この疲れに陥ることでセキュリティ対策の効果が抑止されることが課題である.本論文では,情報セキュリティ疲労対策の核となる情報セキュリティ疲労度測定を質問紙調査により実施する手法を提案する.具体的には,一般的な燃え尽き症候群(バーンアウト)の測定手法を援用した質問紙作成と大学生に対する調査実施により,「回避願望」,「消耗感」,「当事者意識」の下位尺度による13項目の質問からなる情報セキュリティ疲労度調査法を具現化した.更に,評価として新たに作成した質問紙調査により消耗感について男女別の尺度得点の平均値に1%水準で有意な差が見られることを示した.
著者
柏 大 藤木 直人 谷本 茂明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.13, pp.1-6, 1999-04-19
参考文献数
9

無線ネットワークの発達や携帯端末の小型化により、モバイルコンピューティング環境が整備される一方で、広域バックボーンネットワークの高速化、広帯域化も進んでいる。今後、様々なリソースがネットワーク上から利用できるようになることを考えると、リソースの持ち運びを制限されたモバイルコンピューティング環境下では、広域ネットワーク上のリソース利用によって快適性が更に向上すると考えられる。本稿では広域ネットワーク上のリソースを利用するために必要な、所望リソースを発見し、利用するためのリソースナビゲーション手法を提案する。更に、プロトタイプシステムの構築により提案手法の具現化イメージを示すとともに、実際の利用場面を想定したシミュレーションを行うことにより、ナビゲーションの的確性に関する有効性を示す。
著者
佐藤 亮太 廣田 啓一 山本 太郎 谷本 茂明 塩野入 理 金井 敦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.140, pp.87-94, 2007-07-12

インターネット社会における匿名性に関する問題の一解決策として,我々は分散アイデンティティエスクロー(DECIDE : DECentralized IDentity Escrow)を提案している.DECIDEは,ユーザの匿名性を担保する管理者が複数存在する仕組みで,一定数以上の管理者が合意するとユーザの匿名性がユーザ間や管理者に対して剥奪される特徴をもつ.本稿では,この仕組みの適用先として,匿名性に由来する誹謗中傷などの問題が多発している電子掲示板に着目し,掲示板上でのユーザの振る舞いについてモデル化を行い,シミュレーション実験やその検証,補足をする被験者実験の結果を示すことで,インターネット社会における匿名のあり方についての基礎的な検討を行う.
著者
山本 太郎 畑島 隆 谷本 茂明 高橋 克巳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.20, pp.103-108, 2009-02-26
参考文献数
5

ブログは炎上する.ブログなどCGMが隆盛を極める裏側で,記述内容や意見の衝突,果ては他のメディアでの発言などにより炎上やプライバシ暴露などのトラブルが発生し続けている.被害はネット世界だけに留まらず,現実世界にまで及ぶ例も少なくない.我々はそれらトラブルの軽減を目的とし,150件のCGMトラブル事例を予備調査した上で,トラブルの発生から収束または発散に至るシーケンスの仮説の構築と各シーケンスにおける原因や問題種別など要素の整理を行った.本件では,これまでのまとめと今後実施予定の本調査手法について紹介する.There are so many troubles in CGMs such as blog flaming. Troubles break out from contents, clash of opinions, comments on another media and some bring about violations of privacy. To decrease and soften those troubles, we start investigating 150 troubles as preliminary research. We set up a hypothesis of trouble sequences and analyzed collected troubles. We describe our current work and our future investigation method.