著者
金丸 竣樹 横田 悠右 成瀬 康 矢入 郁子
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.1D4J101, 2019 (Released:2019-06-01)

近年,脳科学の分野では、fMRI計測によって恐怖の交感神経活動に関する脳内ネットワークが明らかとなったと報告されている.しかし,日常的な状況下でのfMRI計測は困難である.日常的な状況下で脳波計を用いて簡易的かつリアルタイム性高く人の恐怖を検出できれば,客観的な恐怖の指標を用いてエンターテイメント分野での恐怖の制御,医療サービスなどでの恐怖の低減といった実応用が可能となる. 本稿では乾式の脳波計を用いて,VRホラーゲームを用いた実験とホラー映像を用いた実験の二つから,周波数解析を用いて恐怖時と非恐怖時の脳波データの特徴を周波数帯域毎に分析した.その結果,アルファ波の恐怖時と非恐怖時のパワースペクトル密度に有意な差が見られました.
著者
成瀬 康 横田 悠右
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.104-111, 2016-09-05 (Released:2016-10-31)
参考文献数
6

本稿では,我々が取り組んでいるポータブルな脳波実験系の構築について解説する.そのために,まず,可搬であり簡易に計測が可能なウェアラブル脳波計について紹介する.続いて,ウェアラブル脳波計を用いたポータブルな脳波実験系の例として,ワークロードを推定するための実験系について解説し,歩行中であってもワークロードに関連する脳活動を計測することが可能であることを示す.
著者
成瀬 康
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.Annual58, no.Abstract, pp.130, 2020 (Released:2020-08-05)

我々は,いつでもどこでも計測が可能なウェアラブル脳波計の開発を行っている.これを利用することで,病院や研究室以外での脳波計測が容易となってきている.これにより,脳波を使った応用の範囲が広がっている.我々は,無意識や言語化が困難な情報を可視化することで初めて実現できるシステムの開発を目指した研究を行っている.例えば,音の違いに反応する事象関連電位であるミスマッチ陰性電位を利用したニューロフィードバックトレーニングにより,日本人が聞き分けることが苦手な「right」と「light」の違いが認識できるようになることを明らかにした.また,英語を聞いている時の脳波を計測し,N400に相当する事象関連電位を抽出することで,その人の英語の能力の推定が可能であることも明らかにした.さらに,テレビゲームを行っているときの脳波を計測し,エラーをしたときに発生する事象関連電位であるエラー関連陰性電位を抽出することで,ゲームへの没入度の推定ができる可能性が示唆された.このように,脳波を利用することで無意識および言語化が困難な情報を取り出すことができる可能性が示唆された.
著者
金丸 竣樹 横田 悠右 成瀬 康 矢入 郁子
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.1D4J101, 2019

<p>近年,脳科学の分野では、fMRI計測によって恐怖の交感神経活動に関する脳内ネットワークが明らかとなったと報告されている.しかし,日常的な状況下でのfMRI計測は困難である.日常的な状況下で脳波計を用いて簡易的かつリアルタイム性高く人の恐怖を検出できれば,客観的な恐怖の指標を用いてエンターテイメント分野での恐怖の制御,医療サービスなどでの恐怖の低減といった実応用が可能となる. 本稿では乾式の脳波計を用いて,VRホラーゲームを用いた実験とホラー映像を用いた実験の二つから,周波数解析を用いて恐怖時と非恐怖時の脳波データの特徴を周波数帯域毎に分析した.その結果,アルファ波の恐怖時と非恐怖時のパワースペクトル密度に有意な差が見られました.</p>
著者
岩瀬 悠哉 成瀬 康 横田 悠右 梅原 広明 梅野 健
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.353-360, 2018-08-25 (Released:2018-08-25)
参考文献数
26

Recently wearable electroencephalography(EEG) device enables us to mea sure brain activities during moving. However, EEG data include noise caused by movement when participants move. Therefore, it is a significant problem to reduce the noise in order to measure brain activities during moving. In this paper, we focused on the workload estimation from auditory steady state response during walking. We compared the noise reduction performance of some kinds of blind source separation methods.
著者
篠崎 隆志 成瀬 康
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

本研究は事前学習されたディープネットワークに対する新しい教師あり学習である先行伝播(Advance Propagation; AP)学習法を提案する。Kohonenの自己組織化マップを4層連ねたフィードフォワードネットによって、MNIST手書き数字の判別を行った所、教師なし学習の事前学習のみでは約80%であった正答率が、本学習法を適用することによって約95%にまで向上した。