著者
平田 栄一朗 針貝 真理子 寺尾 恵仁 北川 千香子 三宅 舞
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

最近の欧米の政治思想研究は「根拠なき見せかけ」や「擬制」などの演劇的な特徴、すなわち「シアトロクラシー」の側面をデモクラシーの特性の一つとして検討している。この特性は、従来の政治思想研究において否定的に評価されていたが、最近の政治研究は、演劇的な特徴の良し悪しを多角度から再検証することで、LGBTや移民などを取り込む開かれた民主主義の発展の可能性を議論している。本研究は国内の演劇学・芸術学の研究者に加え、政治学者や海外の研究者も交えた研究会・講演会を通じて、最近のヨーロッパの演劇学が独自に発展させてきた政治-演劇論の意義を検証し、それらの論から民主主義の発展の可能性に寄与する考え方を導き出す。
著者
平田 栄一朗
出版者
慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会
雑誌
慶應義塾大学日吉紀要. ドイツ語学・文学 = Hiyoshi Studien zur Germanistik (ISSN:09117202)
巻号頁・発行日
no.56, pp.11-30, 2018

1. 残余への関心2. 否定性と過剰性3. 越境性4. 残余の力=ラディカルな演劇の力中山豊教授退職記念号 = Sonderheft für Prof. Yutaka Nakayama
著者
大宮 勘一郎 香田 芳樹 和泉 雅人 フュルンケース ヨーゼフ 粂川 麻里生 斉藤 太郎 中山 豊 平田 栄一朗 縄田 雄二 川島 建太郎 大塚 直 臼井 隆一郎 桑原 聡 安川 晴基
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

現代の科学技術の進歩と発展に鑑みて、「人間」を再定義する必要は日増しに高まっているが、技術と人間との関係を近代思想として最も深く考え続けたのはドイツ思想であると言ってよい。本研究プロジェクトは、そのようなドイツの思想史に様々な角度から切り込んでゆくことにより、従来の人間観のどこが妥当性を失い、どの部分が維持・救出可能であるかを明らかにする作業に貢献をなし得たと考える。3回の国際シンポジウム、3回の国際ワークショップを行うことで、他文化圏の研究者らとの意見交換も活発に行い、議論を深めることができたのみならず、本プロジェクトの問題設定が国際的な広がりを持つものであることが確認できた。
著者
平田 栄一朗
出版者
慶應義塾大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

同研究により、日本とドイツ演劇のドラマトゥルギーに関連するドイツ語書籍を一冊編纂・出版し、ユートピア研究と文学・演劇に関する日本語書籍を出版することができた。さらには、ドイツ、ギリシア、カナダ、アメリカの国際シンポジウムに参加し、日本とヨーロッパ演劇の比較論的考察について議論する機会をもつことができた。とりわけ上記のドイツ語は、日本と諸外国の研究者が現代日本演劇をドイツ語で最初に網羅的に紹介する世界初の研究書となった。