著者
新原 俊樹
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.45, no.Suppl., pp.1-4, 2021-12-20 (Released:2022-02-02)
参考文献数
7

博士論文の体裁や公表,その利用に係る実状と課題を明らかにするための事例研究として,2013年4月以降に九州大学が公開した博士論文の書誌情報と全文ファイルのページ数,閲覧回数を解析した.論文の執筆言語を分野別に見ると,理系分野ほど英語の論文が多く,文系分野ほど日本語の論文が多い傾向が見られた.一方,学術分野のように審査部局によって言語の選択状況が異なる事例もあった.論文ファイルのページ数は,特に文学,教育学,法学の各分野で多くなる傾向が見られた.言語別のページ数に有意な差は認められなかった.言語別の論文の閲覧回数については,英語論文1編当たりの閲覧回数が日本語論文の閲覧回数を大きく下回る結果となった.
著者
新原 俊樹
出版者
日本体操学会
雑誌
体操研究 (ISSN:18835872)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.1-9, 2018 (Released:2018-02-06)
参考文献数
45

2015年に大阪府内の中学校で起きた組体操事故を契機に、各地で組体操を規制する動きが広がった。一連の議論や動きの前提となった「組体操が学習指導要領に位置付けられていない」という認識について、組体操の呼称の変遷と学習指導要領の改訂経緯を調査した。 戦前、運動会で披露されるピラミッド等の運動種目は「タンブリング」等と呼称されていたが、「タンブリング」は1980年代までに体操競技の用語に変化し、1990年代以降、この運動種目の呼称として「組体操」が辞書で紹介されるようになった。 組体操の学習指導要領への位置付けについては、学習指導要領が手引書であった年代には「タンブリング」等の語が明記されていた。1958年の改訂時、基本的事項に重点を置いて内容を精選する過程で明示されなくなったが、現行の学習指導要領は「体育的行事」の中で「規律ある集団行動の体得、責任感や連帯感の涵養、体力の向上」に資する活動を求めている。
著者
新原 俊樹
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.46095, (Released:2023-04-01)
参考文献数
25

リテラシーレベルの数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(MDASH)に注目し,2021年8月までに認定された78校の教育プログラムを調査した結果,次の4点が明らかになった.(1)各校のカリキュラム編成は,あらかじめ指定した授業科目を履修させる形態のものが最も多かったが,多くは既存の特定の科目を履修させるものであった.(2)修了要件は,2~4単位が最も多かったが,1~24単位まで幅があった.同じ認定制度でありながら各校の修了要件に差があることは,公平性の観点で懸念すべきことである.(3)データ分析の学習手段は,大半の学校で表計算ソフトウェアを用いていることが判明した.この結果は高等学校での情報教育の実状を受けたものと考えられる.(4)先導的なプログラムに選定されるには,授業内容や学生への学習支援より,明確な枠組みの中で推進される地域連携や産業界連携の取組が評価される傾向があった.
著者
新原 俊樹 甲斐 尚人 小柏 香穂理 船越 幸夫
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
pp.2023_031, (Released:2023-11-30)
参考文献数
7

研究活動におけるChatGPTの有効な活用方法として,比較的短い文章の集合から研究データを作成する方法を提案した.事例研究として,4つの学会が発行する学術雑誌に掲載された239編の論文のタイトルを対象とし,各論文のタイトルから内容を推定するためのプロンプトをChatGPTに与え,得られた回答を整理した.ただし,研究データには高い再現性が求められることから,同一のプロンプトをChatGPTに10回繰り返し与え,回答を積算して集計することで誤判定の影響を低減させる工夫を施した.その結果,同じ手法で作成した2つの研究データを比較すると,データ全体の97%が同じ結果となり,高い再現性を確認することができた.一方,ChatGPTに与えるプロンプトの僅かな表現の違いに応じて,得られる回答も変わり得ることが明らかになった.ChatGPTから目的に相応しい研究データを作成するための最適なプロンプトの表現について,さらに検証する必要がある.
著者
新原 俊樹
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.S45002, (Released:2021-07-21)
参考文献数
7

