著者
吉川 周作 山崎 秀夫 井上 淳 三田村 宗樹 長岡 信治 兵頭 政幸 平岡 義博 内山 高 内山 美恵子
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.107, no.8, pp.535-538, 2001-08-15 (Released:2008-04-11)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

The explosion of a plutonium atomic bomb over Nagasaki city took place on 9 August 1945. After the explosion, a cloud formed, which passed over the Nishiyama district, where 'black rain' fell. Thus, the Nishiyama reservoir, located approximately 3 km from the hypocenter, received the heaviest radioactive fallout from the Nagasaki atomic bomb. Sediment samples were collected from the bottom of the Nishiyama reservoir in 1999 and analyzed for their 137Cs, 241Am and charcoal concentrations. The stratigraphic distribution of 137Cs and charcoal clearly indicate that the 'black rain' horizon is recognized in the Nishiyama reservoir sediments. The 'black rain' horizon contains anthropogenic radionuclides (137Cs and 241Am) and charcoal in high concentrations.
著者
吉川 周作 山崎 秀夫 井上 淳 三田村 宗樹 長岡 信治 兵頭 政幸 平岡 義博 内山 高 内山 美恵子
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.107, no.8, pp.535-538, 2001-08-15
参考文献数
20
被引用文献数
1

The explosion of a plutonium atomic bomb over Nagasaki city took place on 9 August 1945. After the explosion, a cloud formed, which passed over the Nishiyama district, where 'black rain' fell. Thus, the Nishiyama reservoir, located approximately 3 km from the hypocenter, received the heaviest radioactive fallout from the Nagasaki atomic bomb. Sediment samples were collected from the bottom of the Nishiyama reservoir in 1999 and analyzed for their ^<137>Cs, ^<241>Am and charcoal concentrations. The stratigraphic distribution of ^<137>Cs and charcoal clearly indicate that the 'black rain' horizon is recognized in the Nishiyama reservoir sediments. The 'black rain' horizon contains anthropogenic radionuclides (^<137>Cs and ^<241>Am) and charcoal in high concentrations.
著者
平岡 義博
出版者
法と心理学会
雑誌
法と心理 (ISSN:13468669)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.26-31, 2017

科学捜査研究所の勤務経験から、科学鑑定と捜査本部の捜査に影響するバイアスについて考察し た。科学鑑定におけるバイアスとして、DNA 型鑑定のエレクトロフェログラムの閾値問題(閾値を 下げた場合、ピークとノイズを間違う可能性)、指紋鑑定における合致基準のグレーゾーンと「鑑定 可能」と「鑑定不能」のダブルスタンダード問題に言及した。いずれも捜査情報からのバイアスに影 響されやすく、結果として鑑定を誤る危険性が内在することを指摘した。凶悪事件の捜査を担う捜査本部は、犯人検挙のため一丸となって組織力・行動力を発揮する体制 であるが、捜査情報や鑑識資料が希少なケースなどでは、犯人性を支持する情報が取捨選択されて 証拠固めされ、否定的情報が十分検討されない(被疑者検挙という目的しか見えない状態:捜査バ イアス)まま送致されることが、無罪判決や冤罪の遠因になっていると考えられる。こうしたバイ アスの危険性を認識し、これを最小限に抑える対策が必要である。
著者
平岡 義博
出版者
法と心理学会
雑誌
法と心理 (ISSN:13468669)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.26-31, 2017 (Released:2019-01-01)

科学捜査研究所の勤務経験から、科学鑑定と捜査本部の捜査に影響するバイアスについて考察し た。科学鑑定におけるバイアスとして、DNA 型鑑定のエレクトロフェログラムの閾値問題(閾値を 下げた場合、ピークとノイズを間違う可能性)、指紋鑑定における合致基準のグレーゾーンと「鑑定 可能」と「鑑定不能」のダブルスタンダード問題に言及した。いずれも捜査情報からのバイアスに影 響されやすく、結果として鑑定を誤る危険性が内在することを指摘した。 凶悪事件の捜査を担う捜査本部は、犯人検挙のため一丸となって組織力・行動力を発揮する体制 であるが、捜査情報や鑑識資料が希少なケースなどでは、犯人性を支持する情報が取捨選択されて 証拠固めされ、否定的情報が十分検討されない(被疑者検挙という目的しか見えない状態:捜査バ イアス)まま送致されることが、無罪判決や冤罪の遠因になっていると考えられる。こうしたバイ アスの危険性を認識し、これを最小限に抑える対策が必要である。