著者
村上 ひとみ 中須 正 島村 誠 後藤 洋三 小川 雄二郎
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.15, no.5, pp.5_76-5_96, 2015 (Released:2015-10-21)
参考文献数
17

本研究では、海外における災害避難関係資料・文献を収集するとともに、その内容を分析し、概要を明らかにする。また、特徴的な研究については、レビューを行う。以上から災害からの避難について海外ではどのような研究がされているかを俯瞰する。また研究にとどまらず政策としての避難対応マニュアルや調査するうえで不可欠となるデータベース等、基礎的な情報についても併せて概説する。
著者
松井 京子 島村 誠
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_111-I_119, 2015 (Released:2015-12-21)
参考文献数
24

近年頻発する竜巻災害に対しレーダー観測等を用いた警報システムの開発が切望されているが,精度の経済評価および効率的運用の指針は欠如している.低頻度・局所事象警報の空振り削減は難しいが,誤警報は警報の信頼性を減じ事業者損失を発生させる.そこで,直前警報によって被害の軽減が可能な個人・事業者を対象に,竜巻警報の経済価値定式化を行った.これは,警報の精度特性と対象者の損益構造によって経済価値を最大にする捕捉率・誤警報率を導き出すものである.本研究の結果は,「警報には最適な誤警報率・捕捉率の組み合わせが存在し,これは受け取り手の損益構造によって異なる」「誤警報による損失が大きい場合には,『閾値を高く設定してカタストロフィックな災害は回避するが,弱い竜巻を見逃す』戦略が有効である」の2点を示唆する.
著者
真船 奨 島村 誠 鈴木 博人 外狩 麻子 木下 芳郎 山田 武志 疋田 篤史
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
鉄道技術連合シンポジウム(J-Rail)講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.19, pp.487-488, 2012-12-04

Than doing the actual experiment, in order to evaluate the safety of passenger flow and passenger evaluation station, the consideration by the simulation model is realistic. System for safety evaluation of the station in the event of failure by utilizing simulation technology, in this study, we have examined the specifications of sub-models that are required there. In addition, conduct a case study that assumes a situation where using a part of the sub-model for the models studied, underground station is flooded due to the tsunami and heavy rain guerrilla, we have confirmed the effectiveness of the system.
著者
鈴木 博人 加藤 亘 島村 誠 畑村 真一 野村 真奈美 日置江 桂
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.353-365, 2009-05-31
被引用文献数
1

本研究では,列車運転規制に利用することを目的に,日本海沿岸部における冬期(11月から3月)の寒冷前線に伴う突風に対して,レーダーエコーデータを用いた突風警戒基準を開発した.突風を発生させる可能性のある親雲の検出基準は,1km格子のレーダーエコーデータにおいて,80mm/h以上のエコー強度が10格子以上存在し,なおかつそれらの格子における最大のエコー頂高度が6km以上の場合とした.この基準を用いることで,2005年冬期から2008年冬期までの4冬期において,日本海及びオホーツク海の沿岸部で発生した人的被害を伴う全突風3事例を検出できる.また,人的被害のなかった事例を含めた全突風7事例のうち,4事例を検出できる.本研究で定めた突風検出基準を用いて,次のような列車運転規制方法を考案した.突風検出基準を超過するレーダーエコーが現れた場合には,その地点の北から南東までの方角において約38km以内の範囲を突風の警戒範囲とする.鉄道の線路がその警戒範囲内に含まれる場合には,その区間における列車の運行を停止する列車運転規制を実施することにした.この方法を羽越本線新津・酒田間及び白新線新潟・新発田間に適用したところ,これらの路線が突風の警戒範囲に含まれる時間及び回数は,4冬期の平均で1年あたり150分及び4.0回であることが分かった.この検証結果に基づき,上記区間において本研究で開発した列車運転規制の試行を2008年1月28日から開始した.
著者
立松 敏男 島村 誠一 冨田 守 小此木 成夫
出版者
低温生物工学会
雑誌
凍結および乾燥研究会会誌 (ISSN:02888297)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.40-45, 1982-08-20 (Released:2017-08-01)

1)凍結乾燥したビフィズス菌,乳酸菌を復水して生菌数を測定する際,復水温度によって生菌数回収能が異なり生理食塩水を用いる場合では,30℃で復水すると良好な生菌数回収が得られた.2)乾燥菌の経時的な生残率の変化は,保存日数を経るに従ってゆるやかになった.生残率の対数座標に対して,時間座標をt^<0.5>としてプロットした生残曲線はほぼ直線となり,求めた死滅速度定数kは保存温度に依存し,アレニウスの式に従った.3)乾燥菌の生残性に及ぼす最適a_wは0.1付近であり,また温度感受性を示すEaの値は,a_w 0.1付近で最小となった.4)乾燥菌をコーンスターチ,脱脂粉乳,乳糖等に混合倍散しても,その生残性はa_wの影響を受けることが認められた.したがって,粉末素材に乾燥菌を添加混合する場合は,a_wに基づいた安定性の管理が重要である.
著者
松井 京子 島村 誠
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_111-I_119, 2015

近年頻発する竜巻災害に対しレーダー観測等を用いた警報システムの開発が切望されているが,精度の経済評価および効率的運用の指針は欠如している.低頻度・局所事象警報の空振り削減は難しいが,誤警報は警報の信頼性を減じ事業者損失を発生させる.そこで,直前警報によって被害の軽減が可能な個人・事業者を対象に,竜巻警報の経済価値定式化を行った.これは,警報の精度特性と対象者の損益構造によって経済価値を最大にする捕捉率・誤警報率を導き出すものである.本研究の結果は,「警報には最適な誤警報率・捕捉率の組み合わせが存在し,これは受け取り手の損益構造によって異なる」「誤警報による損失が大きい場合には,『閾値を高く設定してカタストロフィックな災害は回避するが,弱い竜巻を見逃す』戦略が有効である」の2点を示唆する.