博士論文の体裁や公表,その利用に係る実状と課題を明らかにするための事例研究として,2013年4月以降に九州大学が公開した博士論文の書誌情報と全文ファイルのページ数,閲覧回数を解析した.論文の執筆言語を分野別に見ると,理系分野ほど英語の論文が多く,文系分野ほど日本語の論文が多い傾向が見られた.一方,学術分野のように審査部局によって言語の選択状況が異なる事例もあった.論文ファイルのページ数は,特に文学,教育学,法学の各分野で多くなる傾向が見られた.言語別のページ数に有意な差は認められなかった.言語別の論文の閲覧回数については,英語論文1編当たりの閲覧回数が日本語論文の閲覧回数を大きく下回る結果となった.
著者
山田 祐子 廣田 伸之 新原 俊樹
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.74, pp.1-10, 2021

<p>In a small area off the eastern coast of Osumi Peninsula, eight events have been observed from January 2001 to March 2019, in which <i>M</i>3 to <i>M</i>4 earthquakes occurred successively in a short time, from several seconds to several minutes. Based on the waveform correlation and cluster analysis, we found three seismic patches (asperities) which generate small repeating earthquakes in this area. The arrival time differences between P and S waves of the three patches' earthquakes observed at NARU station suggested that these patches were close to each other. Furthermore, we confirmed that many earthquakes originated from these patches were included in the successive occurrences of earthquakes in this area. These results suggest that the earthquake from one of these patches affects another patch in the immediate vicinity and triggers successive occurrences of earthquakes.</p>
著者
新原 俊樹
出版者
記録管理学会
雑誌
レコード・マネジメント (ISSN:09154787)
巻号頁・発行日
vol.78, pp.38-53, 2020

<p> 「行政文書の管理に関するガイドライン」が改正され、各行政機関は共有フォルダの分類を行政文書ファイル管理簿上の分類に従い再構成するなどの対応が求められた。本研究では、法令の各条文の規定や法令間の主従関係に基づく分類を提案し、実際に行政機関で扱う文書を対象としてその有効性を検証した。</p><p> 法令に所掌業務が詳細に規定されている行政機関①の場合、行政文書ファイル管理簿に登録されていた全文書の7割以上について、法令に基づき分類することができた。また、法令に所掌業務の具体的な規定がない行政機関②の場合も、部内で流通していた電子メールの⚘割以上について、部内ルール(行政規則)に基づき分類することができた。</p><p> 法令という一つの観点に基づく分類により、利用者の間で文書の分類先について判断に齟齬が生じるおそれがなくなり、部内・部外ともに文書の検索性が高まるとともに、文書のより円滑な共有・継承が可能になると期待される。</p>
著者
新原 俊樹
出版者
記録管理学会
雑誌
レコード・マネジメント (ISSN:09154787)
巻号頁・発行日
vol.73, pp.60-71, 2017 (Released:2017-12-20)

組織内で利用する共有フォルダ内にレコードスケジュールが定められないまま保存された電子ファイルが蓄積することで、現用の電子ファイルの検索の妨げとなり、共有フォルダの書庫としての利便性が低下している。この問題を解決するため、(1)レコードスケジュールを付与することなく文書のライフサイクルに基づくレコードマネジメントを実現するための電子ファイル保存ルール、(2)共有フォルダ内に残置された非現用ファイルの除去を促すための俯瞰機能、(3)現用ファイル同士が検索の妨げにならないように文書の共有範囲に応じた適切なフォルダ構成の3つの支援機能を提案した。いずれの機能も実際に組織が利用している共有フォルダに適用可能であることを確認するとともに、俯瞰機能が電子ファイルの廃棄・選別の進捗状況の把握にも活用できることが分かった。