著者
西川 芳昭 根本 和洋 大井 美知男 新海 尚子
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007 (Released:2007-04-01)

農村・農家レベルの現地聞き取り調査及び実証調査,ならびに,保全・管理の実施および支援組織レベルの聞き取り調査を実施した.結果として,農家が参加して実現しているようなローカルな遺伝資源管理事業であっても,実は数多くの地域内外の関係者と水平・垂直のネットワークを構築していることが明らかにされた.カナダのNGOのように,そのような関係性を意識的に強化・発展させる活動も始まっていることが起きらかになった.今後,具体的にどのような要素が,そのような組織制度の持続性・発展性を担保するか・または制限・阻害するかについて明らかにしていくことが必要であると結論した.
著者
三牧 純子 桑垣 隆一 荻巣 崇世 新海 尚子 MIMAKI Junko KUWAGAKI Ryuichi OGISU Takayo SHINKAI Naoko
出版者
名古屋大学国際教育交流センター
雑誌
名古屋大学国際教育交流センター紀要 = Journal of the International Education & Exchange Center (IEEC), Nagoya University (ISSN:21889066)
巻号頁・発行日
no.1, pp.57-66, 2014

グローバル化が進み,我々を取り巻く社会が複雑化・多様化する中,分野や地域を越えて連携し,新たな統合知を生み出し課題解決を進めてゆくことが求められている。一方,日本国内においても経済のグローバル化や少子高齢化を背景に,グローバル人材の育成必要性が謳われている。また,現安倍政権は女性の登用を成長戦略の一つに掲げている。こうした背景のもと,名古屋大学では2013年に従来の学問領域の垣根を越えた統合的な知に立脚し,アジアのウェルビーイングの実現に貢献できる女性リーダーの育成を目指した「ウェルビーイングinアジア実現のための女性リーダー育成プログラム」を立ち上げた。本年3月に,このカリキュラムの一環として,試行的に行われた海外での研修結果から,専門や国籍等が異なる学生が互いの強みを活かしあうことが,統合的な知の形成に寄与しうることがうかがえた。
著者
木村 宏恒 大坪 滋 長田 博 北村 友人 伊東 早苗 新海 尚子 内田 綾子
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005 (Released:2005-04-01)

本研究は、「開発途上国における貧困対応総合政策の学際的研究」と題し、これまでの経済学中心の国際開発研究の世界を止揚し、開発政治学、開発社会学、教育と開発といった諸側面から総合的に国際開発にアプローチした。貧困削減を例にとって、真に学際の名に値する途上国貧困対応の総合政策を明らかにすることを通じて、開発学の学際的構築についての展望を示すことをめざした。3年目には、締めの国際シンポジウムも行い、国際開発研究科の紀要で特集を組んだ。結論として、現在の国際開発の綱領的文書になっている国連2000年決議「21世紀開発目標(MDGS)は、貧困・基礎教育・基礎保健といった社会開発中心の構成になっているが、構造的に貧困を減らし、その目標を達成する要因は、第一義的に経済成長であり、第二にその経済成長の枠組みをつくるのは政府の役割(ガバナンス)である。政府の対応能力が欠けると経済成長はできない。また、経済成長が第一と設定される故に、貧困削減の切り札のように言われる貧困層への小規模金融は、その重要性を認識しつつも、中小企業振興政策や農業開発政策一般より重要性は低いと位置付けられなければならない。教育投資はもちろん重要であるが、それによって生み出された人材が、経済成長の中で適所に配置されなければ、改革前の共産国(中国、ベトナム)やスリランカ、インドのケララ州のように「高い人間開発と低い経済成長」と特徴づけられることになる。教育立国は、政府の役割に支えられた経済成長の中で生きてくるという点を確認した。